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帝王切開になるかもしれない!?自然分娩じゃなくても母乳育児できるの?

      2017/06/06

自然分娩をして、母乳育児をしてなるべく自然に子供を育てたい、そういう希望を持っていらっしゃるママも多いことでしょう。しかし、自然分娩するつもりで妊娠期間を過ごしていたら、急に帝王切開の可能性が高まってきた!ということもあります。

帝王切開だと、自然分娩と何が同じで何が違うのか様々な疑問が湧き、急に気持ちが切り替えられないママもいますよね。

ここでは、よくある不安のうちの一つ、帝王切開後の母乳育児について調べてみました。

帝王切開VS自然分娩   母乳の出方に違いはあるの?

母乳が出るメカニズム

そもそも母乳が出る仕組みは、どのようなものなのでしょうか。

出産後胎盤が体外に排出されると、プロラクチンというホルモンが働き乳汁の生産を始めます。プロラクチンは、母乳の生産に主に関わるホルモンです。一方、作った母乳を出すことに関わるホルモンもあります。これが、オキシトシンです。

オキシトシンは、乳汁を乳房から押し出すポンプのような役割をします。

よく「おっぱいがチリチリする」といいますが、このチリチリした感じはオキシトシンの働きによる「催乳感覚」というもので、母乳をあげる準備万端!というサインなのです。

分娩の方法と、母乳の分泌には関係がない

母乳の分泌には、上記のようにプロラクチンとオキシトシンという二つのホルモンが関わっていますが、これらのホルモンの分泌に分娩の方法は関係ありません。

プロラクチンの分泌が増えるのは胎盤を取り出してからですが、胎盤を取り出すのは自然分娩であっても帝王切開であっても同じです。帝王切開だから母乳が出にくい、という風説には根拠がないのです。

母乳の分泌を促すのは、授乳への関わり

母乳の分泌に関わるのは、分娩方法ではなく実際の授乳頻度です。赤ちゃんの要求に応じて授乳することを繰り返すことで、ちょうど良い量の母乳が分泌されるようになります。

特に出産直後の授乳はその後の授乳に大きく関わってくるのですが、現在の日本の産院では、その対応がまちまちです。次から詳しくみていきましょう。

出産後の母乳分泌を促す関わり

WHO「母乳育児成功のための10か条」

1989年3月 WHO・ユニセフは、世界の産科施設に対して「母乳育児成功のための10か条」を守ることを呼びかけました。その中の2つを、抜粋します。

4.お母さんを助けて、分娩後30分以内に赤ちゃんに母乳をあげられるようにしましょう。

7.お母さんと赤ちゃんが一緒に居られるように、終日、母子同室を実施しましょう。

引用元:厚生労働省厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」より

この二つは、帝王切開では難しい項目と言わざるをえません。具体的にみていきましょう。

帝王切開では難しい! 分娩後30分以内の授乳と母子同室

分娩後30分以内の授乳

帝王切開では、赤ちゃんを分娩後胎盤を出し、切開した箇所を縫合するといった処置の時間が必要です。

手術の内容により一概には言えませんが、30分から1時間かかるようです。帝王切開の分娩で、30分以内の授乳はできないと言えるでしょう。

終日、母子同室

母子同室かどうかは、病院ごとの方針もあるので分娩の方法によるものとはいえません。ただ、母子同室を基本としている産院でも、帝王切開の場合母子同室の開始が少し遅れる場合があります。

帝王切開の場合、麻酔が切れると痛みがあるので、抱っこしたりオムツを替えたりなどのお世話に困難を伴うことがあります。

そのため、母体を安らげることを優先して退院するまで別室という方針の院もあれば、帝王切開でもなるべくすぐ同室という病院もあるのです。

では、帝王切開で出産した場合母乳育児はできないのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。ただし、いくつか抑えておきたいポイントがあります。

母乳育児を希望するなら確認しておきたい産院のスタンス

 

