妊娠中にママが食べてはいけないもの!どうして食べてはいけないのでしょう
妊娠中のママが食べたものは、へその緒を通して赤ちゃんの栄養素になっていきます。赤ちゃんの成長に悪い影響を与えるものは妊娠中は食べたくないものです。
またママの体調が崩れてしまう危険がある食べ物も、出来るだけ食べたくはないものです。ママの体調が崩れると最悪妊娠の継続が難しくなってしまうからです。しかし妊娠中食べてはいけない物とは具体的にどんなものなのでしょうか。
今回は胎児に影響が出る可能性のある食品、ママの体調を崩す恐れのある食品を紹介します。そしてなぜ食べてはいかないのかもしっかり把握しておきましょう。
このページの目次
生ものは食べない方がいい
生ものは絶対にダメではないのですが、出来るならば避けておきましょう。妊婦さんは赤ちゃんを守り育てるために自身の免疫力が下がっています。食中毒になりやすいのです。
食中毒の症状である嘔吐や下痢は、栄養バランスを崩し胎児の成長に悪影響を及ぼし、下痢を起こした場合は子宮が刺激され切迫早産になる可能性もあります。
切迫早産とは
切迫早産とは、早産しそうになることです。早産と呼ばれるのは妊娠22週から36週の間に生まれてしまうもので、早産で生まれた場合未熟児になる可能性が高く、障害が残る場合もあるのです。
妊娠中に子宮が刺激されることで、まだお腹の中で成長しなければならない赤ちゃんが生まれてしまいそうになるのです。
気をつけるべき生もの
- 寿司などの生魚のリステリア菌や水銀に注意
- 生肉にはトキソプラズマ(寄生虫)が含まれている可能性もある
- 生卵にはサルモネラ菌がいる
1.寿司などの生魚のリステリア菌や水銀に注意
寿司が大好きな人も多いですが、妊娠中は生魚に注意が必要です。いくらなどの魚卵は「リステリア菌」という細菌が潜んでいます。免疫力が下がっている妊婦さんにとって、最近は食中毒を起こす引き金になってしまいます。
またマグロやカジキなどは水銀の保有量が多く、お腹の胎児は水銀を排出することが出来ないので、水銀によって脳神経障害を起こすケースもあるのです。
どうしても食べたい場合は出来るだけ新鮮なものを選んで食べるようにしましょう。水銀の保有量が多いものは極力避けた方がいいですが、食べる場合は1人前(70グラム~80グラム)を超えないように気をつけましょう。
リステリア菌とは
リステリア感染症(食中毒)を起こすもので、実は死亡率が20%と高いものです。妊婦さんに感染すると流産の危険性もあるものです。加熱に弱いものですが冷たい環境には強く、冷蔵庫などでも増えることが出来ます。
2.生肉にはトキソプラズマ(寄生虫)が含まれている可能性もある
生肉には「トキソプラズマ」と言う寄生虫がついていくケースがあります。トキソプラズマに感染すると胎児の精神発達が遅れる、視力の障害がでる可能性が高くなります。
また生肉はリステリア菌もたくさん潜んでいます。リステリア菌は熱に弱く、トキソプラズマは加熱によって死亡します。生肉は避け十分に加熱して食べるようにしましょう。
トキソプラズマとは
トキソプラズマとは、とても小さい寄生虫のことで、感染するとトキソプラズマ症と呼ばれます。トキソプラズマはほとんどの哺乳類や鳥類に感染します。
妊娠中に感染すると上記のように胎児に障害の影響が出るばかりか、ひどいときは死産や流産につながる恐ろしいものです。
3.生卵にはサルモネラ菌がいる
生卵には「サルモネラ菌」が付着しているケースがあります。これも食中毒を引き起こすものなので、妊婦さんには感染の危険があります。どうしても食べたいという場合は出来るだけ新鮮なもので、卵を割ったら時間をおかずにすぐに食べるようにしましょう。
サルモネラ菌とは
サルモネラ菌はネズミやゴキブリ、そして犬や猫などからも感染するもので、乾燥に強く少量で食中毒を引き起こす怖いものです。サルモネラ菌は、熱に弱い性質があります。
リスクを知らずに生ものを食べてしまった場合は
妊娠中にリスクを知らずに生ものを食べてしまっていた場合は、まず自分の健康状態を細かく観察しておきましょう。全ての生ものに菌がついているわけではないので、心配し過ぎなくてもいいでしょう。
しかし、発熱や悪寒、吐き気、疲労感、頭痛などいつもと違う症状を感じた場合は速やかにかかりつけの医師に相談するようにしましょう。
ナチュラルチーズはNG!
