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切迫早産とは?症状から原因・治療法と誰でも出来る予防法3つ

      2017/06/24

体調の変化が大きく、つらい妊娠初期をようやく通り過ぎ、待ちに待った安定期。さあ、マタニティライフを楽しもう!

そう思った矢先、「切迫早産」の診断を受けて、絶対安静の指示を出されてしまうことがあります。そうなると楽しいマタニティライフは一転、寝たきりの毎日になってしまいます。

そんな恐ろしい切迫早産とはどのようなものか、ならないためには何に気を付けたらよいのかを解説します。

切迫早産と診断されるのはいつからいつまで?

「流産」と「早産」の境目は、妊娠22週になります。妊娠22週未満で赤ちゃんが出てきてしまうと「流産」、22週以降は「早産」と扱われます。

これは、妊娠22週を超えれば、日本の医療レベルにおいては赤ちゃんが助かる可能性があるためです。

また、赤ちゃんが充分に成長し、いつでてきても大丈夫な状態になっている時期を「正産期」と呼びます。妊娠37週からが正産期です。

従い、妊娠22週~妊娠36週までに赤ちゃんが出てくることを「早産」と言い、「早産になりそうな状態」を「切迫早産」と言います。

切迫早産に症状はある?

切迫早産は、自覚症状がある場合とない場合があります。自覚症状がある場合の症状は、「お腹の張り」「不正出血」「破水」です。

自覚症状がないのは、子宮頚管長が短くなっていることを妊婦健診で指摘される場合です。

お腹の張り

頻繁にお腹が張る、お腹が張ってカチカチになる、張ったときに痛みを感じる、という場合は切迫早産になりかけている可能性があります。

安定期に入っており、妊婦健診がまだ数週間先、という場合は上記の症状が出ていたら念のため受診するようにしましょう。

不正出血

妊娠中期の不正出血はびっくりして即受診する妊婦さんも多いでしょう。

妊娠初期の出血や茶おりは珍しいことではなく、異常がないことも多いですが妊娠中期の場合は心配な症状です。すぐに受診しましょう。

妊娠中期の出血は、卵膜がずれたり傷ついたりすることで起こります。卵膜は赤ちゃんを守る羊水を包んでいるものですから、万が一破れると破水してしまいます。

不正出血があった際には、超音波エコーで卵膜の状態などを確認し、切迫早産かどうかを判断します。

破水する

尿漏れかと思ったら実は破水していた、というパターンもあります。これは「高位破水」といって子宮の上のほうの卵膜が傷ついて羊水が漏れてしまっている状態です。

卵膜の傷ついたところから細菌が侵入し、赤ちゃんが細菌感染する恐れがあるので即入院になります。

おりものとは違うサラサラとした水がちょろちょろ出て、自分の意思でとめられない場合は高位破水の可能性があります。大至急病院を受診しましょう。

子宮頚管の長さが短くなる

妊娠中期からは、妊婦健診において超音波エコーで子宮頚管の長さを測定します。子宮頚管とは、「産道」とも呼ばれる赤ちゃんの通り道です。

子宮頚管は、妊娠中期では40ミリ程度あることが望ましいのですが、何らかの原因で短くなると、切迫早産と診断され、長さによって「自宅安静」「入院で絶対安静」などの指示を受けます。

その基準は病院や医師の方針によって異なります。25ミリ未満になると入院となるケースが多いようです。

子宮頚管が短くなることに自覚症状はありません。それまで、全く問題がないと思って過ごしていたのに、妊婦健診をうけたら突然入院を言い渡されてびっくりするケースもあります。

 

切迫早産になってしまう原因

切迫早産になってしまう原因は、母体の疲れやストレスなど、複合的な要因ではっきりしない場合も多くありますが、明確な原因となりうるのは以下の要因です。

切迫早産の原因

  • 感染症
  • 喫煙
  • 子宮頚管無力症

子宮頚管無力症とは?

