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【妊娠初期~後期】放っておいて大丈夫?妊婦の膀胱炎その原因と5つの対策

      2016/04/15

子宮と膀胱は接しています。そのため、妊娠すると尿のトラブルが起きがちです。

でも、「妊娠したからだ」と軽く考えないで!その症状、膀胱炎かもしれません。原因を知って、きちんと対処しましょう。

放っておいて、あとで後悔の無いようにしたいものですね。

女性に多い膀胱炎それはなぜ?

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妊娠すると膀胱炎になりやすいといわれます。そもそも、膀胱炎は男性よりも女性に多い病気です。それは、いったいどういうことでしょう。

「膀胱炎」とはどういう病気?

まず、膀胱炎とはどういうものなのかを確認しましょう。

膀胱は尿を一時ためておく袋状の臓器で、尿の量に応じて伸びたり縮んだりします。

膀胱壁の粘膜に炎症が起きると「膀胱炎」となります

原因は、ほとんどの場合が細菌感染で、その約8割が大腸菌によるものです

その他の細菌も、ブドウ球菌や腸球菌といったごくごくありふれたものです。

主な症状は以下のとおりです。

膀胱炎の主な症状

  • 頻尿
  • 残尿感
  • 排尿後の痛み
  • 白っぽい色
  • 血が混じる
  • 下腹部痛

頻尿は、さほど水分を取っていないのに30分~1時間程度でトイレに行きたくなる、という症状です。

膀胱炎では、尿をした直後にしみるような痛みを感じることが多くあります。

これは、尿がたまって風船のように伸びていた膀胱壁の粘膜が排尿によって縮むことで、炎症を起こしている部分が刺激されるためと考えられます。

以上の2つと、尿をしたのにまだ残っているような感覚の起こる残尿感3つが代表的な症状です。

これらはそれぞれ、膀胱炎の人の8割以上が訴えています。

膀胱炎の診断と治療

受診する科は、泌尿器科が最もよいですが、内科や婦人科でも診てもらえます

女性は妊娠によって膀胱炎になることも多く、また、更年期にもなりやすいことから、婦人科の医師も膀胱炎についての知識は豊富です。

膀胱炎は、症状がはっきりしているため問診でほぼ分かりますが、確定診断として尿検査をおこないます

尿の中の細菌の有無や、血液等、普通は混入しないものが混じっていないかを調べます。

細菌を培養して種類を特定し、薬の種類の決定といった治療へ結びつけます。

治療は、抗生物質の服用が一般的です

妊婦の場合も同様で、赤ちゃんに影響のない抗生物質で治療します

膀胱炎でよく使われる抗生物質と、妊婦への使用については下にまとめました。

膀胱炎の治療に用いられる抗生物質と妊婦への使用の可否

 抗生物質の種類  主な製品名  妊婦への使用の可否
 ニューキロン系  タリビット、クリビットなど  ☓
 セフェム系  パンスポリン、プロモックスなど  〇
 ペニシリン系  ビクシリン、サワシリンなど  〇

通常は、服用を始めて1週間かからない程度で、症状が見られなくなります

除菌を確実にするため、症状が表れなくなっても医師の指示通り薬を飲み続けることが大切です。

その他、漢方薬が使われる場合もあります。

頻尿や残尿感に効果があるとされる「猪苓湯」、体を温めるとされる「五淋散」などが、主に使用されます。

原因不明の膀胱炎も

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膀胱炎は、ほとんどの場合が細菌に感染するために起こります。

しかし、中には尿検査をしても細菌が検出されない、原因不明のものもあります

「間質性膀胱炎」といわれるものです。

膀胱壁の奥深くまで炎症を起こして伸縮しづらくなり、半分程度しか尿をためられなくなります。

膀胱炎と似た症状が表れますが、大変激しく重いという特徴を持っています

間質性膀胱炎の主な症状

  • 頻尿
  • 尿がたまると膀胱が痛む
  • 常に尿意がある

一般的な膀胱炎との違いは、痛みの出方です。

膀胱炎では排尿後に傷むことが多くありますが、間質性膀胱炎は尿がたまった時点で痛みを感じ、出てしまうと軽くなる、というのが典型的です

この膀胱炎も、男性よりも女性に多く発症し、ほとんどが女性とみられています。

原因が分からないため、対処療法で症状を和らげる目的の治療をすることになります。

妊娠に直接影響のあるものではありませんが、治療法が違うので注意が必要です

なぜ女性に多い?

