にんじんはいつから離乳食で食べさせていい?注意点、オススメレシピなど
2017/01/04
野菜の定番とも言えるにんじんは火を通すと甘くなり、独特の味を持つ野菜です。甘味があるので、赤ちゃんはにんじんが好きという子が多くいます。
にんじんは栄養も豊富にあるので、すぐにでも離乳食に使いたいですよね。そのためには、にんじんの開始時期や上限量、注意することも気になるかと思います。
そこで、今回は離乳食のにんじんについて徹底解説します!ママにうれしい時短レシピもあわせてご紹介しますので、にんじんで離乳食を上手に進めていきましょう!
このページの目次
いつからにんじんを食べさせていいの?
まず、離乳食でにんじんを食べさせられる時期から確認しましょう。
離乳食の初期からOK!
にんじんは離乳食初期(生後5~6ヶ月ごろ)から、赤ちゃんに食べさせることができます。離乳食を始めたばかりのときは、1週間をおかゆだけで慣らすのが基本。
順調であれば離乳食開始から8日目に、にんじんをスタートすることができますよ。
離乳食の硬さの目安
離乳食の時期により、どれくらいの硬さでにんじんを与えたらいいのかが変わります。赤ちゃんのペースと硬さのめやすを参考に、にんじんの離乳食を進めましょう。
離乳食の時期別 硬さの目安
離乳食初期(ゴックン期/5~6ヶ月) | ポタージュスープ~ヨーグルト程度 |
離乳食中期(モグモグ期/7~8ヶ月) | 豆腐程度 |
離乳食後期(カミカミ期/9~11ヶ月) | バナナ程度 |
離乳食完了期(パクパク期/1歳~1歳半) | 肉団子程度 |
1日に食べさせてよい上限量の目安
にんじんは離乳食初期から使えることが分かりましたね。それでは、にんじんは食べられる上限が決まっているのでしょうか?確認しましょう!
上限量は決められていない
にんじんは食べられる上限の量が決められている食材ではありません。離乳食では時期によって、1食あたりで食べる野菜・果物の量の目安があります。
それを参考に、その日の他の野菜・果物と合わせてにんじんを取り入れましょう。
1食あたりの野菜・果物の量
離乳食初期(ゴックン期/5~6ヶ月) | 小さじ1~20g |
離乳食中期(モグモグ期/7~8ヶ月) | 20~30g |
離乳食後期(パクパク期/9~11ヶ月) | 30~40g |
離乳食完了期(カミカミ期/1歳~1歳半) | 40~50g |
にんじんの食べ過ぎで起こる柑皮症とは?
にんじんを食べ過ぎると、赤ちゃんの皮膚が黄色くなる柑皮症(かんぴしょう)になる場合があります。肌が黄色っぽくなるだけで、害があるわけではありません。
原因は、にんじんに含まれる栄養のひとつ「βカロテン」です。βカロテンは目の健康を保ったり免疫力を上げたりと、体に大切な栄養分。
しかし、摂取しすぎると柑皮症になる可能性があります。これはにんじん以外に、ミカンやカボチャにも含まれています。
柑皮症は害が無いと言っても、赤ちゃんにとって「βカロテンが多かった」という一つの指針になります。この場合、他の野菜や果物を離乳食に取り入れて、バランスよく栄養を摂ることが大切ですよ。
黄色い肌が心配なときは…
時々肌の色の黄色い子どもさんを見かけます。肌の色が黄色い事を心配されて受診される方も多くみられます。
こんなときは、子供さんの目の白目を見てください。黄色いですか?白いですか?
