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ウエスト症候群ってなに?原因や症状は?治療法はあるの?

      2017/09/28

可愛い我が子が産まれ、少しの変化も敏感になってしまいますよね。動きが少し変だな、けいれんかな、と思ったら病院へかかることをおすすめします。さまざまな病気がありますが、ウエスト症候群という1歳までに起こりやすいてんかんの一種かもしれません。

ウエスト症候群とは一体どのようなものなのか、症状や原因、そしてもしウエスト症候群になってしまったら、完治が可能なのか・・治療法はどのようなことをするのかを詳しくまとめました。

もし少しでも気になる症状に気がついたら、落ち着いて対処できるようにしていきましょう。

ウエスト症候群ってなに?

ウエスト症候群とは「点頭てんかん」とも呼ばれており難病指定されています。けいれん発作が起こったり、発作が原因で精神的・身体的に障害が表れるてんかんの一種の病気です。

発作が起こると脳がダメージを受けてしまうため、早期の治療が必要です。発症する年齢は、生後3~11か月とされています。

生後3~11か月の発症が多く、2歳以上でウエスト症候群になることは稀です。全小児てんかんの4.93%がウエスト症候群を占めています。

リンク元:難病情報センター

ウエスト症候群の原因は?

  1. 潜因性によるもの
  2. 症候性によるもの

2つの原因がどのようなものなのか詳しくまとめました。

1.潜因性によるもの

潜因性とは、ウエスト症候群は発症するまでに発達が正常で、最初の脳画像や検査で異常で見つからない場合を指します。ウエスト症候群では脳波が正常ではなく脳の特定の場所から異常な波が確認されることがあります。

潜因性では何度か検査を行い、脳波の異常を見つけることができます。何か原因があるのが予測されるが、はっきりとわからない場合も「潜因性」と呼ばれます。原因が特定された場合「症候性」に移る場合もあります。

2.症候性によるもの

症候性とは、他の疾患を発症していることが原因で起こってしまうことを言います。下記のような疾患を発症しているとウエスト症候群になりやすくなってしまいます。

ウエスト症候群を合併しやすい病気

  • 先天性脳奇形
  • 脳損傷
  • ダウン症
  • 髄膜炎
  • 脳腫瘍
  • 遺伝子変異

などの疾患があげられます。脳の異常や、脳の損傷が「症候性てんかんの原因」「ウエスト症候群の原因」となります。現在、原因がわからなかったウエスト症候群に遺伝子の変異も確認できるようになりました。

遺伝子変異とはヒトの遺伝子を作るDNAが正常に作られず、本来つくられるはずの蛋白質が作られなかったり、正常とは異なったものが作られたりしてヒトの身体の中で病気として症状を示すことです。

リンク元:遺伝子医療センター

ウエスト症候群の症状は?

けいれん発作を起こしたからといって、全てがウエスト症候群というわけではありません。けいれんを始めて起こした場合には必ず、落ち着いてその時の状況をチェックしておきましょう。

病院でウエスト症候群の疑いがあるのか重要な手がかりとなります。

ウエスト症候群の症状

ウエスト症候群と認められる症状は3つあります。一つずつ詳しくまとめました。

  1. てんかん発作型
  2. 脳波異常
  3. 精神運動発達遅滞

1. てんかん発作型

「てんかん性スパスム」と呼ばれ手足、頭部に5~40秒間力が入る発作を繰り替えし起こします。座っている状態で発作が起こると、首がコクンコクンと頷くような動作を起こします。

発作の動作は、体幹の動きの方向より、下記の確率で起こる可能性があります。

  1. 屈曲型・・34%
  2. 伸展型・・25%
  3. 混合型・・42%
  4. 非対称型・・1%

リンク元:難病指定センター

動作別の説明

動作別に説明します。発作が起こるとどのような動きをするのかしっかりチェックしておいてください。病院の先生へ説明する際に、病状を把握するのにとても重要な情報となります。

屈曲型 手足や身体が折れ曲がるように動き発作を起こす
伸展型 手足や首を伸ばしたり広げたり、関節の骨の角度が大きくなるような動作
混合型 屈曲と伸展が混ざった動作
非対称型 発作の動作が左右対称ではない

どの発作も、起きた直後か寝入る前に起こることが多いです。発作が起こった場合の動画を撮っておくと、先生に説明がしやすくなります。

2.脳波異常

ウエスト症候群だと、脳波が正常には出てきません。ウエスト症候群を診断するのに脳波検査は重要な検査になります。「ヒプスアリスミア」という荒れた脳波が出てきます。

ヒプスアリスミアとは?

