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妊娠初期に双子だと診断されたら?リスクを知っておきましょう

      2017/06/24

喜びと不安でいっぱいの妊娠。もしそれが双子だとわかったらなおさらですよね。

妊娠中は何に気をつけなければならないのか、産むときはどんなリスクがあるのかなど単胎妊娠の時以上に悩み考えることがたくさんあることでしょう。

少しでも不安を解消できるよう、双子の妊娠について学んでおきましょう。

双胎妊娠の種類

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双子の種類と言えば、一卵性・二卵性を思い浮かべますよね。

「一卵性」は、遺伝子が全く同じで性別も同じ、見た目もそっくりな双子ちゃん。

「二卵性」は、それぞれ独立した卵子と精子から成立した赤ちゃんなので、遺伝子はもちろん別ですし性別も同じとは限りません。

実は、双胎妊娠にはこの「卵生」における分類のほかにも「膜性」による分類があるのをご存知でしょうか?

次に「膜性」による分類を見ていきましょう。

妊娠中における分類は「膜性」で決まる!

妊娠中は、一卵性か二卵性かでなく「絨毛膜性」(以下膜性)による分類が非常に重要です。

その理由は、膜性のタイプにより妊娠や出産時のリスクが変わってくるから。

膜性による分類は、おおまかに言うと、子宮内の胎盤の数と赤ちゃんの部屋の数(二人の赤ちゃんが膜で仕切られているか否か)で決まります。

赤ちゃんが子宮内で個々の胎盤を持ち個々の部屋にいる場合と、胎盤を共有し同じ部屋にいる場合では、妊娠中のリスク管理のしかたも異なってきます。

膜性を判別する検査は12週ごろまでしかできない検査なので、それまでには必ず受けるようにしましょう。

膜性のタイプは次の3つ。

二絨毛膜二羊膜

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胎盤も部屋も2つずつある場合。それぞれの赤ちゃんが1つずつ胎盤を持ち独立した部屋にいます。

二卵性の赤ちゃんと一卵性の一部の赤ちゃんがこのタイプで、双胎妊娠全体の70%を占めます。

一絨毛膜二羊膜

(いちじゅうもうまくにようまく)

胎盤は1つ、部屋が2つある場合。赤ちゃんは胎盤を共有していますが、膜で仕切られた別々の部屋にいます。

一卵性の場合にこの膜性になることがあり、割合は29%程度。

一絨毛膜一羊膜

(いちじゅうもうまくいちようまく)

胎盤も部屋も1つの場合。赤ちゃんは胎盤を共有し、同じ部屋に存在しています。

一卵性でも珍しいケースで双胎妊娠全体の1%ほどです。

 

双子の妊娠、どんなリスクがあるの?

双子の妊娠には安定期はないと言われています。一体どのようなリスクがあるのでしょうか。

双胎妊娠全般に当てはまるリスクと膜性によって異なるリスクについて、それぞれ見ていきます。

双胎妊娠に共通する妊娠中のリスク

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胎児の抱えるリスク

●早産

双胎妊娠の場合、約半数の50%が早産となります。

早産になると、赤ちゃんが未熟な状態のためにNICU(新生児集中治療室)に入るなど何らかの措置が必要になることが多いです。中には赤ちゃんが1,000gに満たない超未熟児として産まれてくることも。

