妊娠中にひじきは少しでも食べちゃダメ?安全な調理法はあるの?妊婦の貧血予防は?
2017/04/24
以前まで、ひじきは「ヘルシーでミネラルが多く含まれている健康食」として認知されていました。貧血気味の人の中には「1日小鉢1つ分のひじき煮を食べるように」と、指導された覚えのある方も、いらっしゃるのではないでしょうか?
実は私も15年ほど前、妊娠中にひじきやレバー(こちらも妊娠初期には控えるべき食材となっていますね)を積極的に摂るように。とよく言われていたので、一転して「控える様に」との変わり様に驚いています。
今回は、なぜひじきは妊娠中に控えるべきだと変わったのか?全く食べてはいけないものなのか?食べられる方法はないのか?で鉄分補給方法は、他になにがあるのか?など、調べてみましたので、参考にしてください。
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ひじきがなぜ妊婦さんにはだめなのか?

ひじきを継続的に大量に摂りすぎると、産まれてくる赤ちゃんに、奇形や脳障害などの悪影響を与える可能性があります。
ひじきは妊娠中は少しでもだめなの?

ひじきを食べることについて、厚生労働省の見解は「バランスの良い食生活を心がければ健康上のリスクが高まることはない」となっています。以前の私の様に「毎日たべなきゃ!」と極端に多く、頑張って食べようとしない限り大丈夫です。
実際は私は、毎日食べられなかったので(あまり好きではないため)大丈夫でした。たとえば体重50キログラムの人であれば、一度に乾燥ひじき5gを摂るとして、週に3回以上摂らなければ大丈夫です。
ひじきの安全な食べ方はあるの?

水で60分戻すと、30分戻した時に比べて倍近く無機ヒ素が溶けだすということがわかっています(30分で35%程→60分で68%)。また、水戻ししてから茹でることで、さらに無機ヒ素は溶け出すことも分かっています。
サラダの場合でも、必ず水戻しだけではなく、その後茹でてから食べるようにしましょう。また、他のいろんな食材と一緒に調理することで、ひじきの摂取量を調整する方法も効果的です。ポイントを抑えることで、ひじきを安全に食べることが出来ます。
画像出典元:https://erecipe.woman.excite.co.jp/detail/16d2e201da0a9f2014817bcf121d6787.html
ひじきには実はそんなに鉄分が含まれていないって本当?

ひじきに含まれている鉄分は、製造方法によって、含まれている量が10倍違う、ということが分かっています。購入したひじきによっては数値上、そんなに鉄分が含まれていないものもありますが、見分けることはできません。
鉄釜製法だと分かる商品は、鉄分・ミネラルの含有量が信頼できます。
ひじきには、ミネラルや食物繊維が豊富です。極端な量の摂取を控えることは大切ですが、全く食べないのではなく、バランスの良い食生活を送りましょう。
妊娠中の鉄分補給には?
画像出典元:http://フェリチンサプリ.com
病院で貧血と診断された場合は、鉄剤が処方されますので、お医者様と相談されて、ご自分にあった鉄剤を飲んで早めに貧血を改善するべきですが、女性はもともと貧血になりやすいので、妊娠中でなくても、日頃の食生活から鉄分不足を解消・予防したいですね。
知っておくべき貧血解消のポイント!
貧血の解消のためには鉄分補給のことだけではなく「鉄分の吸収率を上げる食品、造血作用のある食品、逆に鉄分の吸収を阻害する食品、日常生活で心がけたいこと」もあわせて知っておくことが必要です。
鉄を多く含み、妊娠中にオススメの食品
- レバー(生や摂りすぎは禁物)
- 貝類
- 大豆製品(納豆や高野豆腐)
- 切り干し大根
- 小松菜
鉄の吸収率を上げてくれる食品
- ビタミンC・・・ブロッコリー・小松菜・果物
- たんぱく質・・・魚介類・大豆製品
その他、血を作ってくれる食品
- ビタミンB12・・・貝類・納豆・卵
- 葉酸・・・緑黄色野菜・納豆・海苔・わかめ
葉酸は、妊娠を希望する女性〜妊娠初期に必要不可欠!
サプリメントで、コンスタントに摂取するのがオススメです。
鉄分の吸収を妨げてしまう食品と、オススメの食べ方・飲み方
せっかく、鉄分を含む食品を積極的に摂るように心がけていたとしても、その吸収を妨げる食品を、知らずに沢山摂っていたら勿体ないです。吸収を妨げる食品も摂り方によっては、さほど影響しなくなるので、ポイントを抑えて工夫して摂りましょう。
タンニンを多く含む食品
コーヒ・緑茶・紅茶・・・食後30分あけて飲みましょう
フィチン酸を多く含む食品
玄米などの穀物の外皮・・・発芽玄米などにして食べましょう
シュウ酸
ほうれん草・たけのこなどのアク・・・茹でてアク抜きしてから食べましょう
リン酸塩を含む食品
ハムやソーセージ・インスタント食品・スナック菓子・清涼飲料水・・・なるべく控えましょう
アスコルビナーゼを含む食品(ビタミンCを壊す酵素)
キャベツ・かぼちゃ・人参・きゅうり・バナナ・りんご・・・茹でて食べるか、お酢を加えて食べましょう
食物繊維
海藻・きのこ・・・ファイバーサプリメントなどでの過剰摂取は止めましょう
日常生活で心がけること
- 睡眠不足の解消・・・睡眠時間をきちんと取ることは基本中の基本ですが、心身の疲労回復にとても効果があります。甘く見ないで大事にしましょう。
- 運動不足の解消・・・公園の散歩など、毎日少しずつでもいいので体を動かす癖をつけましょう。気分転換とストレス解消にもなります。
まとめ
妊娠中に貧血になる人は多く、予防のために食品から鉄分を摂ろうと頑張っている妊婦さんも多いですよね。「妊娠の積極的な摂取は控えるように」と以前とは指導の変わっているひじきですが絶対に食べてはいけないということは言われていません。
現代では研究により昨日良いとされていた物事が今日には真逆に良くないとされることもよくある話です。そのようなリスクを避けるためにも、特に妊娠中は様々な食べ物を少しずつ、栄養バランス良く食べる様にしましょう。