夫が大好きすぎるのに最近怒りっぽくって冷たいのはなぜ?
2018/02/11
最近パパがなぜだか怒りっぽい。ケンカをしたわけでもないのに私にそっけないのはどうしてかな?日常の些細な変化ですが、パパが大好きだからこそ気付いてしまう変化ってありませんか?
子供が寝た後に日中の慌ただしさから解放され、パパとのゆったりした時間を楽しみにしているママは多いですよね。なのに当のパパはイライラしていたり、楽しそうじゃなかったり……スキンシップも減ってしまってママは愛情が感じられず不安になってしまいます。
でもそれはもしかすると男性の若年性更年期障害の前兆かもしれません。パパが大好きだからこそ気付けるパパの不調は夫婦の協力で乗り越えたいですね。
このページの目次
男性にも更年期障害はある
更年期障害というと、閉経前後に様々な心と体の不調に見舞われる女性のものというイメージがありますが、男性にもイライラや意欲の低下、性欲減退など様々な不調をきたす更年期障害があるんです。
『更年期』は男女ともに年齢でいうと40代後半~50代前半を指します。
男性の更年期障害原因と要因
原因は女性同様、性ホルモンの減少とホルモンバランスの乱れです。男性ホルモンの『テストロン』は20代を過ぎたころから減少し始めます。女性に比べホルモンの低下が緩やかで症状がでにくく自覚症状がない場合もあります。
男性ホルモンの低下は個人差が大きいので『男性の更年期障害』の存在がなかなか認められず、現在においても認知度が低い状況です。
ホルモンバランスが崩れる第1の要因は『ストレス』です。加えて喫煙や肥満、不規則な生活といった生活習慣もホルモンバランスを崩す要因になります。
画像出典元:http://loh症候群.net/
若年性更年期障害ってなあに?
男性の更年期障害も男性ホルモンが緩やかに減少し、40代50代に発症することが圧倒的に多いです。
しかし、ストレス社会の現代では20代~30代でも理由の分からない不調に悩まされている方が多く、30代で更年期障害を発症する方も珍しくありません。これを若年性更年期障害と言います。
どうして若くても更年期障害になるの?
働き盛りの30代は日々驚くほどの情報を詰め込まなくてはならず、脳疲労を起こしています。脳はホルモン分泌をコントロールしていることから、脳疲労も若年性更年期障害の一因と言えます。
まだまだ体力がある世代であるので、気だるさや気力が低下している状況があっても『疲れだろう』と目をつぶってしまったり、怠けととられたくないので会社に言い出せなかったりして悪化する現状があります。
仕事ができる方、几帳面で責任感が強い性格の方などはどうしてもストレスをためやすく更年期障害を発症しやすいタイプだと言えます。
「時間的ゆとりがありますか?」という質問に「ゆとりがない方だ」と答えた人の割合は前回からほぼ変化がなく、2016年は40.2%となりました。
(中略)
年代別に見ると、30代が50.5%で全体より約10ポイント高く、逆に60代は、全体より約16ポイント低い24.4%となりました。
引用元:生活定点 博報堂生活総合研究所
若年性更年期障害は加齢によるホルモン減少という原因と異なり、ストレスや生活習慣(睡眠不足、情報過多など)が大きな原因だということが特徴です。
若年性更年期障害が疑わしい時は?
簡易チェックリストでチェックしてみよう
パパの様子が気になっているママは以下のチェックリストも参考にしてください。パパ側のチェックリストになりますが、ママから見たパパの様子に当てはまる部分はあるでしょうか。
参考資料:若年性の病気.COM
3つ以上チェックが入る、または性欲低下や勃起障害が著しい場合は若年性更年期障害の可能性があります。あくまで目安ですが、気になる症状があると感じたら内科・心療内科又は泌尿器科などの専門医に相談をおすすめします。
私も更年期障害の症状が出てうつ病を発症しED(勃起不全)にもなりましたが、一番落ち込んだのはED(勃起不全)でした。
私は30代前半で更年期障害を発症しましたが、ED(勃起不全)になった時は焦りましたし、当時付き合っていた彼女にも言い出すことができず1人で思い悩んでしまいました。
男性の若年性の更年期障害は「男性としての自信」を失ってしまうことがあるので、特に注意が必要なのです。
男性の更年期障害は基本的にはっきりとしたきっかけがあるわけではありません。何となく調子が悪いというところから始まります。
どこを受診すればいいの?