早産を防ぐため、多くのママが妊娠中期以降に管理入院を指示されます。

●胎児の発育不全

早産とともに、胎児の発育不全のために低体重児が生まれるリスクが高いです。

●障がいが出る

双胎妊娠の場合、単胎妊娠に比べて赤ちゃんに異常が起きる可能性が高くなります。

●胎児や新生児の死亡

胎児や新生児が死亡するリスクは、単胎妊娠の2〜20倍と言われています。また、死亡とまでいかなくても新生児の産後の経過が悪いことがあります。

母体が抱えるリスク

●貧血

多胎妊娠のママの7割近くに貧血の症状があらわれます。

妊娠時は胎児に血液を送らなければならないのでママは貧血になりがち。胎児が二人いる場合はなおさらです。

●妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病

発症の確率は通常の4〜5倍以上と言われています。

妊娠高血圧症候群の症状は、高血圧・むくみ・尿蛋白で、ママ自身がその症状に苦しめられるほか胎児が発育不全になったり胎盤が子宮から剥がれてしまう危険もあります。

妊娠糖尿病は、妊娠高血圧症候群のきっかけになったり、早産・流産を引き起こすリスクがあります。

●分娩時・産後の出血

二人の赤ちゃんが入っている子宮は伸びきった状態。分娩直後や産後に子宮の収縮が悪いと大量出血をおこしてしまう危険があり、輸血が必要なほど出血する場合もあります。

膜性の分類による妊娠中のリスク

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二絨毛膜一羊膜

胎盤が1つで部屋も独立していることから、他の膜性に比べて比較的安全と言われています。

一絨毛膜二羊膜

胎盤を共有しているため、二絨毛膜よりもリスクが上がります。

  • 栄養が偏り一方の胎児の発育不全が起こる
  • 一方の胎児にトラブルがあるともう一方の胎児に影響する
  • 双胎間輸血症候群になる

「双胎間輸血症候群」とは一絨毛膜の場合に起こるもので、赤ちゃんの血流が偏るためにどちらの胎児も危険な状態になってしまう病気です。

血流が多い胎児は羊水過多や低血圧、心不全など、血流が少ない胎児は羊水過少や高血圧、発育不全などの症状があらわれます。

また、胎盤を共有していることで、栄養や酸素が一方の赤ちゃんに偏ってもう一方の赤ちゃんの成長が著しく悪くなったり、赤ちゃんのうち一人に異常があった場合に胎盤を通してもう一人の赤ちゃんに悪影響を及ぼす危険があります。

一絨毛膜一羊膜

胎盤を共有しなおかつ赤ちゃんが同じ部屋にいるため、3タイプの中では最もリスクが高いです。

  • 栄養が偏り一方の胎児の発育不全が起こる
  • 一方の胎児にトラブルがあるともう一方の胎児に影響する
  • 双胎間輸血症候群になる
  • へその緒が絡まる

一絨毛膜一羊膜は、同じ部屋に赤ちゃんがいるため、胎盤を共有する一絨毛膜のリスクに加えて赤ちゃん同士のへその緒が絡まる場合があり、栄養や酸素が十分に行き渡らず胎児が死亡してしまう可能性も発生します。

リスクを踏まえた4つの対策

リスクの高い双胎妊娠。ママができるのは、母体に起こりがちな貧血や妊娠高血圧症候群、早産を回避することです。

そのためには、妊娠中はどのように過ごすと良いのでしょうか。

1.鉄分の多い食品を摂り、貧血を防ぎましょう

鉄分の含有量が多く妊娠中におすすめの食品をご紹介しまします。

赤身肉 牛赤身肉は体内に吸収されやすい鉄分を多く含むのでオススメです
貝類 魚介類の中でもカロリーが低い貝類。お肉が苦手という方はぜひ。
小松菜・ほうれん草 鉄分含有量が多い食品の代表格。鉄分の吸収率を上げるビタミンCも豊富です。
海藻類 青のりやひじきはカルシウムも豊富。適度に食事に取り入れましょう。
豆類 鉄分が豊富なうえ食物繊維も多く含むので便秘解消にも良いでしょう。

2.無理はしない

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早産の原因の一つはストレスや疲労。まずは疲れやすい状況を作らないことです。

運動は控えて、日常生活の中でも階段の登り降りや重労働の家事はしないようにしましょう。

重いものを持つのもお腹が張りやすくなるので危険。周りの人に手助けしてもらいましょう。

3.塩分を控え、こまめに体重計測・管理をしましょう!

双子のママの体重増加の限度は、「単胎の場合+2〜3キロ(=赤ちゃん一人分)」です。

限度を越えて体重が増えてしまったり一時期に急激に増えると妊娠高血圧症候群になる危険があります。

塩分を控え、少し味がうすいなと感じる程度の味つけを習慣にしましょう。また、脂っこい食事は控え和食中心に切り替えるとよいでしょう。

4.医師とのコミュニケーションを密に!

