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ナチュラルチーズは妊娠中なぜ危険なの?絶対に食べられない?食べられるチーズを知りたい!

      2017/04/25

画像出展元:http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/ninpu.pdf

皆さんは上記のポスターを産院などで目にされたことはありますか?厚生労働省指導のポスターなのですが、妊娠中に避けたほうが良い食べ物の中に「生ハム、スモークサーモン、パテ」などとともに「ナチュラルチーズ」と書いてあります。

私が長男を妊娠中の15年ほど前には、こういった注意喚起が無かったと記憶しているのですが(気がつかなかっただけかもしれません)この注意喚起を、ご存じない方も多いのではないでしょうか。

今回は「なぜ妊娠中にはナチュラルチーズを避けたほうが良いのか」「そもそもナチュラルチーズとは何か」「どのチーズの事を言うのか」妊婦さんが具体的に知りたい事を調べてみましたので参考にされてください。

妊娠中にナチュラルチーズを避けたほうが良いのはなぜ?

画像出展元:http://raku2tsurui.jp/cheese/

あまり聞きなれないと思いますが、妊婦さんに感染した場合に重症化し、胎児にも悪影響を及ぼす危険性が高い菌に「リステリア菌」があります。ナチュラルチーズからはリステリア菌が検出されています。

リステリア菌とは?

リステリア菌は私たちの生活環境中(河川、家畜の腸管など)に広く分布しています。人には、リステリア菌に侵された食べ物を食べることから感染します。実際に、日本に流通しているナチュラルチーズからもリステリア菌が検出されています

なぜ、特に妊娠中に気をつける必要がある?

  • リステリア菌は、胎児や生まれてくる新生児に重篤な悪影響を与える可能性がある
  • 妊娠中は免疫力が落ちていて、乳幼児や高齢者、癌患者、HIV感染者などと共にハイリスクグループであり、健康な人の200倍も感染しやすいと推定されている(少量のリステリア菌であっても感染しやすい)
  • リステリア菌は、潜伏期間が長いため、症状が出てもそれがリステリア症への感染だとは、なかなか気がつきにくい
  • 厚生労働省が妊娠中はナチュラルチーズを控えるよう指導している

健康な人では、リステリア菌に侵された食べ物を食べたとしても、リステリア症への感染率は低いのですが、妊娠中は免疫力が低いため、感染率が高いため特に注意が必要です。

リステリア菌による食中毒被害の現状

日本は海外と比べると、リステリア感染症の報告数が少ないです。厚生労働省の注意喚起は、本当に必要なのでしょうか?

アメリカ

  • アメリカでは毎年患者が2500人でそのうち500人が亡くなっています。(米国疾病予防センターの公表による)

日本

  • 現在までに報告された発症数はわずかに1人のみ

このようにアメリカと比べて日本では、リステリア菌への感染は、まれな例のように見えるかもしれません。なぜこのように大きな差となっているのでしょうか?

日本とアメリカでのリステリア感染症の報告数に大きな差がある理由
  • 食中毒症状で病院へ行く日本人の少なさ
  • 統計の取り方に大きな違い
  • リステリアにリスクのある食べ物の摂取量の違い

アメリカでは、かなり積極的に、潜在的な患者数まで探って推計を出しますが、日本では、実際に病院にかかった患者を報告するのみです。日本とアメリカでは、統計の取り方が全く違うということが、リステリア感染症の報告数に大きな差があることの主な理由です。

リステリア感染症の報告が少ないにも関わらず、厚生労働省が注意喚起を出している理由

  • これまでにリステリア感染症にかかっている日本人の実際数は、もっと多いのではないか?という推測
  • 現代日本の食生活の多様化により、リステリア感染症は今後増加する可能性が高いこと

平成13~15年度に行われた厚生労働省の研究班による「食品由来のリステリア菌の健康被害に関する研究」で推計された発症数は、欧米のものと比べても極端に低いとは言えないものでした。

神奈川県衛生研究所 「リステリア症について考えてみよう」 2016年3月

リステリアは、感染症を発症するまでの潜伏期間が長いということと、食中毒症状くらいでは病院へ行かないという日本人が多いことから、はっきりと「リステリア感染症である」とは分かっていないことが多いのではないか?と推測されています。

このように、日本でのリステリア症の感染率が低いとは一概には言えないため、厚生労働省の注意喚起が必要となりました。

妊娠中にリステリア菌に感染したときの胎児への影響は?

妊娠中にリステリア菌に感染すると母体が重篤な状態になる事はまれですが、胎児や産まれてくる新生児にリスクがあります。リステリア菌は胎盤を通るので、お腹の赤ちゃんへ感染し流産早産死産の原因となります。

また、産まれて来る時に産道で感染する事によって新生児に髄膜炎・敗血症などの重篤な影響が出る事があります。

そもそもナチュラルチーズって何でしょう?