院により対応は様々、事前に確認を。

分娩の方法によらず、産院によって母乳育児に対する方針は様々です。母乳育児を希望しているのであれば、以下の2点を事前確認しておきましょう。

  1. 母子同室かどうか
  2. 帝王切開後、最初の授乳の対応について

1.母子同室かどうか

厚生労働省の調査によると、平成27年度調査において「出産直後から母子同室だった」と答えた割合は27.9%でした。

対象は異なりますが、同じく厚生労働省の調査で2008年度調査での分娩における帝王切開の割合は23.3%でした。

この二つの数字からもわかるように、分娩方法に関わらず、出産直後からの母子同室を実施している病院は少ないのが現状です。出産予定の産院に母子同室の具体的な開始時期などについて確認しておきましょう。

その際に、自然分娩の場合と帝王切開の場合の両方を確認しておくと安心ですね。また、自分の希望を伝えることも重要です。

2.帝王切開後、最初の授乳の対応について

前述のように、WHOのガイドラインでは分娩後30分以内が推奨されていますが、帝王切開では難しいといえます。では、産後どれくらいの時間から授乳できるのでしょうか?

手術の内容などによって異なってきますが、病院の方針によることも大きい部分です。妊娠期間中に確認しておきましょう。

母乳育児推進の産院での、帝王切開体験談

では実際に、帝王切開ママはどういう風に母乳育児を実践したのでしょうか。私の体験談をご紹介します。

夜8:00に帝王切開の翌朝9:00初めての授乳

出産したのは、桶谷式母乳育児を推進する産婦人科医院。自然分娩のつもりが予定日を一週間過ぎても陣痛が進まず、促進剤を打っても進展がなく、長引く分娩の中胎児の心拍数が弱ってきため、緊急帝王切開に至りました。

なおかつ出産が進まなかった理由が子宮筋腫にあるということが帝王切開で明らかになり、出産直後に全身麻酔で子宮筋腫を摘出するというフルコースでした。

夜8:00に帝王切開を経て出産、一目子供の顔を見たもののすぐ全身麻酔で気を失い、ちゃんと自分の子供と向き合ったのは出産から一夜明けた朝9:00

看護師さんに連れられて赤ちゃんが授乳にやってきた時でした。正直まだ乳の張りなども一切感じておらず、形式的に乳首を口にくわえさせてみたけれど、母乳が出ているのかどうか実感はありませんでした。

出産翌日、初めての、乳の張りを感じる。

出産した夜から翌日の午前中にかけては、点滴と尿道カテーテルに繋がれベッドから離れられない状態で、「自然分娩の人は、もう母子同室なんだよな」と、赤ちゃんのお世話ができないことに少し引け目を感じました。

そして昼間に尿道カテーテルも取れ、ベッドから起き上がることができました。その夜10:00頃のことです。初めて、これが張るということだろうか?というような、あまり経験のない少しチリチリした感じを、胸に感じました。

乳の張りを報告してすぐ、夜中3回、授乳にやってくる

その夜は、夜中にもかかわらず、三度赤ちゃんがベッドにやってきて、授乳することができました。

看護師さんに抱っこされて赤ちゃんがやってきて、左右のおっぱいから交互に授乳します。終わると看護師さんがまた抱っこしてナースステーションに帰っていきます。

このときまだオムツ替えなどのお世話は看護師さんがやってくれていました。

夜中三回の授乳は負担でもありましたが、母乳で育児したいと考えていたので、自分からは動けない中赤ちゃんが部屋にやってきてくれるのはありがたいなと思っていました。

個室へ移動。自然分娩のママと同様の母子同室生活スタート。

その翌日、帝王切開手術から二日たって母子同室の部屋に移ることができました。

ここからは、怒涛の授乳・オムツ替え・授乳・オムツ替えの嵐で、帝王切開だったことなんて忘れて、ひたすら赤ちゃんのお世話をする日々に突入したのです。

まとめ

私は帝王切開で出産しましたが、母乳の分泌が良く、出産1ヶ月後の検診で病院に集まった中ではダントツの成長率でした。

ただそれには、出産した病院が母乳育児に重きをおいた病院で、分娩の方法に関わらず積極的に授乳できたということが大きく関わっています。

出産前に気になることはたくさんあると思いますが、母乳育児を希望しているのであれば、帝王切開になった場合の授乳のケアについてもぜひ確認しておきましょう。

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