ひじきはいつから離乳食で食べさせていい?注意点、オススメレシピなど
2017/12/16
ひじきは昔から「食べると長生きできる」といういわれのある食材で、離乳食でも使うことができます。栄養も豊富なので、ぜひとも赤ちゃんに食べさせたい食材の一つですね。
そんなひじきですが、いつから離乳食で使えるのかご存知ですか?また、与える時に気を付けた方が良いこともいくつかあります。
この記事でひじきについて勉強して、うまく離乳食に取り入れていきましょう。
このページの目次
いつからひじきを食べさせていいの?
ひじきは栄養豊富ですが消化にあまり良くありません。そのため、ひじきを赤ちゃんに与えるのは離乳食後期からがおすすめです。離乳食後期は別名:カミカミ期。月齢で言うと、生後9~11ヶ月が目安です。
生後9ヶ月ごろになると、赤ちゃんは生まれ持った鉄分が不足して貧血になる可能性があります。また、栄養の半分以上を離乳食から摂取するようになる時期でもあります。
ひじきを利用して、栄養バランスが良く鉄分も補給できる離乳食を赤ちゃんに用意してあげましょう。
1日に食べさせてよい上限量の目安
カミカミ期から与えられるひじきですが、使える上限量はどれくらいを目安にしたら良いのでしょうか?一緒に確認していきましょう。
1食あたりのひじきの上限量
乾燥ひじき | 小さじ1 |
生ひじき/戻したひじき | ひとつまみ程度 |
ひじきは食物繊維が多く消化しにくい食材なので、離乳食期全体を通して少量にとどめておきましょう。
ひじきを与える回数
離乳食後期には3回食になりますが、ひじきを与えるのはそのうちの1食にしましょう。また毎日与えるのではなく、1週間のうち3日程度にしましょう。
ひじきを離乳食として食べさせるときに気をつけるべき3つのこと
1.ヒ素が含まれている
ひじきには「無機ヒ素」という有害な物質が含まれています。無機ヒ素が体内に大量に入ると、次のような症状が起こると報告されています。
無機ヒ素が一度に、または短い期間に大量に体の中に入った場合は、発熱、下痢、嘔吐、興奮、脱毛などの症状があらわれると報告されています。また、無機ヒ素が長期間にわたって、継続的かつ大量に体の中に入った場合には、皮膚組織の変化やがんの発生などの悪影響があると報告されています。
引用元:農林水産省「食品中のヒ素に関するQ&A」より
大人では「乾燥ひじき5gを週に3回以上」食べたりしなければ、ヒ素の基準量を超えることはありません。乾燥ひじきは水で戻すと7~10倍に増えるので、水で戻したひじきで言えば35~50g程度になります。
実際は、現代まで日本人が普通に食べてきた量(1食約0.9g)であれば、ヒ素中毒を心配する必要はありません。ただし、これは大人の話です。
赤ちゃんに対するひじきのヒ素の影響は発表されていません。しかし、消化の観点からも1食は少量にして、週3回程度にとどめておきましょう。
ひじきの下ごしらえ
無機ヒ素は水に溶ける性質があるので、水で戻すだけでもヒ素の量は少なくなります。ひじきはきちんと下ごしらえをして調理することで、ヒ素に対する心配をかなり軽減できます。
下ごしらえの注意事項
- 乾燥ひじきはたっぷりの水で30分以上浸けてもどす
- もどしたときに使った水は料理には利用しない
- もどしたあとは綺麗な水で2~3回洗う
- 乾燥ひじきを茹でる場合は水でもどしてから
- 生ひじき・缶詰のひじきは使用前に水でよく洗う
2.食べ合わせも大切
ひじきには鉄分が含まれていますが、レバーなどの動物性の鉄分よりも体に吸収しにくい種類の鉄分です。
また2000年と2015年に出された「日本食品標準成分表」を比較すると、ひじきの鉄分は9分の1に減っています。これは原材料を製品化するとき、昔は鉄製の釜を使っていましたが現在はステンレス釜を使っていることが原因です。
そのため、ひじきから鉄分を効率的に摂取するには、一緒に食べる食材に気を付けると良いでしょう。ビタミンCを含む野菜を一緒に食べると鉄分の吸収率が上がります。
ビタミンCを含む食材
- 大根
- チンゲン菜
- レタス
- キャベツ
- 白菜
- サツマイモ
- ジャガイモ
- カリフラワー
- レンコン
- ブロッコリー など
3.おすすめは「芽ひじき」
ひじきには水に戻して使う乾燥タイプでは「芽ひじき」と「長ひじき」という2つの種類があります。どちらも離乳食に使えるので好みで選んでも大丈夫ですが、迷っている場合は「芽ひじき」をおすすめします。