黄色ければ、やはり肝臓病を心配しないといけません。(その場合は早めに病院を受診するようにしてください。)白目が白ければ心配ありません。
皮膚が黄色いのは、食べ物や飲み物の影響だと考えられます。
子供の好きな食べ物や飲み物・・・みかん・オレンジジュース・赤い野菜ジュース。また、人参・カボチャ。これらのものにはベータカロテンが多く含まれます。その色が黄色なのです。これらの色素で肌が黄色くなる事を「柑皮症」といいます。
みかんや ベータカロテンはビタミンAの前駆物質で夜盲症や皮膚の乾燥を防いでくれます。また、活性酸素を取り除いたり、癌の予防にもなると言われ、ドリンクや健康食品にも多く含まれる傾向にあります。でも、摂りすぎると皮膚が黄色くなってしまいます。皮膚が黄色くなっても特に害はありませんが、多く摂り過ぎた結果ですので、少し控える方が良いかもしれません。
いずれにしても、柑皮症で黄色いのなら健康上は問題ありません。
にんじんを離乳食として食べさせるときに気をつけるべき5つのこと
1.アレルギーの心配は少ない
にんじんはアレルギーが起こりにくい野菜で、比較的安心して赤ちゃんに食べさせることができます。しかし、すべての食材に言えることですが、アレルギーの可能性はゼロではありません。
はじめてにんじんを与えるときは、小さじ1杯以上は与えないようにして赤ちゃんの様子を確認しましょう。食べて15分以内に症状が出ることが多いのですが、1日~数日経って症状が出る可能性もあります。
アレルギーの症状が出たら、できるだけ早く小児科に行きましょう。はじめてのにんじんは、病院にかかりやすい平日の午前中にあげると良いですよ。
にんじんアレルギーの代表的な症状
- 口の中・口の周りをかゆがる
- 口の中・口の周りが腫れたり、発疹ができる
- 体の一部・もしくは全身に発疹ができる
2.ゆでるときは大きめに切って!
にんじんをはじめとした根菜類は、最初から小さく切って調理するといつまでたっても柔らかくなりません。離乳食を作るときは、2~3㎝の輪切りか1口大より大きい乱切りにして火を通すと良いですよ。
3.生で食べさせるのは待って!
にんじんは生でサラダとして食べることも多いですよね。しかし、離乳食期に生でにんじんをあげるのは控えてください。そもそも野菜は繊維が多く、離乳食期の子どもが嚙み切れるものはとても少ないんです。
特に、にんじんは野菜の中でも固い部類に入ります。生で食べさせるのは、奥歯が生える2歳半~3歳半まで待ってあげてくださいね。
4.葉っぱは香りが強い
にんじんは葉も食べられるので、葉っぱまでキレイなにんじんを手に入れたらどう調理しようかワクワクします。にんじんの葉には、普段食べている部分より栄養が多く含まれているのも魅力の一つですね。
気を付けないといけないのは、にんじんの葉は香りが強いということです。独特の香りは苦手とする赤ちゃんが多いもの。例えば香りの強いセロリと同じように、赤ちゃんには離乳食完了期から食べさせるのがおすすめです。
5.新鮮でおいしいにんじんを手に入れよう!