双子の場合は、妊婦検診の回数が多くなります。膜性のタイプにもよりますが、通常4週に1度の頻度の妊娠中期でも、2〜3週に1度は通院するケースが多いようです。

妊婦検診では、日頃の体調で気になることはその都度医師や助産師に確かめることが大切。

また、検診結果を踏まえ、医師からも日常生活の送り方や栄養摂取について細かく指示があることと思います。

医師とコミュニケーションをこまめにとって、少しでも不安を解消しましょう。

双胎妊娠の確率は?

双子を妊娠する確率は「卵生」により違いがあります。

一卵性の双子が誕生する確率は1,000回出産するうちの4回程度と言われています。一卵性の双子は偶然誕生するもので、その確率は人種にかかわらず世界でほぼ同じ。

一方二卵性の双子は、多排卵の女性ほど確率が上がります。

その確率は排卵に関係するゴナドトロピンというホルモン分泌量と関係があると言われており、人種によって差があります。

日本人はというと、1,000回出産中1〜2組程度。世界的に見ると二卵性の双子を産む確率の低い人種と言えます。

ただし、不妊治療をしている場合はまた別です

排卵誘発によって複数個の卵子が排卵・受精したり、体外受精で妊娠率を上げるために受精卵を複数個戻したりすることが原因で、二卵性双生児を授かる率はぐっと高まります

とくに近年は、不妊治療を行う人が増えているため二卵性双生児の出生が増加傾向にあるようです。

双子はいつごろ分かるの?

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妊娠が分かって初めて病院へ行くのは、早い人だと5週ごろだと思います。この頃は胎嚢が見えるかどうか。胎嚢が確認できれば妊娠確定となります。

二卵性の赤ちゃんの場合は、この胎嚢が子宮内に2つできて、それぞれに赤ちゃんが見えてきます。

早い人は、この5週ごろの胎嚢確認の際に2つの胎嚢が見つかり、二卵性双生児だと判明するかもしれません。

一卵性の赤ちゃんの場合は、一つの胎嚢内に胎児が二人見えます。そのため、胎嚢確認の段階では双子だとはわかりません。

赤ちゃんの芽(=胎芽)が見え始めるのは6週頃、そして心拍が確認できるのは6週〜7週頃。

一卵性の双子だと確定するのは、早い人だと6週後半頃です。

胎芽の時点で双子の可能性が判明することもありますが、通常は2つの心音が確認できて初めて一卵性双生児の妊娠が確定されるようです

胎芽は小さく判定は難しいこと、ごく初期の双子は心拍が確認できずに体内に吸収されてしまう可能性があるためです。(この現象は「バニシングツイン」と呼ばれます。詳しくは後述します。)

 

まとめると、一卵性の場合は6週後半ごろから、二卵性の場合は5週ごろから双子だと診断され、だいたい8週頃までには単胎妊娠か双胎妊娠かが確定します。

ただし、一卵性双生児の場合、稀に赤ちゃんの一人がもう一人の陰に隠れていて双子だとわからず、4ヶ月以降に判明するケースもあります。

バニシングツインって何?

「バニシングツイン」という言葉は、多胎妊娠しなければ耳にすることがないかも知れません。

「バニシングツイン」とは妊娠初期に胎児が片方消えてなくなってしまう現象で、消えてしまった胎児は子宮内に吸収されてなくなってしまいます。

この現象は、だいたい妊娠15週までに起こります。

その原因ははっきりと解明されていませんが、発生率は通常の流産と同じ10%〜15%で、通常の流産のように受精卵の染色体異常が原因ではないかと考えられています。

現段階ではバニシングツインを防ぐ手立てはありません。

もしバニシングツインが起きても、過度に悲観せず、残った赤ちゃんを慈しみ大切に出産までを過ごしてくださいね。

まとめ

双子ちゃんとわかったら、喜びも2倍不安も2倍だと思います。

自分の身にふりかかるかもしれないリスクを知っておくことは非常に大事ですが、それにより悲観的になりすぎるのは禁物です。

産後の双子ちゃんとの楽しい生活をイメージしながら、前向きに穏やかな気分でマタニティライフを送ってほしいと思います。

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