身近なところだと内科や心療内科、泌尿器科になります。心の不調(イライラや気力のなさ、性欲減退など)が目立つようであれば心療内科がおすすめです。
勃起障害などもあるようであれば、泌尿器科がよいですよ。まだ数は少ないですが総合的に相談できる男性更年期外来という窓口がある病院もあるので、近くにないか調べてみるのもいいですね。
日本men's Health医学会のHPに各地の更年期外来などメンズヘルス外来が照会できるページがありますので、参考にしてください。
検査や治療はどのようなもの?
主には問診で体の状態を確認することと、血液採取にてホルモン検査が行われます。心療内科などではカウンセラーによるメンタルケアが受けられます。
治療としては不足したホルモンを補う『ホルモン充填』や、抗うつ薬、漢方薬の処方などですが、不調が多岐にわたり一人ひとり違うのでその方によって異なってきます。
どの科を受診したかにもよりますが、保険診療の範囲内(うつや不眠など)であれば保険が適応されますが、ED(勃起不全)などは自費負担となります。自費の初診で2万円位が目安です。
保険適応、適応外は検査内容にもよるので確認してくださいね。
ストレスケアを含め、睡眠不足の解消や食生活の見直しなど生活習慣を整えるセルフケアも欠かせません。
女性に対しても男性に対してもホルモン療法が有効とされているので、現在のところ、男性ホルモンの注射による男性ホルモン補充療法が一般的です。その他、漢方薬や精神安定剤(選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の抗うつ剤や睡眠薬など)を使って治療することもあります。他に、シアリスのようなED治療薬を使用することもあります。
具体的にホルモン治療の適応は、男性ホルモンが低値を示した方で、前立腺肥大症やがんのない方となります。2~3週間に1回通院していただき、男性ホルモン(テストステロン)補充療法(注射)を行なっています。男性ホルモン投与の方法は現在、注射薬しかありません。
パパの不調にママができることって何?
まずは様子をよく確認しましょう
パパが大好きなママにとって、パパがイライラしていたり怒りっぽいと悲しくなりますよね。スキンシップも無くなってくると自分に対する愛情がなくなってしまったのかと不安も募りますね。
ですが男性にも、そして20~30代の若年層にも更年期障害というものがあることを知って落ち着いて様子をみてみましょう。仕事へ行く姿帰ってきた時など自分との接触以外の場面にも注意してみてください。
気になる時は提案してみましょう
パパの性格にもよりますが、心配させまいと「大丈夫だから」の一点張りだったり、実は気になっているのに言いだせない(特に性的な不安について)場合もあります。
提案方法いろいろ
- 『こんなの見つけたんだけど?』と先ほどのチェックリストなどを見せて提案してみる。
- 『自分も最近疲れが取れなかったり、イライラが多くて気になってるのだけど……』というように自分の事から入って若年性更年期障害の話をしてみる。
- 『お友達の旦那さんがね~』と客観的な話題にしてパパの反応を見て『私たちも気を付けないとね』と話をふってみる。(近くに適当な病院があるか調べておくとさらによい) など
パパのタイプによって話をどのようにもっていくかが大事ですね。まずは更年期障害が男性にも起こり、若い人にも増えているという情報が伝わり関心を持ってもらえるといいですね。
診察へ誘うために気を付けたいこと
ちゃんと聞いてくれない場合
気になる様子が伺える位ですから、パパは疲れがたまっていることでしょう。話を持っていくタイミングは大丈夫だったでしょうか?帰ってきて待ち構えたように話をするのはNGです。
仕事がある日であれば必ず一息、一人でくつろげる時間をもってもらいましょう。少し気分もリセットされ聞く気持ちを持ってもらえると思います。聞ける態勢にあるか配慮したいですね。
怒り出してしまう場合
男性は女性と異なり、筋道の分かりやすい話を好む傾向にあります。ダラダラと長い話がイライラさせる原因になることも多いです。診察を勧めたいのですから、それを一番に伝え理由を添えると簡潔になります。
提案する場面でも述べましたが、近くに相談できそうな病院はないか先に情報を調べておくとよりスムーズです。ママも感情的にならずに体を心配してのことだと説明できるといいですね。
認めたくない様子の場合
体のことでとてもデリケートになっているパパもいるはずです。納得してほしいところですが、感情的に問い詰めたりしないように気を付けてくださいね。
一緒に考えたいと思っているママの素直な気持ちをサラッと伝えて、少しパパのペースに任せてみてはいかがでしょうか?次でも取り上げますが、パパの状況を受け入れる姿勢がとても大切になってきます。
パパの状態を受け入れること
子育てや家事に頑張るママと同様、家族を守るためにパパも外で一生懸命頑張っています。パパが大好きなママはそれをよく理解していると思いますが、つい何でも知りたいと思ってしまいませんか?