脳波の中で正常な正しい順序ではなく、異なった順序で出てくる脳波の異常です。発作中には脳波の異常が中断されることが多いです。このような脳波異常が出ると、ウエスト症候群の可能性が高くなります。

3.精神運動発達遅滞

ウエスト症候群になると、精神・運動的な発達が止まってしまったり遅れることがあります。そのため少しでも気になる症状が当てはまったら早めに病院にかかってください。

精神運動発達遅滞の症状

  • 周囲への反応が薄くなる
  • 笑わなくなる
  • 首が座らなくなった、座っていられなくなった

など、一緒に毎日生活していれば気づきやすい症状です。注意して様子を見るようにしてください。

ウエスト症候群の治療法は?

では、ウエスト症候群と診断されてしまったらどのような治療をしていくのかをまとめました。ウエスト症候群だと診断するまでに脳波検査やCT検査など様々な検査を何度か行うことになります。

その結果次第で先生に治療法について説明があります。

投薬治療

ウエスト症候群と診断されたら、まずは投薬治療が始まります。どのような薬を投薬していくのか詳しくまとめました。

  1. ビタミンB6大量投与
  2. 抗てんかん薬
  3. ACTH療法

1.ビタミンB6大量投与

ビタミンB6を薬で身体の中へ投与していきます。効果があまりないのですが、副作用が少ないため最初の治療法に選ばれることが多いです。ウエスト症候群の早期発見の治療に適している薬です。

2.抗てんかん薬

抗てんかん薬は「クロナゼパム」や「バルプロ酸」などの薬です。てんかん発作を抑えることができます。発作を抑えることで脳へのダメージを減らすことが出来るため、てんかんの症状がある場合には多く使用される薬です。

3.ACTH療法

ACTH療法とは、上記の薬で発作を抑えられない場合に「ステロイド」を筋肉注射し発作を抑える療法です。副作用が強いため、一番最初の治療法には選ばれることは少ないです。そのためACTH少量療法という、ステロイドの量を減らした方法もあります。

ACTH療法のポイント

  • 7割の患者の発作がなくなる
  • 続けて2~3週間投与し、効果があれば中止することもある
  • 再発する場合ACTH療法を行うことが多い

ACTH療法の副作用

  • 脳萎縮・脳出血が起こる可能性が高くなる
  • 脳萎縮などが起こった場合再発しても期間を開けなければできない
  • 免疫力が低下する
  • 不機嫌やイライラなど精神的に落ちつかなくなる
  • 食欲不振や吐き気などの身体的にも症状が出る

外科療法

外科療法は、脳の画像検査で脳奇形や脳腫瘍などの切除が可能な場合に行われます。切除が成功すると、ウエスト症候群の発作も収まり症状は落ち着いてきます。ですが、脳の手術は全身麻酔で行われ、後遺症や合併症へのリスクもあります。

すぐに外科療法を頼むのではなく、しっかりと先生と手術のリスクを話し合い落ち着いて決めるようにしましょう。

完治はするのか?

ウエスト症候群は完治は難しいと言われています。ですが治療を行い発作が何年も起こらず正常な生活をしている方もいます。いつ再発するかはわからない病気です。

ウエスト症候群になってしまったら、さまざまな治療法を行い家族と共に子どもを支えてあげましょう。症状をかなり軽減することができます。精神・運動発達遅滞してしまってもリハビリステーションに通い発達を促していくことができます。

治療後の症状確率

治療をしていくと、確率で症状が軽減し、症状が残ってしまうのかをまとめました。

症状軽減 50~80%
てんかん発作の持続 約50%
精神発達遅滞 80~90%

リンク元:難病指定センター

ウエスト症候群を発症してしまうと、自閉症を合併してしまう可能性もあります。早期の治療が症状を軽減し、精神運動発達遅滞を抑えることができます。

まとめ

我が子がウエスト症候群を発症してしまうと、親としては心配でどうしていいか混乱してしまいます。まずは、ウエスト症候群をしっかりと理解し正しい治療法を選択していくことが大切です。

ウエスト症候群でも、現在普通に問題なく生活している方や、上手に向き合い生活している方もいます。両親が慌てず焦らず子どもと向き合ってあげましょう。子どもをしっかり支えてあげれるようにすることが大切です。

病院の先生やリハビリの先生など、さまざまな人の意見を聞いてウエスト症候群を乗り越えていきましょう。

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