ナチュラルチーズは乳を発酵させて熟成してつくるチーズです。熱を加えていないので菌は生きています。ナチュラルチーズにもリステリア菌が含まれているので、妊婦さんは避けておきましょう。
またプロセスチーズは熱を加えて作ってあるので菌は死んでいます。スーパーなどでチーズを購入する際は表示をしっかり確認し、プロセスチーズを購入するようにしましょう。
レバーとウナギは過剰に摂取しない事
意外に見落としがちなのがレバーやウナギです。鉄分が多い食材で貧血になりやすい妊娠中は摂取したほうがいいと思われがちですが、ビタミンAが多く含まれていて妊娠中は注意が必要なのです。
妊娠中に1日にビタミンAを7,800ug(マイクログラム)以上とると奇形児になる可能性が高くなるのです。サプリメントなどで大量に取っている場合の事ですが、レバーやウナギは保有量が多いので過剰摂取には気をつけましょう。
レバーのビタミンA含有量(100ℊ)
- 牛レバー:1,100ug
- 豚レバー:13,000ug
- 鶏レバー:14,000ug
ウナギのビタミンA含有量(100ℊ)
- ウナギ(肝、生):4,400ug
- ウナギの蒲焼:1,500ug
昆布に含まれるヨウ素に注意
昆布にはヨウ素が含まれています。ヨウ素の過剰摂取は赤ちゃんの甲状腺機能を低下させるケースがあります。妊婦さんの摂取量の目安は1日に2,000ug(マイクログラム)です。
あくまでも連続して長期間とり続けた場合という事ですが、日本人は昆布だしや昆布の佃煮などを食べる習慣があるので、注意が必要です。
昆布のヨウ素含有量(10ℊ)
- 乾燥昆布:44,000ug
- 昆布の佃煮:1,100ug
アルコールは控えましょう
妊娠中のアルコール摂取はやめましょう。アルコールは胎盤を通し赤ちゃんへ送られます。その結果、胎児性アルコール症候群になってしまうのです。
アルコール好きのママにはつらい時期ですが、アルコールフリーのビールで気を紛らわせるなどして、アルコールの摂取は控えるようにします。
胎児性アルコール症候群とは
胎児性アルコール症候群は先天性の病気で、アルコールの影響を受け、発育が遅れ脳の発育がよわく言語などに障害を持って産まれるものです。また小頭症を引き起こすケースもあります。
カフェインは過剰摂取に注意
妊娠中カフェイン摂取に気を付けましょうとよく言われます。カフェインもアルコール同様に胎盤を通じて赤ちゃん贈られるからです。流産、早産、障害、低出生体重児になるケースもあります。
一般的には1日1杯なら飲んでもいいとされていますが、カフェインが赤ちゃんに与える影響は、まだすべてが解明されていないので、ママがカフェインを絶ってストレスを感じないのであれば、飲まない方がいいと言えるでしょう。
まとめ
妊婦さんが妊娠中に食べてはいけないと言われているものは、胎盤を通し赤ちゃんへ送られる水銀やアルコール、カフェインなどです。そして免疫力が落ちているママが食中毒にならないように菌の付着のある食べ物はNGです。
好きなものを口にできないと辛いですが、妊娠期間はあっという間に過ぎていくものです。可愛い我が子が健康に産まれるために妊娠中は食事に気を付けていきましょう。