キルト生地でかわいい通園バッグ(切り替え・裏地・マチ付き)を手作りしたいママへ。作り方を紹介します!
2018/06/02
お子様の入園をきっかけに用意するものの一つが通園バッグです。通園バッグとは「入園バッグ」「手提げカバン」「幼稚園バッグ」「保育園バッグ」とも言われており、保育園・幼稚園によって言い方は異なりますが全て同じものになります。用途としては園児が上履きや体操服などの持ち物を入れるために使います。
”子供にかわいい通園バッグを持たせてあげたい!”そんな気持ちから通園バッグを手作りしたいという方も多いのではないでしょうか?でも通園バッグってどうやって作ればいいのか、サイズや材料など戸惑う方もいるかと思います。
そこで今回はそんなママにおすすめ!キルト生地で作るオシャレでかわいい通園バッグの作り方を紹介します。切り替え布・裏地を付けることで色・柄が増えて見た目がオシャレになることはもちろん、マチ付きなのでお道具箱も入り収納力もバッチリです。ぜひ参考にしてみてください。
サイズはどのくらい?
通園バッグを作るとき、園からサイズが指定されることもあれば、サイズが指定されないことがあります。指定がない場合、どの位のサイズで作ればいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。
そんな時は通園バッグに何をいれるのかイメージしてみましょう。通園バッグが完成して入れたいものを入れてみたら、思ったより小さくて入らなかった!といった失敗を避けることができます。
通園バッグに入れるものって何?
通園バッグの中に何を入れるかは園によって異なります。毎日持っていく園もあれば、週明け・週末にしか使わない園もあります。通園バッグの中に何を入れて、どのような頻度で使うのか入園説明会で確認をしておくと理想の通園バッグのサイズを知る大きなヒントとなります。
通園バッグに入れる主なもの
通園バッグに入れる1番大きなものがお道具箱になります。お道具箱が入ることを一つの目安としてサイズを考えることをおすすめします。お道具箱は園指定のものを購入する場合がほとんどですが、サイズや素材、色柄のみを指定されて各自揃える、もしくは自由に揃える場合があります。園によって方針が異なりますので、入園説明会で確認しましょう。
- シューズ(上履きとも言います)
- 遊び着(スモック)
- 帽子
- 着替えもしくは体操服
- 工作で作った作品
- 絵本や教材のテキスト
- お道具箱(はさみ、のり、クレヨン、マーカーペン、粘度ケースや粘度へらなどを入れます)
※着替えとは、子供がトイレに間に合わなかったり、給食時汚れた時のために、予備として園に置いてある下着や服のことを言います。また予備の服を使った翌日に新しいものを持って行かせることもあります。
おすすめのサイズとは?
通園バッグの一般的なサイズは 縦30cm×横40cm(マチ無し)となっています。市販品もこのサイズで作られていることが多く、ハンドメイドで売られている作品もこのサイズを基準に作っています。
先ほど述べた通り、”入園バッグにお道具箱が入ること”が大切です。お道具箱の目安サイズは園指定品・市販品問わず、縦29~32cm×横18~24cm×幅約7cmです。(お道具箱をバッグに入れるときは縦横の向きを90度変えるので、サイズに注意してください。)
そこで一般的なサイズの縦30cm×横40cmにマチを付けてあげることで、収納力が増えるだけでなく、底が安定して小さな子供でも物が出し入れしやすくなりおすすめです。
おすすめのサイズ
一般的なバッグはマチ無しで縦30cm×横40cmのサイズですが、こちらをマチ有りにして縦26~30cm×横35~42cm×マチ6~8cmのサイズにすることで収納力を増やすことができます。
マチ有りのバッグはマチ無しのバッグに比べて縦横の長さを多少短くしても収納力において不自由することなく使うことができます。縦横の比率が少しでも小さくなれば、大きくて地面に擦ってしまう可能性も減り、子供も持ちやすくなります。
- マチ無し:縦30cm×横40cm
- マチ有り:縦26~30cm×横35~42cm×マチ6~8cm
筆者の体験談
筆者の次男が使っている園指定通園バッグは縦30cm×横38cm×マチ7cmでした。また長男のときは園指定通園バッグがあったものの、お道具箱が入らず学期末に必要性を感じたため縦29cm×横42cm×マチ6cmサイズのバッグを作りました。
縦29cm×横42cm×マチ6cmサイズの大き目の通園バッグは、小学校に入ってからも幼稚園で作った通園バッグが大活躍しています。小学校で使うお道具箱や算数セットを入れる大きめサイズのマチ付きの通園バッグをおすすめします。
サイズとしては次男の通園バッグの体積が30×38×7=7980cm3、長男に手作りしたバッグの体積は29×42×6=7308cm3と、容量としては次男が使用している縦30cm×横38cm×マチ7cmサイズのバッグが大きいということになります。
しかし実際に使用していて長男のバッグが次男のバッグよりも収納力が少ない、見た目に大きな差があると感じたことはありません。手作りするなら体積7300cm3以上がおすすめです。
- 次男が使用している園指定通園バッグ:縦30cm×横38cm×マチ7cm
- 長男が使用していた手作り通園バッグ:縦29cm×横42cm×マチ6cm
切り替えあり・裏地あり・マチありバッグは初心者でも大丈夫?
