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現代の女性の20人に1人が「多嚢胞性卵巣症候群」!? その原因は?

   

現代の女性の20人に1人が当てはまるといわれる「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」をご存知ですか?初めて聞いたという方も多いと思いますが、近年出産を経験または妊活中の芸能人がこの症状を公表し、少しずつ知名度が上がってきています。

生理不順で悩んでいる、妊娠したいのに周期が安定せず排卵日の予測ができない、妊娠しても初期流産してしまう…。そんな悩みを抱えている女性は多いのではないでしょうか?

私も社会人として働き始めたころ、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の診断を受けました。その当時は聞きなれない病名に驚き、「もう妊娠できないかも」と不安になったことを今でも覚えています。

しかし「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と診断されたとしても、発見が早く症状も軽度であれば、深刻にとらえすぎる必要はありません。妊娠ができない、というわけではないのです。だからといって、症状をそのままにしておいても解決策にはなりません。まずは婦人科を受診し検査を行い、治療を始めていくことが大切です。

 

大丈夫です。まずは自分の体と向き合い、病態の原因をよく知ることから始めていきましょう。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは?

画像出典元:http://ishokudougen.com/post-9641

排卵のメカニズムが滞ってしまうことで不妊の原因になります

もともと卵巣にはたくさんの卵細胞があります。母親のおなかの中に命を授かり、その性別が女性と決まった時から赤ちゃんの体内で卵子のもとはつくられはじめているのです。また、卵子の一生分の数は決まっています。

卵子のもとは月ひとつずつ成熟し、排卵します。卵細胞が卵膜という袋に含まれており、卵細胞が発育するにつれて袋が大きくなり、2㎝ほどの大きさになると破裂して排卵されていきます。

しかし、なんらかの原因で、卵巣を覆う皮膜が厚く硬くなってしまうことで正常に排卵がおこらず卵巣内に卵子がとどまってしまうことがあります。このように、排卵のメカニズムが滞ってしまうことを「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と呼びます。

自分の力で排卵することができなくなってしまうので、不妊の原因の一因になっています。

原因不明ってホント?

「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の原因は様々な説があり、未だにはっきりとは解明されていません。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、卵巣楔状切除により排卵率および妊娠率の改善を認めることから、長い間卵巣自体の異常が原因とされていたが、現在は視床下部ー下垂体ー卵巣系の異常に加えて、副腎系および糖代謝異常が複雑に関与した病態が考えられている

引用元:http://www.jsog.or.jp/news/html/seishokunaibunpitsu_01MAR2007.html

現在考えられている原因は?

  • 内分泌異常
  • 糖代謝異常

内分泌異常とは LH(黄体化ホルモン)が増えてバランスが乱れること

脳下垂体からLH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)が分泌され、卵巣に働きます。この働きによって卵胞の発育を促しており、このような一連の働きを内分泌といいます。「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の症状のある人が、このうちLHの分泌が増えてしまいFSH とのバランスが乱れてしまうことによって卵胞がうまく発育できなくなるのです。

卵胞が育たず排卵が止まってしまうと、脳が排卵させようとLHの分泌を増やしてしまうため、ホルモンの乱れがますますひどくなってしまいます。

糖代謝異常とは インスリンの増加により男性ホルモンが増加すること

食事などで摂取した糖分が体内でブドウ糖に変化し、全身に運ばれていきます。その時に余ったブドウ糖(エネルギー)は肝臓や筋肉などに蓄えられていくのですが、食事を摂らない時間はそれらの蓄えられたエネルギを全身に少しずつ送ることによって血糖値を一定に保とうとする働きがみられます。この働きのことを糖代謝といいます。

「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の症状のあるひとは、遺伝または生活習慣などによってインスリンが増加してしまう状況に陥りやすく、その結果男性ホルモンが増加して生理不順や毛深くなることがあります。

血液中のホルモン検査と超音波検査で判明

これらの異常は、どちらもホルモンバランスの乱れから起こっています。ホルモンバランスの乱れは超音波検査で卵巣内を見ることにより発見でき、また血液中のホルモン検査で数値としてあらわすことができます。