離乳食で使うにんじんは、できるだけ新鮮なものを使いましょう。新鮮なにんじんには栄養が豊富にあって何よりおいしいので、赤ちゃんが好きになる可能性が高まりますよ。
新鮮なにんじんの特徴
- 色が鮮やかで濃い
- 表面が乾ききっておらず、みずみずしい
- 茎の切り口が小さい
- 表面に黒ずみがない
忙しいママでも短時間で作れるにんじんを使った赤ちゃん離乳食レシピ
にんじんを離乳食で使うときの注意事項がわかりましたね。それでは、新鮮なにんじんを手に入れたら、実際にメニューを作ってみましょう!離乳食初期(ゴックン期)にオススメのにんじんレシピ
離乳食初期(ゴックン期)にオススメのにんじんレシピ
この時期はポタージュ状のなめらかさにしますが、にんじんを柔らかくするのに苦労しているママが多いんです。にんじんはお鍋で柔らかくしようとすると、30~40分かけて煮ないといけません。
しかし、赤ちゃんのお世話や家事など毎日することは山積み。離乳食だけに時間をかけられないですよね。そんなときに、にんじんを手早く柔らかくする方法をご紹介します。
レンジで時短 やわらかにんじんの作り方

画像出典元:http://cookpad.com/recipe/2738471/tsukurepos
【材料(作りやすい分量)】
- にんじん 1本
【作り方】
1.にんじんの皮をむき、上下を切り落とす
2.にんじんをそのままラップで包み、レンジ使用OKのタッパーにいれて軽くフタをする(もしくは、ラップをふんわりかける)
3.電子レンジ600Wで3分加熱する
たったこれだけで、にんじんを驚くほど柔らかくすることができます!加熱直後はかなり熱くなっているので、気を付けて扱ってくださいね。タッパーはシリコンスチーマーでも代用可能です。
離乳食初期の場合は、にんじんをきれいに潰してお湯やだしで伸ばすことで硬さを調節できますよ。
離乳食初期にはやっぱりブレンダーが便利

画像出典元:https://www.amazon.co.jp/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC-1%E5%8F%B02%E5%BD%B9-%E3%81%A4%E3%81%B6%E3%81%99-%E6%B7%B7%E3%81%9C%E3%82%8B/dp/B00DU6BDRU/ref=zg_bs_46984051_4?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=FZFHMGMP9HVHMPPWEKTA
にんじんを柔らかくしたら、すり鉢でつぶしたり裏ごししたりしてペーストを作ります。しかし裏ごしに時間がかかったり、道具を出して使ったあと洗ったりする手間があったりと、意外に面倒…。
そこで、離乳食作りではハンドブレンダーを使うのがオススメです。例えばミキサーだと、置き場所を確保しないといけないし、離乳食のような少量は作りにくいですよね。
その点、ハンドブレンダーは小型なので収納しやすく、少なめで調理したいときでも使えます。食材をつぶす・混ぜるというのが手元でできるところも魅力なんです。
ブラウン マルチクイック ハンドブレンダーは握りやすく本体が軽い設計で、調理しやすいブレンダーです。耐熱温度が100度までなので、アツアツのにんじんもそのままペースト状にできます。
ヘッド部分の着脱もカンタンで片付けが楽なので、調理後まで時短を目指すママにオススメです!
離乳食中期(モグモグ期)にオススメのにんじんレシピ
中期では、まるごと柔らかくしたにんじんを潰すだけで赤ちゃんに与えることができます。「潰す」から「みじん切り」に移行することで、少しずつ硬さがあり大きいものに慣らすことができますよ。
ブロッコリーとにんじんの和え物

画像出典元:http://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1650006263/
【材料(1人分)】
- ブロッコリー 2房
- にんじん 輪切りにしたもの1㎝分
【作り方】
1.にんじんは離乳食初期の「レンジで時短 やわらかにんじんの作り方」でご紹介したようにして柔らかくする(もちろん、鍋でもOKです)
2.1をみじん切りにする
3.耐熱容器に水100ccとブロッコリーを入れ、電子レンジ600Wで3~4分加熱する
4.2のつぼみの部分をキッチンバサミや包丁でカットする
5.2と4を和えて出来上がり!
