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妊娠初期に受ける血液検査の項目と費用は?

      2016/04/05

妊娠すると始まる妊婦検診。妊娠初期は、主に血液検査や子宮内の組織の検査、おりものの検査などが行われます。でも、実際のところ血液検査で何が分かるのかと疑問に思われたことはありませんか?

「検査結果の用紙をもらっても、数値が何を示すか分からない…」そう思う方は多いのではないでしょうか。

今回は、そんな疑問にお答えすべく、妊娠初期に行われる血液検査の種類と正常値についてご紹介します。



血液検査の項目はどんなものがあるの?

血液検査は、妊婦健診を通して通常3回程度行われます。主な血液検査は以下の通り。病院によって検査の項目や検査の時期が多少異なることも。陽性だった場合はさらに詳しく検査したり、週数によって数回にわたって検査したりする項目もあります。

妊娠初期に行われる主な血液検査

  • 血液型検査
  • 血算
  • 血糖検査
  • B型肝炎抗原検査
  • C型肝炎抗体検査
  • HIV抗体検査
  • 梅毒血清反応検査
  • 風疹ウイルス抗体検査
  • HTLV−1抗体検査
  • トキソプラズマ抗体検査

次にそれぞれの検査について詳しくご紹介します。

血液型検査

◯目的

万が一分娩や産後に緊急輸血が必要になった時のために、母体の血液型を調べます。

また、ママとお腹の赤ちゃんとの間でRh式血液型が違う場合血液型不適合と呼ばれるトラブルが発生することがあり、それを防ぐために治療が行われます。

◯結果の見方

ABO式(A型・B型・O型・AB型)、Rh式(+・−)の分類があります。

血算

◯目的

血算とは、血液中に含まれる赤血球や白血球などの数、ヘモグロビンの量などを調べることで、貧血や感染症といったトラブルがないかを検査します。

妊娠するとお腹の赤ちゃんを育てるために血液量が増える一方、成分はなかなか増えないために貧血などのトラブルが起きやすくなります。赤血球の数は貧血の度合い、白血球の数は感染や炎症が起きていないか、血小板は出血しやすさや止血しやすさを示す目安になります。

◯結果の見方

それぞれの成分が基準の範囲内にあるかどうかで判断します。

基準値は検査機関によって多少違う場合もありますが、結果の用紙に書かれている範囲内であれば問題無いでしょう。また多少基準値から出ている場合でも、医師に指摘されなければ問題ない範囲だと考えてよいでしょう。

血糖検査

◯目的

妊娠糖尿病を予防するため、血液中の血糖値を調べます。

妊娠中は、ホルモンバランスが変化して血糖値が上がりやすい状態になりがちです。その高血糖の状態が続くと、流産や早産、難産のリスクが高まります。

さらに、胎内の赤ちゃんも胎盤を通して高血糖の状態に陥るため様々な悪影響がでることがあります。その例として、巨大児として誕生したり、低血糖症や呼吸障害を持った子になることが知られています。

◯結果の見方

空腹時の血糖検査か随時血糖検査かにより基準値が異なります。

結果により妊娠糖尿病の可能性が高い場合は、さらに「75g経口ブドウ糖負荷試験」という検査を行います。

B型肝炎抗原検査

◯目的

B型肝炎のウイルスに感染しているかどうかを調べ、母子感染を防ぎます。

B型肝炎とは、ウイルス保有者の10%程度が肝炎や肝硬変などの肝疾患を発症し、そのうち5%程度が慢性的な症状になると言われている病気です。母子感染のほかに、血液や体液などでも感染します。

◯結果の見方

陰性(−)または陽性(+)で判断します。陽性の場合は、出生後すぐに赤ちゃんへ薬を接種し、その後も経過を観察しながらワクチン接種を行います。

C型肝炎抗体検査

◯目的

C型肝炎のウイルスに感染しているかどうかを調べ、母子感染を防ぎます。

C型肝炎は、B型肝炎と同様肝硬変などの疾患を発症しますが、B型よりも進行することが多く、70%が慢性化する怖い病気です。もしウイルス保持者であれば、産後、すみやかに母体の健康対策が必要になるでしょう。

◯結果の見方

陰性(−)または陽性(+)で判断します。陽性の場合は、分娩時、赤ちゃんを取り出した後胎盤が剥離する前にすぐにへその緒を止め、血液の流れを止めることで母子感染を防ぎます。

HIV抗体検査

◯目的

エイズの原因となるHIVウイルスに感染しているかどうかを調べ、母子感染を防ぎます。

HIVウイルスは、発症すると病原菌やウイルスから体を守ってくれる免疫細胞を壊してしまいます。妊娠初期に早期発見・早期治療をすることで赤ちゃんへの感染率は0.5%に減少すると言われています。