切り替えあり・裏地あり・マチありの通園バッグはミシン初心者でも作ることができます。ミシン初心者とは入園グッズで用意するランチョンマットのように真っ直ぐ縫うことができれば問題ありません。
裏地ありバッグは初心者向け
裏地なしでバッグを作る場合は、最初に布の端処理を行うためミシン押さえを変えてジグザグ縫いを行います。これに対し裏地をつける場合はミシン押さえを変える手間はなく、直線縫いのみで仕上げることができます。
そして裏地をつける最大のメリットは持ち手をつけるときにあります。厚さ2mmある持ち手テープを縫い付ける作業が1番難しいからです。裏地なしの場合は持ち手テープの端が見えないように折り曲げて縫います。厚さが4mm以上と分厚くなり、針が折れやすくなるため注意が必要です。
しかし裏地があれば表生地(キルト生地)の上において縫い付けるだけなので持ち手テープを折り曲げる必要がありません。針が折れる心配もなく、安心して作業をすすめることができます。
ポイント
裏地ありは裏地なしと比べると、以下のメリットがあります。
- ミシン押さえを替える手間がない
- ジグザグ処理なく、直線縫いのみで作業できる
- 厚さ2mmの持ち手テープが付けやすい
切り替え布・マチを付けるのは初心者でも大丈夫!
切り替え布・マチを付ける作業は直線縫いになります。切り替え布なら2箇所、マチを縫うなら4箇所縫います。作業時間としては初心者の方でも切り替え布をつけるのに10~15分程度、マチを4箇所縫うのに30分程度が目安です。少しの手間が見た目の機能性もアップしますので、ぜひ挑戦してみてください。
用意するもの (生地・持ち手用テープ)
今回は縦29cm×横42cm×マチ6cmのサイズを作ります。(出来上がりイメージは作り方に写真がありますので、そちらを参照してください。)通園バッグのサイズが決まれば、さっそく生地を準備しましょう。ここではどんな生地を用意すればよいのか紹介します。
1.布
今回作る「裏地付き・マチ付き通園バッグ」では3つのパーツに必要な布を用意します。
おすすめ生地 | サイズ | |
本体布 | キルティング | 縦66cm×横50cm 一枚 |
切り替え用布 | オックス・ブロード・シーチングのどれか | 縦22cm×横50cm 一枚 |
裏生地 | ブロード・シーチングのどちらか | 縦66cm×横50cm 一枚 |
キルティングの特徴 (本体布に使用)
キルティングとは二枚の布の間に綿を入れて縫い付けた布のことでキルト生地とも呼ばれていますす。軽くて丈夫なことが特徴で入園グッズでよく使われます。作成したときに形が崩れない程のハリがあるので、幼稚園や保育園に通う小さな子供でも物の出し入れがしやすいので便利でおすすめです。
- 厚手でしっかりしているから丈夫で長持ちする
- 薄手の布に比べてクタっとならないので、物の出し入れがしやすい
オックス生地の特徴 (切り替え布におすすめ)
オックス生地はオックスホードを略した中厚の平織り生地です。通気性に優れ、シワになりにくく無地から柄物までデザインが豊富です。
- 中厚の平織り生地
- 無地~柄物までデザイン豊富
ブロード・シーチングの特徴 (切り替え布・裏生地におすすめ)
ブロードやシーチングはオックス生地に比べると薄手の平織り生地になります。シーチングはシーツで使われていることも多く、厚みではオックス>シーチング>ブロードの順番になります。
一枚で使用するにはハリが足りないため、入園グッズをつくるときには二枚仕立ての裏生地として使用します。
- 薄手の平織り生地
切り替え生地にはオックス?ブロード・シーチング?