画像出展元:http://www.cheese-oukoku.co.jp
ナチュラルチーズとは、生乳を加熱しないまま作り熟成させたチーズです。非加熱なので乳酸菌やカビ菌も生きていて熟成し続けるために、風味が変化していきます。

ナチュラルチーズは、次のように分類され、原料・製法・生産地などにより多くの種類に分けられます。

ナチュラルチーズの分類

  • ハードタイプ
  • セミハードタイプ
  • 白カビタイプ
  • ウォッシュタイプ
  • フレッシュタイプ
  • シェーブルタイプ
  • 青カビタイプ
  • 超ハードタイプ

また、それらの種類(販売されている名称)は次のとおりです。

ナチュラルチーズの種類

  • エメンタール
  • ゴーダ
  • カマンベール
  • エポワスチーズ
  • カッテージ
  • モッツァレラ
  • サントモール・ド・トゥーレーヌ
  • ゴルゴンゾーラ
  • チェダー
  • パルミジャーノレッジャーノ

太字のものは、店頭でよく目にするチーズの名前です。こんなに食べられないチーズばかりなのでしょうか?

ナチュラルチーズはどれも危険?食べられるもの・食べる方法はあるの?

画像出展元:http://www.agriworld.or.jp/agriworld1/tikusan/chikusan/

妊娠中に気をつけて欲しいことは、今、手にとっているナチュラルチーズが、輸入品か、国内製造品かということです。国内メーカーが製造販売しているナチュラルチーズは、法律により定められた方法で作られ販売されているので、リステリア菌の心配はありませんので、選んで大丈夫です。

前述したように、輸入ものの非加熱チーズにはリステリア菌の可能性があります。リステリア菌に汚染されているかどうかは、見た目では判断できません。妊娠中は、少量でも絶対に食べないようにしてください。リステリア菌は、たとえ冷蔵庫の中でもマイナス2度以上の環境下であれば生きていて、しかもその数を徐々に増やしていきます。

リステリア菌は73℃の熱量で15秒以上加熱することで死滅します。しかし家庭での厳密な処理は現実的ではありませんし、そのようなリスクを負ってまで、輸入ナチュラルチーズを食べなくても良いと考える人が、ほとんどなのではないでしょうか?

どうしてもナチュラルチーズを食べたいときには国内で製造されたものを食べるようにしてください。

気をつけるべきは「輸入品のナチュラルチーズを使用して作られたケーキ」

国内でつくられた製品であっても、なかには「輸入品のナチュラルチーズを使って作られた生ケーキ」なども市販されてますので、注意が必要です。

市販品で見分けがつかない時の対処法

妊娠中は、面倒でも、チーズが使われている生ケーキなどの加工品で「原料のナチュラルチーズが輸入品か?国内製造品を使っているのか?」が不明の場合、お店やメーカーなどの製造元に「輸入品のナチュラルチーズは使われていますか?」と確認してください。

プロセスチーズとは?具体的に何という名前で売られているもの?

画像出展元:http://www.daiei.co.jp/food/beginner/
”プロセス”とは、”加工”という意味です。プロセスチーズはナチュラルチーズを原料に作られていますが、ナチュラルチーズを加熱して溶かして、ブレンドなどの工程を経て作られます。

プロセスチーズ加熱して発酵を止めているのでリステリア菌に感染することはありません妊娠中でもそのまま安全に食べられます。商品の裏面にプロセスチーズと記載されています。スーパーなどで選ぶときには商品の裏面を確認してみてください。

具体的な商品名ではこちらです。

プロセスチーズの具体的な商品名

  • 6Pチーズ
  • ベビーチーズ
  • スライスチーズ
  • キャンディチーズ
  • 切れてるチーズ

妊娠中も食べられるプロセスチーズは、馴染みのある商品が多くあり、安心ですね。しかし、安心して食べ過ぎることで、塩分を摂りすぎることのないように注意しましょう。

妊娠中にナチュラルチーズを生で食べてしまったら?


輸入品のナチュラルチーズ(非加熱チーズ)をそのまま食べたからといって、必ずリステリア症になるというわけではありません。しかし、リスクはありますので心当たりがあり、インフルエンザのような症状も出ているような場合は、早めに病院へ受診してください。

妊娠中にリステリア菌への感染が分かっても、抗生剤の服用など早期の治療で、胎児への感染を防ぐ事ができます。

まとめ

妊娠中に避けるべきチーズは 輸入品の非加熱のチーズです。妊娠中でも、日本国内のメーカーで製造されたチーズを選んで食べれば安心だという事が分かっていただけましたか?

また、チーズに限らず、妊娠中は免疫力が低く、他の食中毒にもかかりやすいので、生モノは避け、新鮮な物、十分に加熱したものを食べるようにしましょう。冷蔵庫に長い間入っているようなものは、避けるようにしてください。

妊娠中は、本当は幸せなはずなのに、色々な制限や体調の変化などでストレスやイライラが溜まりやすく、辛く感じる事も多いです。好きなものを我慢しなくても、食べられる方法や種類を知ることで、ストレス発散しながら賢く、楽しく過ごしましょう。

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