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36週で出産した場合、赤ちゃんはいつ退院できるの?条件は?

      2017/12/05

妊娠36週は「臨月」にあたりますが、「いつ産まれても大丈夫」といわれる出産予定日付近より、1週間ほど早い時期になります。この時期に、赤ちゃんがもし生まれてしまった場合、いわゆる「早産」になります。

また、早産で生まれてきた場合、出産予定日付近で産まれてきた場合とで、赤ちゃんの状態は何が違うのでしょうか?

妊娠36週の赤ちゃんの状態

妊娠36週の赤ちゃんの成長度合いはどのようになっているのでしょうか?

妊娠36週の赤ちゃんの大きさ

個人差がありますが、体重は約2,500g~3,000gと言われています。体長は50cm前後です。

妊娠36週の赤ちゃんの身体機能はどうなっているの?

個々の胎児の状態によりますが、一般的には、妊娠36週頃は、まだ身体機能が完成していない時期と言われています。

自力呼吸に必要な肺機能、体内の老廃物をおしっことして排出する腎臓の機能、目の網膜の発達、免疫機能など、大事な機能がこの時期から出産予定日頃に向けてつくられていきます。

個々の胎児の状態や出産時の状況、また現代の整った医療体制により、早産で外の世界に出ても、直ちに赤ちゃんの生命や身体に影響がない場合もありますが、身体機能の完成ができる正期産の期間まで母体で育てられることは大事です。

早産と正期産とで産まれた赤ちゃんは、何が違うの?

早産で産まれた赤ちゃんは、体重が軽く体が小さい、身体の機能も未成熟である、いわゆる「未熟児」と呼ばれるケースが多いです。しかし、現在では、「未熟児」というひとくくりではなく、出生時の体重と、在胎週数、身体の発育状況によって、「早産児」「低体重児」などと分類されるようになりました。

こうした分類からもわかるように、以前よりも、個々の赤ちゃんの状況に応じて、医師や医療機関が連携して適切に対策ができるようになっています。

早産っていつからいつまで?

  • 「早産児」妊娠22週以降、妊娠37週未満に産まれた赤ちゃん。
  • 「正期産児」妊娠37週以降、妊娠42週未満に産まれた赤ちゃん。
  • 「過期産児」妊娠42週以降で産まれた赤ちゃん。

早産で産まれた場合の赤ちゃんの健康リスクは?

早産で産まれた赤ちゃんには、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。ちなみに下記は、早産における在胎週数別の生存率となっています。(引用元:「横浜市立大学付属市民総合医療センターHPより」)

在胎週(週) 22 23 24 25 26 27 28 29 >30
生存率(%) 30 50 80 85 90 >90 >95 >95 >95

妊娠30週以降では、生存率のパーセンテージはほぼ問題ないといってよいでしょう。また、早産で産まれた赤ちゃんの特徴としては、体の機能が未成熟であり、体重が小さいことが挙げられます。

出生体重別に下記の分類もあります。

  • 低出生体重児>2,500g以下
  • 極低出生体重児>1,500g以下
  • 超低出生体重児>1,000g以下

ちなみに出生体重別の生存率は下記のとおりとなっています。(「横浜市立大学付属市民総合医療センターHPより」)

出生体重(g) 500g

未満

500 ~750g

未満

750 ~1000g未満 1000~1500g

未満

1500 ~2000g

未満

2000g

以上

生存率(%) 50 70 90 95以上 95以上 97以上

妊娠36週では、平均2,500g程度の体重となっているので、低出生体重児となるかどうかは微妙なラインになってきます。

早産になることによる身体機能のリスクは?

上記にも述べましたが、妊娠36週は、体の機能がまだ完成しきっていない時期です。

目の網膜が完成していないことによる未熟児網膜症や、肺の機能が完成していないことにより肺炎を起こしやすくなること、また免疫機能が完成していないために、様々な感染症を引き起こしやすくなります。

妊娠36週で産まれた赤ちゃんが退院できる目安はあるの?

無事誕生!でも、なかなか退院できない?