◯結果の見方

陰性(−)または陽性(+)で判断します。陽性の場合は、抗HIV薬を服用することに加えて帝王切開、ミルク育児をすることで母子感染を防ぎます。出生後は、赤ちゃんにママと同じ抗HIV薬のシロップを飲ませ、経過を観察します。

梅毒血清反応検査

◯目的

代表的な性病の一つで高い確率で母子感染するため、姙娠初期の段階で検査を行い、感染を防ぎます。

梅毒は、最初は感染した患部に症状が現れますが、時間の経過とともに全身に病原菌が広がる病気です。検査で陽性だった場合は、胎盤が完成する4ヶ月ごろまでに治療を行えば、胎児への感染を免れることができます。

◯結果の見方

陰性(−)または陽性(+)で判断します。陽性だった場合は、胎児に悪影響の出ない抗生物質を内服し治療します。胎盤を通して胎児も治療することになり、感染を防ぐことができます。

風疹ウイルス抗体検査

◯目的

風疹の免疫があるかどうかを調べ、母子感染を防ぎます。

風疹は、「三日ばしか」とも呼ばれ、発熱や発疹などの症状が現れます。母子感染により赤ちゃんが「先天性風疹症候群」を発症し、眼や耳、心臓などに障害が出ることが知られています。抗体価が低かった場合でも、妊娠中は予防接種ができないため、人混みや子どもの多い場所を避けるなどの予防策をとるようにします。

◯結果の見方

抗体価は8の倍数で示されます。

8倍未満 免疫がない
8倍・16倍 免疫がない、または不十分
32倍〜126倍 適度な免疫がある
256倍以上 ここ最近風疹に感染した恐れがあるため、再検査する場合がある

HTLV−1抗体検査

◯目的

HTLV−1ウイルスに感染しているかどうかを調べ、母子感染を防ぎます。

HTLV−1とは、血液中の白血球、リンパ球に感染するウイルスです。感染しても症状が出ない人が多く、ごく一部の感染者に病気や血液のがんが発症します。母子感染が主なルートですが、ミルク育児にすることで感染率が大幅に下げられることがわかっています。

◯結果の見方

陰性(−)または陽性(+)で判断します。陽性の場合は、母子感染を防ぐためにミルク育児を行います。

トキソプラズマ抗体検査

◯目的

トキソプラズマの免疫があるかどうかを調べ、母子感染を防ぎます。

トキソプラズマは、菌を持つ哺乳類・鳥類と接触することで感染します。感染しても、症状は無く気づかない場合が多いですが、20%程度で急性症状が出て、その後ゆるやかに回復します。母子感染の場合、胎児への感染時期が早いほど症状は重くなります。

◯結果の見方

陰性(−)または陽性(+)で判断します。陽性だった場合は妊娠中に感染したものかどうかを詳しく調べます。感染が妊娠前の場合、赤ちゃんへの影響はありません。もし妊娠中の感染であることが分かった場合は、投薬により治療することで胎児への感染を防ぎます。

血液検査をする時期は?費用は?

血液検査の項目を見てきましたが、いかがでしたか?詳しく知ると恐ろしい病気を防ぐ大事な検査だということがわかります。

それでは、いつ血液検査を行い、結果が分かるのでしょうか。

妊婦健診中の血液検査は、医療機関により3回程度行われますが、1回目は、妊娠初期の11週頃までに行われます。必須項目は、上記検査のうち血算・血液型・感染症(B型肝炎と梅毒)です

その他の感染症の検査は、自治体により公費負担とされているものと自己負担のものとにわかれていますが、大概の検査項目はどの医療機関でも行われています。個人によっては生活環境や遺伝的要素、既往歴などにより追加の検査が行われることがあります。

また、血算は貧血を予防するために姙娠中期、妊娠後期にそれぞれ調べられます。同様に、血糖も妊娠中期以降に1度調べられることになっています。

費用については、医療機関によりかなり異なります。保険適応外の自由診療である点、検査項目が個人によって多少異なる点、自治体により助成額が異なる点で自己負担分が大きく変わってきます。具体的な自己負担額は0円〜30,000円近くになることもあるようです。

心配な場合は、事前に検査費の目安を医療機関に確認しておくとよいでしょう。

検査前の食事は抜くべき?

よく、血液検査と聞くと、事前の食事を抜くように指示されることがありますよね。妊娠中の血液検査はどうでしょうか。

妊娠初期に行われる血液検査では、食事を抜くよう指示されるかどうかは医療機関によるようです。

血糖値は食事時間や量に大きな影響を受けます。午前の早い時間での検査の場合は、朝食の影響が出やすいので食事を抜くように指示されることがありますが、とくに医師から指示されなかった場合は食事を抜く必要はありません。

検査の時だけ気をつけていても、日頃の状態が正確に測定できずに、かえって異常の発見が遅くなる結果を招いてしまいます。

もし食事をして検査に引っかかっても、再検査を受けて問題なければ良い、という心づもりで臨みましょう。

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