芽ひじきはひじきの葉の部分のことで、口当たりの良い食感が特徴です。対して、長ひじきは茎の部分で芽ひじきより歯ごたえがあります。細かく刻みやすく煮込むと柔らかくなりやすい芽ひじきは、離乳食に使いやすいのです。
忙しいママでも短時間で作れるひじきを使った赤ちゃん離乳食レシピ
離乳食後期【カミカミ期】のおすすめレシピ
離乳食後期になると手づかみ食べを始めて、自分で食べたがる赤ちゃんも多くなります。手づかみメニューにひじきをいれて、食べやすくしてあげましょう。
手づかみメニューは支度が面倒なイメージもありますが、肉団子だと材料を混ぜて焼くだけなのでカンタンです。
【混ぜて焼くだけ】ひじき入り肉団子

画像出典元:http://cookpad.com/recipe/536685
【材料】(1人分)
- もどしたひじき 一つまみ
- 鶏ミンチ 15g
- 片栗粉 小さじ1
- かつおぶし 少々
【作り方】
- 材料をすべて混ぜ合わせる
- 食べやすい大きさに成形する
- 片面を焼いたら裏返し、水を少量入れてフタをする
- 2~3分後、肉団子に火が通っていたら出来上がり
離乳食完了期【パクパク期】のおすすめレシピ
赤ちゃんの好みが出てくる離乳食完了期には、白ご飯を食べなくなった、というお悩みもよく聞きます。そんな時には炊飯器におまかせの炊き込みご飯が助けてくれるかもしれません。
ひじきの炊き込みご飯
【材料】(80g×6回分)
- お米 1合
- にんじん 15g
- 玉ねぎ 25g
- しいたけ 25g
- 乾燥ひじき 小さじ2〜3
- 薄口しょうゆ 小さじ1/2〜1
【作り方】
- お米をといで30分つけておく。
- ひじきを水につけて戻したら、洗って細かく刻む。
- にんじん、玉ねぎ、しいたけを細かく刻む。
- お米に分量の水を入れる。水の量はお子さんに合わせて調整してください。今回は1.5合のメモリに合わせました。
- 普通の白米モードでスイッチオン♪柔らかめがいいならおかゆモードで♪
- 炊き上がり〜 いい香りがします
- 私は100mlの容器に入れて冷凍しています。600w2分〜2分半で解凍できます。
- 《アレンジ》ささみと青菜を合わせておかゆにしても♡
引用元:クックパッド「離乳食後期 ひじきの炊き込みご飯」より
ひじきを長期保存しておくための方法
ひじきは乾燥のものだと賞味期限がとても長く、調理後は冷凍保存できるのが良い所の一つです。乾燥ひじきは賞味期限が1年程度ありますが、これは未開封の場合の賞味期限です。
ひじきは空気に触れると味が落ちていきます。そのため、開封後はチャック付きの保存バッグに入れて、できるだけ早く使いきるようにしましょう。
下ゆでや調理済みのひじきは、冷凍で保存することができます。小分けにする場合は製氷皿を使うと便利です。1食分ずつわけて製氷皿に入れ、凍ったらフリーザーバッグに入れて密封しましょう。
お弁当用のカップに入れて冷凍すれば、赤ちゃんのお弁当を用意しないといけない時にすぐ1品できます。冷凍の場合は、1週間以内に食べきるようにしてください。
ひじきを食べない!嫌がる!そんな時でも進んで食べるようになるレシピ
ひじきが苦手な赤ちゃんには、パンケーキに入れてしまいましょう。ほんのり甘いおかずパンのような感覚で、パクパク食べられるレシピをご紹介します。
【栄養満点】ひじきのパンケーキ

画像出典元:http://cookpad.com/recipe/1941418/tsukurepos
【材料】(直径5㎝20枚程度)
- 薄力粉 70g
- 砂糖 5~10g
- ベーキングパウダー 5g
- 乾燥ひじき 小さじ2
- 卵 1個
- 牛乳 50cc
- 卵 1個
【作り方】
- ひじきを水で戻しみじん切りにする
- 薄力粉・ベーキングパウダー・砂糖をボールに入れて混ぜ合わせる
- 1のひじき・卵・牛乳を2へ入れて、さっくりと混ぜる
- 3をフライパンで焼いて出来上がり
まとめ
ひじきを赤ちゃんに与えるのは離乳食後期から、少量をご飯に混ぜたりおかずに利用したりしてください。ひじきに含まれるヒ素が心配ですが、たっぷりの水で時間をかけて戻すことでヒ素を減らすことができます。
ひじきは乾燥だと賞味期限が長く、調理後冷凍保存もできるので、ストックを作って上手に離乳食を進めてくださいね。