離乳食後期(パクパク期)にオススメのにんじんレシピ

画像出典元:http://cookpad.com/recipe/4257025
離乳食後期になると、手づかみ食べをしたがる赤ちゃんもいますよね。離乳食初期の「レンジで時短 やわらかにんじんの作り方」は、にんじんスティックを作ることもできます。
作り方も柔らかくしたにんじんをスティック状に切るだけなので、とてもカンタン!自分で噛めない赤ちゃんには薄くいちょう切りにしたり、5~8㎜の角切りにすると手づかみ練習ができますよ。
離乳食完了期(カミカミ期)にオススメのにんじんレシピ
手づかみ食べが上手になってくる時期ですが、いつもにんじんスティックだと赤ちゃんも飽きてしまいます。そんなときに試してほしいレシピが「おやき」です。にんじんをすりおろして使うことで時間短縮ができますよ。
手づかみ離乳食♡にんじんと豆腐のおやきのレシピ
材料(ミニサイズ15個分)
- にんじん 30g
- 絹豆腐 50g
- 小麦粉 大さじ2
- 水 大さじ2
作り方
1.お豆腐をぐるぐるかき混ぜてペースト状にする。水切り不要♪先に混ぜることでダマになるのを防ぎます。にんじんはすりおろす。
2.ボウルに(1)と残りの材料を加えてなめらかになるまで混ぜる。
3.テフロン加工のフライパンにスプーンですくって落とし、弱火で約3分焼く。
4.ひっくり返して、反対側も約3分焼く。
5.できあがり♪
6.1食分ずつラップで包みジップロックで冷凍OK♪解凍は600w20秒ひっくり返して10秒でふわふわ♡熱いときは冷ましてね!
にんじんを長期保存しておくための方法
にんじんは冷蔵庫に入れっぱなしにすると、表面がブヨブヨしたり、黒ずんだりしますよね。正しい保存法を知っていれば、軽く1か月は保存することができるんですよ。
また、火を通したものは冷凍もできます。それでは、その方法を具体的に見ていきましょう。
長期保存は生がいちばん!
にんじんは生で保存するのが一番長持ちします。注意しないといけないのは、にんじんは湿気に弱いということ。にんじんを新聞紙やキッチンペーパーで1本ずつ包みビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。
ビニール袋は1本ずつ分けて入れてもいいし、何本かまとめていれてもOK です。包んでいる紙が湿ってきたら交換してくださいね。そのままにしていると、傷みやすくなります。
この方法で、にんじんを1~2ヶ月保存することができますよ!
作り置きには冷凍保存
とは言っても、調理したにんじんを食べきれないときや、離乳食を事前に準備したいときがありますよね。そんなときは、大いにフリージングを活用しましょう!
ペースト状にしたにんじんは、製氷皿を使って冷凍保存するのがオススメです。はじめに1キューブ当たりのグラムを測っておけば、必要な時に必要なだけ、すぐに与えることができます。
角切りやスティック状にしたにんじんは、1食分ずつラップで包みフリーザーバッグに入れて冷凍しましょう。どちらの場合も、離乳食として使うときは1週間をめどに使い切ってください。
もしにんじんが余ってしまったら、大人の野菜スープや豚汁、カレーに入れておいしくいただきましょう!
にんじんを食べない!嫌がる!そんな時でも進んで食べるようになるレシピ
にんじんの味は独特なので、赤ちゃんが一度嫌いになるとなかなか食べてくれないのは悩みのタネですよね。少しずつにんじんに慣れてほしい…そんなママにおすすめのレシピをご紹介します。
【離乳食中期から】にんじんとバナナのホットケーキミックス
にんじんを食べてくれないときは、バナナの甘味に助けてもらいましょう。最初はレシピよりもにんじんを少な目にして作り、少しずつ増やしていくのも良い方法ですよ。
薄力粉とベーキングパウダーを、ホットケーキミックスに替えてもおいしくいただけます!
材 料(1人分)
- 茹でにんじん20g
- バナナ25g
- 薄力粉40g
- ベーキングパウダー1g
- 水適量
- あれば ヨーグルト5g
作り方
1.にんじんとバナナをつぶして混ぜる。粗くてもok。ヨーグルトも入れる。
2.1に薄力粉とBPを入れてさっくり混ぜる。
3.ゆっくりたれる程度に水を足して生地をのばす。
4.フライパンにつかみやすい大きさで落とし 弱火で蓋をして両面焼く。
まとめ
にんじんはアレルギーの心配が少なく、離乳食初期からあかちゃんに食べさせることができます。柔らかくするのに苦労しがちですが、大きめに切ったものか丸ごと調理で電子レンジに助けてもらいましょう。
にんじんを上手に使って、楽しい離乳食ライフを過ごしましょうね!