子宮頚管無力症とは、感染症にかかるなどしていないにも関わらず、本来40ミリ程度ありしっかりと閉じているはずの子宮頚管が短くなり、子宮口が開いてしまう症状のことを言います。

自覚症状がなく、原因も不明なので定期的に妊婦健診をしっかり受けてその兆候がないか確認していくことが重要です。

切迫早産の治療

お腹が張ることによって子宮頚管は短くなってしまうので、切迫早産の治療の基本は絶対安静です。安静を保ちながら、お薬でお腹が張らないようにコントロールしていきます。

自宅安静の場合

切迫早産の症状が比較的軽く、自宅で安静にしているように言われる場合はウテメリン、ズファジランといった内服薬が処方されます。

これらの薬は、子宮の収縮を防ぐ働きがあるため、内臓の動きが鈍くなり便秘になる可能性があります。

入院の場合

切迫早産の症状が重い場合は、入院によって治療することになります。

入院中は、ウテメリンまたはマグセントといった点滴を24時間続けます。症状が軽快すれば、退院して自宅安静に切り替えられる場合もありますが、そうでない場合は妊娠36週まで入院し点滴を続けることになります。

入院治療においても安静のレベルには人によって違いがあり、院内を移動する程度なら許される場合と、ベッドから起きることも許されずお風呂にも入れないという場合もあります。

入院は長期化するケースが多いので、入院費も数十万円と高額になりますが、高額療養費制度の対象となるため自己負担額は数万円ですみます。また、医療費控除の対象にもなります。

入院費の目安・内訳と、高額療養費制度の自己負担額について解説します。

入院費の目安は?

病院によっても違いがありますが、入院費には以下のような金額がかかります。

入院費の目安
  • 治療費・薬代:保険適用になります。病院の人員体制(看護師をどの程度手厚く配置しているか)や、投薬の量などによって変動しますが、おおよそ1日1万円程度です。
  • 差額ベッド代:保険適用外で全額自己負担なので病院によって大きく差がありますが1日5,000円~10,000円というところが多いです。
  • 母体胎児集中治療室管理料:特に重症な切迫早産で入院し、その病院にMFICUがある場合には 母体胎児集中治療室管理料がかかります。最高で14日までしか加算されませんが、3割負担で1日約2万円です。

高額療養費制度を活用した場合の自己負担額

  • 標準報酬月額83万円以上の場合:252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
  • 標準報酬月額53万~79万円の場合:167,400円+(総医療費-558,000円)×1%
  • 標準報酬月額28万~50万円の場合:80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
  • 標準報酬月額26万円以下の場合: 57,600円
  • 市区町村民税を収めていない場合:35,400円

切迫早産の予防法3つ

切迫早産で自宅安静や入院になってしまうと、楽しいマタニティライフは台無しになってしまうばかりか、安静生活を続けることで出産の時の体力作りもできなくなってしまいます。

以下で予防法を解説します。

1.お腹が張らないよう、無理のない生活を

切迫早産が進行するのは、お腹の張りによります。

妊娠中の運動は大切ですが、切迫早産になってしまっては元も子もありません。運動を行う際は、お腹の張りに細心の注意を払いながら行いましょう。

仕事をしている方は、長時間の勤務はストレスや疲労でお腹が張って切迫早産を招きます。日本労働組合総連合会の調査では、毎日9時間以上働いた人の4人に1人が早産になってしまったそうです。

妊娠中は無理せず、長時間の残業は避けましょう。

2.トコちゃんベルトの活用

トコちゃんベルトとは、骨盤に装着し骨盤の位置や形を正常に保つものです。

骨盤を正常な位置に保つことで子宮が下がることを防ぐので、子宮頚管が短くならない効果があります。

装着の仕方に少しコツがありますが、産院にて助産師さんに指導してもらえます。

産後の骨盤のゆるみを回復させる効果もあるので、長く使用することができます。

3.お腹が張りやすい場合は内服薬を

お腹が張りやすい方は、その旨を医師に相談すると張り止めのお薬を処方してもらえます。

安定期に入り、旅行などを計画している場合には、環境の変化や長距離移動の疲れからお腹が張りやすくなりがちなので、予め処方してもらい旅行先に持っていくこともおすすめです。

まとめ

妊娠中はいつ何が起こるかわかりません。「安定期」に入ったからと言って油断せず、赤ちゃんの状態とご自身の身体の状態に常に気を配りましょう。

また、妊婦健診もしっかりと受診し、運動や旅行など、何か新しいことを行う際にはしっかりと医師の許可を得てから行うようにしましょう。

 

 

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