上記のとおり、早産で産まれた赤ちゃんにはさまざまなリスクがあります。正期産で、出生時のトラブルや異常がなかった場合は、母子ともに4~7日(地域や医療機関によっても異なります)で退院が可能です。

早産の場合、下記が退院のポイントとなります。出生時に下記の条件が全てクリアできていて、且つ、身体機能に問題がない場合だと、医師がNICU(新生児集中治療室)での養育が不要と判断し、正期産の赤ちゃんと同様に扱い、退院できるケースがほとんどとなっています。

  1. 体重が2,500gに達する
  2. 自力呼吸ができる
  3. 自力体温調節ができる

妊娠36週で産まれた赤ちゃんの入院期間は?

上記の3つの条件がクリアできるのに、一番時間がかかりやすいのは、1.体重が2,500gに達するかと考えられます。一般に、出生直後はどんな新生児でも、一時的に体重が減少します(※生理的体重減少と呼んでいます)。

そして、早産で産まれた場合、母乳やミルクを吸う力も弱いことも、順調に体重が増えない要因であると考えられます。

妊娠36週で産まれた赤ちゃん、その後の経過は?

早産で産まれた場合、本来の出産予定日より早く産まれてきているために、上述のとおり、母体の中で発達が完成するべき機能が未成熟のままであることがあります。

そのため、同時期に産まれた正期産の赤ちゃんよりの経過と比べて、体重増加がゆっくりであることや、免疫機能が整っていないために感染症にかかりやすいなどのリスクがあることを踏まえ、退院後も注意が必要になってきます。

  1. 同居の大人が感染症にかからないようにする。
  2. 赤ちゃんに負担のかけない適切な温度設定や、規則正しい生活を心がける。

また、早産児で産まれた場合、上述のとおり、感染症にもかかりやすく、場合によっては風邪などの軽い感染症がきっかけで、肺炎などの重篤な症状を引き起こす場合があるため、注意が必要です。

風邪などの症状を引き起こすウイルスはたくさんありますが、乳幼児が初めて感染すると重症化しやすいといわれる「RSウイルス感染症」は、特に注意が必要です。

RSウイルス感染症とは?

RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。生後1歳までに半数以上が、また生後2歳までにほぼ100%の児が感染するといわれています。

症状としては、軽い風邪のようなものから肺炎など重篤な症状を引き起こす場合まで様々です。しかし、初めて感染した場合、重症化しやすいと言われており、生後三か月以下の乳幼児期には特に注意が必要です。

RSウイルス感染症にはワクチン接種などの予防薬はありませんが、遺伝子組み換え技術を用いた抗体製剤を、毎月1回筋肉注射するという方法があります。(世間では、この注射は「シナジス」と呼ばれています)

これは、保険適用がない高額な注射ですが、基本的に在胎週数35週以下で産まれた場合の赤ちゃんが対象となります。※在胎週数35週以降でも、免疫や呼吸器に異常がある場合は、投与の対象となります。

(詳細は厚生労働省HPより)

まとめ

妊娠36週は、正期産間近のとっても大事な時期です。この期間にも、赤ちゃんの体の中ではめまぐるしい成長が行われています。少しでも長く、母体の中で育ててあげることの大事さは言うまでもありません。

ただ、予期せぬトラブルはつきもの。もし、この時期に出産になった場合でも、焦らず、落ち込まないことが大事です。

この時期は、ほぼ正期産と変わらない状態で出生するケースが多く、また、仮に低体重や身体的に未発達な部分があった場合でも、医療機関での適切な養育を受けられれば、その後の発達も心配ないことがほとんどです。

一緒に退院できず、せっかくのかわいい赤ちゃんに会えないなどで心配したり悲しくなったりするかもしれませんが、赤ちゃんにとっての一番良い環境を考え、今はぐっとこらえましょう。

またその後の長い赤ちゃんとの生活を考えて、ゆっくり産後の自分をいたわってあげてくださいね。

赤ちゃんが戻ってきたら、お世話に加えて、通常の新生児以上に感染症にかからないようにする、体調の管理など、とっても大変な毎日が待っていますよ!

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