女性の5人に1人が膀胱炎にかかるといわれ、膀胱炎は女性に多い病気です。

その理由は以下の3つです。

女性に膀胱炎が多い理由

  1. 男性と比べて尿道が短い
  2. 尿道がまっすぐ
  3. 尿道口が肛門や膣に近い

女性の尿道は4~5cmで、男性の約3分の1の長さしかありません

そのため、尿道に細菌が入ってしまうと、その先にある膀胱にまで至りやすいのです

また、男性の尿道はL字に曲がっていますが、女性は膀胱からまっすぐに下りていて、そのことも膀胱へ細菌が入り込みやすい要因になります。

男性の場合は、細菌が侵入しても尿道炎にとどまることが多いのです。

そして、肛門に近い所に出口があることも原因です。

膀胱炎の原因菌のほとんどが大腸菌である、ということもうなずけるでしょう。

女性は、生理の際に使うナプキンのために通気が悪くなり、細菌が繁殖しやすいということもあります。

デリケートゾーンは、予想以上に不潔になりやすいのです。

妊娠するとなりやすい理由と赤ちゃんへの影響

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妊娠をきっかけに膀胱炎になる人は多くいます。

それには理由があります。

また、赤ちゃんへの影響はないのでしょうか。

ホルモンの影響が大

通常、尿1ml中の含まれる細菌の数は1000個以下で、尿はほとんど無菌状態です。

しかし、妊婦の7~8割の人の尿からこれ以上の量の細菌が検出されるというデータもあり、症状の有無や重症度には違いがあっても妊婦は膀胱内にまで細菌が侵入しやすいのです。

その理由として挙げられるのは、次の3点です。

妊婦が膀胱炎になりやすい理由

  1. 妊娠によるホルモンの影響
  2. 子宮による膀胱圧迫
  3. おりものの増加

妊娠をすると、それまでとホルモンのバランスが大きく変わります。

そのことが原因で自律神経の働きが乱され、膀胱の血流不足に伴って免疫力の低下が起き、感染しやすくなると考えられます。

膀胱は子宮の手前にあり、子宮が上から覆いかぶさっているような位置関係にあるため、妊娠して子宮が大きくなると膀胱が圧迫されます。

そのため頻尿になると同時に、圧迫されて出づらいことで尿が膀胱内に残りやすくもなります

尿に細菌が入ってしまっても、しっかり排尿ができていれば入りこんだ菌は尿と一緒に出てしまいます。

残尿があると、そこで細菌が繁殖してしまい膀胱炎になるのです

妊娠するとおりものが増えることも、膀胱炎になりやすい要因です。

つまり、デリケートゾーンが不潔になりやすいということです

加えて抵抗力が落ちているため、感染しやすいのです。

放っておいてはいけない!