切り替え生地にはオックスでも、ブロードやシーチングでも構いません。ただし布選びの際には記事の薄さを確認することをおすすめします。
今回のレッスンバッグではキルティングの上に切り替え布を縫い付けます。つまりキルティングの布に切り替え布を重ねたとき、切り替え布が薄すぎてはキルティングの柄が表に見えてこないか?好みの柄があるのか?という二点にポイントをおいて布を選びましょう。
切り替え布を選ぶ2つのポイント
1.生地の薄さ(キルティングの上に切り替え布を重ねたとき、キルティングの柄の透け具合)
2.好みのデザイン・柄があるか
2.持ち手用テープ
アクリル製のカラーテープは丈夫なため、バッグの持ち手や肩ひもに使うのにぴったりです。無地だけでなくラインが入ったものなど、かわいいデザインも人気ですよ。
サイズ | |
持ち手テープ | 66cm (もしくは33cm×2本) |
3.材料費の目安
今回は「サイズはどのくらい?」に紹介しているのスプラトゥーン柄の通園バッグにかかった費用を計算してみると合計金額は3,013円でした。布は柄、素材の種類によって価格が異なりますが、ぜひ参考にしてみてください。
※使用した材料にあたる料金ではなく、材料を購入した料金になります。
キルト生地 | 70㎝購入 | 1,890円 |
切り替え生地 | 30㎝購入 | 155円 |
裏生地(シーチング) | 70㎝購入 | 590円 |
持ち手テープ | 1.5m単位購入 | 378円 |
合計 | 3,013円 |
用意するもの (道具)
仕上がりをきれいにするためには、裁縫道具を揃えることが基本です。例えば工作用のはさみでは糸はきれいに切れないので、必ず手芸専用の裁ちばさみや糸切りばさみを用意しましょう。
1.裁縫セット
- 裁ちばさみ
- 糸切りばさみ
- 待ち針
- 印つけペン(チャコペンなど)
2.裁縫セット以外のもの
- ミシン
- ミシン針(11号)
- ミシン糸(60番) ※布の色に合わせたもの
- ものさし
- アイロン
- アイロン台
- 型紙 (ハトロン紙や新聞紙など薄手の紙で作る)
※手芸店で取り扱う型紙には、ハトロン紙という白くて薄い紙があります。引いた線が分かりやすく、やぶれにくくておすめですが、新聞紙など待ち針がささる程度の薄紙でも代用できます。
型紙のメリットとは?
入園グッズを手作りするとき、ミスを防ぎたい!という気持ちは大きいはずです。布は一度切ってしまうと元には戻りません。せっかく作りたいグッズに合わせてサイズを決めても、裁断するときに誤ってしまうと作りたいサイズに作れなくなってしまう恐れがあります。
そこで裁断の失敗を防ぐ方法としておすすめなのが「型紙の作成」です。型紙で正しいサイズを作っておけば裁断するときも安心です。また型紙を作成すると出来上がりの大きさをイメージしやすくなります。型紙で納得のいくサイズに調整すれば、出来上がったとき思ったサイズと違う・・・といった失敗も防げます。ぜひ型紙を作成してみてください。
- 採寸のミスを防ぐことができる
- 出来上がりの大きさがイメージできる
3.便利グッズ・自然に消える印つけペンがおすすめ!
手作りが上手な方は技術があるだけでなく、上手に縫うための便利グッズを愛用している方が多くおられます。そんな便利グッズの一つ、自然に消える印つけペンを紹介します。
筆者は最初、印つけるものは色鉛筆など何でも大丈夫と思っていました。でも色鉛筆は色が見えにくく縫う場所が分かりにくい、印が消えないので後から印が見えたとき気になることがありました。自然に消える印つけペンなら、そんなお悩みを解決してくれます。
Clover 水性チャコペンツイン (ピンク・青・紫)

特徴
時間が経つと自然に印が消えるマーカータイプの印つけペンです。3日ほどで印が自然に消えますが、印をすぐ消したいときは水や専用の消しペンで消すことができます。太さは「太い・細い」のツインタイプなので、細かい場所には細いタイプがおすすめですよ。
ペンタイプなので鉛筆タイプと比べて削る手間がないのも便利です。色展開は「ピンク・青・紫」の三色あるので、生地の色によって使い分けることもできます。
口コミまとめ
- 細字、太字と選べて、自然に消えるのが本当に便利!
- 水を使わず消えるのところが素晴らしいです!リピートします!
- 早い時だと1日で消えることもあります。急いで作りたいときに大助かりです!