なんでも話して欲しいし、話してくれないのはさみしいという気持ちがでてきてしまいますよね。でもそれはママ側の気持ちで、前述にもある通りパパにとってデリケートな問題で言いづらいことなのかもしれません。
さみしい気持を抱えて、胸が張り裂けそうになっているママもいると思います。とても辛いですね。体や心のことですし早く解決したいと思いますが、ここは焦らずまずはお互いに相談できる状態を作ることを目指しましょう。
『話をするぞ』と気が張っては何も言えないですよね。少し塞ぎがちなパパのためにもママ自身もリラックスして会話を楽しんでください。普段の何気ない会話を楽しんですることで気軽に話し合える間柄を保つことができます。
男性が仕事で疲れた時かけてほしい言葉
- お疲れさま
- 自分を認めてくれるひとこと
- おいしいもの(好きなおかずなどを用意していてくれる)
- 前向きになる一言
参考資料:『マイナビウーマン』にて2014年4月にWebアンケート。有効回答数112件(22歳~34歳の働く男性)
まずは笑顔で『お疲れ様』が基本ですね。頑張ってくれていることへの感謝や頑張りを認める言葉を伝えることも大切です。強いて声をかけるのではなく、普段から自然に言葉にしたいですね。
このような声があります。
「『頑張ってるの知ってるよ』。見ててくれてるんだと感じるから」(27歳/小売店/販売職・サービス系)
・「『一緒に頑張ろう』的なことを言われるとうれしい」(27歳/建設・土木/事務系専門職)
「『今度どっか行こう』それを楽しみに頑張れる」(27歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)
夫婦で取り組める対処法はどんなこと?
- 話合う時間をもって、治療に一緒に取り組む
- 家族で旅行に行ったり夫婦で出かけたり楽しい・嬉しいと感じる癒しの時間を増やす
- 適度な運動をする(ウォーキングなどは週3回位・1回30~60分が目安です)
- 食生活に注意する(脂質・糖質に注意しながらバランスのよい食事) など
不調に対して相談できる相手がいることはとても安心できて心強いものですよね。そして不調で塞ぎがちな気持ちを和らげるためにも『楽しい・嬉しい』時間が増えるといいですね。
ストレスに対して運動はとても効果的です。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を定期的にするのが好ましいです。会話を楽しみながら二人でウォーキングなどはお互いの健康のためにもおすすめですよ。
まとめ
パパが大好きなママにとってはパパのイライラはとても悲しくなりますね。でもそのイライラの裏には男性の更年期障害が隠れているかもしれません。
若くてもこのストレス社会では心と体に大きな負担がかかっていることを知っておきたいですね。ママや家族に心配をかけまいと耐えているかもしれません。
できるだけ早く解決できるようにするには、まずは気持ちに寄り添うことです。パパにとって最強の味方になってあげたいですね。