上に挙げたようなことから、妊婦は膀胱炎にかかりやすいものですが、治療をしないでいると大変なことになってしまいます。

膀胱炎が赤ちゃんに悪影響を与えることはありません。

しかし、腎盂腎炎となると流産や早産になることがあります

腎盂腎炎は、膀胱にまで入り込んだ細菌が、さらに尿管をさかのぼって腎臓へ至り炎症を起こすというものです

腎盂とは、尿管の始まりの部分に位置し、作られた尿を集めて尿管へと送る役目をしています。

腎盂に炎症が起こると腎臓にも広がり、そのため、「腎盂腎炎」といわれます。

妊婦の1~2%がかかるといわれ、決して少ない数ではありません。

膀胱は子宮に接しているため、妊娠をして子宮が大きくなると形が変わり、尿が尿管側へ逆流しやすくなります。

これが、妊婦の腎盂腎炎の原因といわれます。

妊娠16週以降の中期に起こることが多いものですが、妊娠前から膀胱炎を患っているなどの場合、妊娠初期から注意が必要です。

主な症状は以下の通りです。

腎盂腎炎の主な症状

  • 38℃以上の高熱
  • 激しい寒気やふるえ
  • 背中(炎症を起こした側の腎臓)の痛み

入院をし、抗生物質による治療が一般的です。

腎盂腎炎は、適切に治療をすれば妊娠経過に影響を与えることはありませんが、重症になって子宮にまで炎症が広がると子宮収縮つまり陣痛を引き起こし、流産や早産につながる場合があります。

腎盂腎炎は、細菌が膀胱を通って腎盂に至ると発症します。

そのため、腎盂腎炎の前には膀胱炎を発症するのが普通です

膀胱炎を治療しないでいると、約20~40%が腎盂腎炎を発症するといわれ、膀胱炎にかかったらそこまでで食い止められるようしっかりと治療することが大切です。

そして、まずは膀胱炎にならないようにすることが必要です

膀胱炎にかからない、悪化させないために自分でできること5つ

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膀胱炎は、軽症であれば自分で治してしまうことができます。

妊娠すると、多くの人が頻尿に悩まされます。症状がその程度であれば、以下のことを注意しながら過ごして、様子を見てもよいでしょう。

ただし、思い当たることがいくつもあるという場合は、受診をしてしっかりと治すことが必要です。

膀胱炎の対処法

  1. 水分を多くとる
  2. トイレを我慢しない
  3. デリケートゾーンを清潔に
  4. お腹周りをあたためる
  5. ストレスをためない

まずは、水分を多めに摂りましょう。そして、しっかり尿を出しましょう。

細菌が入りこんでいても、たいていは尿と一緒に出てしまうものです。

水分を多くとって何度も排出することで、細菌がより出ていきやすくなります

トイレを長時間我慢することは、膀胱炎発症のリスクを高めます

膀胱に尿が長くとどまるため、それだけ細菌が膀胱内で繁殖しやすくなるのです

また、尿がたまって伸びた膀胱壁は、細菌の攻撃を受けやすくなっています

縮ませておく時を適宜作ることで、細菌から守ることになります。

デリケートゾーンをいつも以上に清潔にするよう心がけましょう

おりものシートを使い、こまめに変えるなどするとよいでしょう。

また、性行為が要因になって膀胱炎になることも、実は多くあります

普段は膣内にある細菌が、性行為によってデリケートゾーンに付着し、尿道へ入ってしまうことがあるのです

だからといって、必要以上に膣内を洗うなどすると、かえって免疫機能を乱してしまいます。

デリケートゾーンを清潔に保つことを第一に考え、特に妊娠中の性行為の際は注意しましょう。

血流不足が原因で、膀胱の機能や免疫が低下することは、膀胱炎の要因のひとつです

血流を良くするには、まずは温めることです。腹巻やカイロなどを使って外部から温めることと合わせて、温かいものを取るなどして体の中から温めることもしましょう。

膀胱炎は繰り返しやすい病気といわれます。疲れがたまると決まってかかる、という人も。その大きな要因は、ストレスと考えられています

ストレスは自律神経の働きを乱れさせ、その結果、冷えを起こしたり膀胱を含めた内臓の機能を弱めたりということにつながります。

妊娠すると心身ともに不安定になりがちです。そのことを見越して、ゆったりした時間を持つ、睡眠時間を多めにとるなどして、意識してリラックスできるようにしましょう。

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