作り方
今回は写真と同じキルト生地を使って、裏地付き・マチ付きの切り替えタイプの通園バッグを作ります。(完成サイズ:縦29cm×横42cm×マチ6cm)
※所要時間の目安:初心者の場合2~3時間、ミシンに慣れている方1.5~2時間 (個人差があります)
1.布を裁断する
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44910
布の裏を上にして型紙の内側を待ち針で止め、印しつけペンで型紙の輪郭に沿って印をつけます。型紙を切らないように気をつけながら、布を裁ちます。
ポイント
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44911
型紙に”わ”がある場合は、布の表側を中になるように半分に折ります。布を折った辺に型紙の”わ”の辺を合わせて型紙を待ち針で止めます。次に型紙を切らないように気をつけながら、布を裁ちます。
2.表生地に切り替え生地を縫い付ける
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44905
切り替え生地の上下両側を縫い代1㎝で折り、アイロンを掛けます。
キルト生地の縦の辺の真ん中と、切り替え生地の縦辺を真ん中を合わせて、待ち針で固定します。切り替え布の上下両側を2mm幅で縫います。
3.持ち手を付ける
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44903
持ち手テープの両端から5mmのところに、それぞれ2箇所を印つけペンで印をつけます。キルト生地の表を上にして持ち手テープを置いて、キルト生地の端から1cmのところ(持ち手テープを5mmはみ出した状態)で2.3度返し縫います。(持ち手テープの間は12cm空けます。)
ポイント
持ち手テープをつけるときは、布の端から5mm程持ち手テープをはみ出した状態で縫い付けると、はみ出さないときに比べて安定して縫いやすくなります。
また持ち手は負荷がかかりやすく、強度をつけるために2.3度返し縫いを行います。
4.キルト生地と裏布を縫い付ける
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44906
キルト生地と裏布を重ねます。持ち手がある辺の両側を縫い代1㎝の幅で縫います。
5.縫い代をアイロンで割る
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44900
ミシンで縫った縫い代を広げてアイロンをかけます。
ポイント
この”ミシンで縫った縫い代を広げてアイロンをかける”作業を「縫い代をアイロンで割る」といいます。このひと手間が仕上がりを美しくし、ミシンの作業を縫いやすくしてくれます。
6.キルト生地と裏布がそれぞれ半分ずつなるように折る
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44917
写真のようにキルト生地同士、裏布同士が重なるように折ります。アイロンを全体に掛けて形を整えます。
裏生地に返し口(写真では点線が無いところ)を12cm残して、両脇から1cmのところを縫います。※写真ではキルト生地に返し口をつけていますが、今回は裏生地に返し口をつけてください。)
7.マチを付ける
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44907
マチを四隅に作ります。(キルト生地の隅、裏生地の隅の各々2箇所。)写真ではマチが4cmとなっていますが、6cmのマチで作ってください。(つまりマチ6cm=中心から3cmずつになるようにして印をつけます。アイロンで縫い代を割り、印をつけたところを縫います。)
ポイント
マチを作るとき、キルト生地には切り替え生地をつけているので、切り替え生地にしわを作らないようにキレイに布を整えておきましょう。ここでしわがあると、マチを作ったとき、余計な場所まで縫ってしまう可能性があります。
8.返し口から表に返す
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44899
返し口から布を表に返します。
9.返し口をミシンで縫う
画像出典元:https://junkonishikawa.com/?attachment_id=44908
返し口をアイロンで形を整え、ミシンで返し口の脇から2mmのところを縫います。
10.バッグの袋口を一周縫う
裏布をキルト生地の中に入れ、バッグの袋口にアイロンをかけて形を整えます。キルト生地の表を上にし、バッグの口を一周ぐるりと端から1.5cmの場所にステッチをかけます。縫い終わりを縫い始めに2cm程重ねて完成です!
ポイント
仕上げにバッグの口を一周ステッチをかけるとき、縫い始めと縫い終わりが重なり若干ですが縫い目が太くなることで縫い目が目立ってしまいます。端の方(脇に近いところ)から縫い始めると縫い始めが目立たず、見た目をきれいに仕上げることができます。
まとめ
お子様のお気に入りの生地でママが手作りした通園バッグがあれば、緊張や不安な気持ちだった保育園や幼稚園の通園もきっとワクワクした気持ちで楽しく通園することができます。
通園バッグのような手提げカバンは、お子様が小学校に入学してからも使用します。また生地を変えてママ用のバッグを作ることもできます。通園バッグの作り方をマスターしておくことで、役に立つことが沢山あります。
ぜひお子様の入園をきっかけに通園バッグの手作りに挑戦してみてくださいね。