ホルモン検査では、LHがFSHより多い(正常のときはFSHの方が多い)という特徴があります。テストステロン(男性ホルモン)値もしばしば増加しています。

超音波検査では卵巣に普通より多い数の卵胞が見えます。腹腔鏡下手術で卵巣のごく一部を取って顕微鏡検査をすることもあります。

引用元:http://mimuro-cl.com/pco.html

実際に超音波検査で卵巣内を確認すると、排卵されずに溜まった卵胞がネックレスのように連なっている症状を見ることができます。

画像出典元:https://www.e-ninshin.com/Words/PCO.html

ストレスが多い人た肥満の人はなりやすい?

画像出典元:http://xn--ihqx3zeqp04i9zal38f.net/hunin7.html

「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の原因の一因としてストレスや肥満体形であることがホルモンバランスの乱れにつながり、発症のきっかけとなることがあります。

ストレスが無月経や生理不順の一因に

近年の女性の社会進出により、抱えるストレスが、毎月の生理にも影響してくることはご存知ですよね。

強いストレスにさらされて自律神経が乱れてしまうと、脳が適切な分泌量を指示できなくなり、ホルモンバランスに乱れが生じてしまうことによって正常な生理が起こりにくくなるというわけです。

寝不足や過労などのストレスがあるならば、その原因を排除することによって自律神経が整い、ホルモンも正常に分泌されることで生理も周期通りにおこるようになる可能性があります。

肥満によるインスリンの増加も一因に

肥満によってインスリンの増加がすすんでしまう場合もあります。肥満傾向の人ほどインスリン抵抗性が高くなり、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の原因と考えられるホルモンバランスの乱れがおきやすくなってしまう状況に陥ってしまいます。

特に肥満ではないのに、インスリンの増加がみられる人もいます。運動不足がインスリンの増加を促すこともありますので、日常的な運動を行って運動不足を解消することもよいでしょう。身体を動かすことでストレスの解消にもつながります。

不正出血は「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」のサインかも?

画像出典元:http://www.citizensforhealthreform.com/fuseisyukketu-byouki.html

生理周期以外での出血がある、ダラダラと茶色の出血が何日も続くようであれば「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の可能性があります。

まず婦人科を受診しましょう

不正出血は「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の症状だけではありません。様々な病気の予兆として注意すべき症状です。

考えられる病気の一例

  • 子宮頸がん
  • 子宮体がん
  • 膣炎
  • 子宮筋腫
  • 頸管ポリープ
  • 卵巣機能不全

流産のリスクが高まるってホント?

画像出典元:http://babys-love.jp/

「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と診断された人が流産してしまう可能性は、他の原因に比べて高いという説があります。しかし、その根拠となる原因は未だに解明されていないのが現状です。

流産のリスクは他の原因と変わらない

厚生労働省の不育症の研究班「Fuiku-lab」で調査したところ差はなかったと報告されています。

参考元:分担研究:不育症における多嚢胞性卵巣症候群
習慣流産・不育症グループ:習慣流産・不育症のみなさんへ|名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科(名市大 産婦人科)教授 杉浦真弓
多嚢胞性卵巣症候群(PCO)について | 不妊治療、体外受精の大谷レディスクリニック・大谷産婦人科/兵庫県神戸市

まとめ

「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の原因について知ることで、自身の今の体調や生活について見直すきっかけにしてもらいたいです。また、心配される症状がある人は早急に婦人科を受診することをおすすめします。

妊娠を希望している人は特に不安を感じているかもしれません。私もその一人でした。私の場合、激務だった仕事を退職したことで生活リズムが整い、心穏やかに過ごせたことがよかったのか、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と診断されたにもかかわらず赤ちゃんを授かることができました。

心臓は動いているか、ちゃんと育ってくれるか、心配は尽きないですが、赤ちゃんの生命力は強いです。諦めずに、まずは自分の身体を労わる生活から初めていくことが大切です。

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