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マタハラって何?どんなことがマタハラになるの?マタハラを受けたらどうすればいいの?

      2018/02/16

マタハラという言葉を聞いたことはありますか?マタハラとは、「マタニティ・ハラスメント」の略称で、妊娠や出産を理由として、仕事を辞めさせられたり、嫌味を言われる等、不当な扱いを受けることをさします。

働いていている方の中には、妊娠したことでマタハラを受けないか、そもそもどのような扱いを受ければマタハラなのか、もしマタハラを受けたらどうすればよいのか、不安なことが多いのではないでしょうか。

働く妊婦さんを守るための制度はたくさんあります。妊娠を機に仕事をやめる必要はないのです。今回はマタハラについて、マタハラとは何なのか、マタハラを受けたらどうすればいいのか、予防策はないのか等、幅広く解説します。


マタハラって何?

マタハラとは

マタハラとは、「マタニティ・ハラスメント」の略称です。ハラスメントは、嫌がらせやいじめ、といった意味があります。他にハラスメントが付いた言葉には、「セクシャル・ハラスメント」や「パワー・ハラスメント」「アカデミック・ハラスメント」等があります。

マタニティは、妊娠・出産や育児全般を指します。マタハラは、妊娠や出産・育児を理由として、働く男女が不当な扱いを受けることを指します

マタハラの種類

マタハラは、大きく以下の二つに分けることができます。

  • 妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする不利益な取扱い
  • 妊娠・出産、育児休業等に関するハラスメント

厚生労働省は、「妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする不利益な取扱い」に関して以下のように述べています。

雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)第9条第3項や育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)第10条等では、妊娠・出産、育児休業等を「理由として」解雇等の不利益取扱いを行うことを禁止している。出典:厚生労働省 妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いに関する解釈通達について

また、「妊娠・出産、育児休業等に関するハラスメント」に関しては以下のように解説されています。ハラスメントは、個々人が気を付けるのはもちろん、職場全体で防止措置を講じることが法律で義務付けられているのです。

事業主は、法律* に基づき妊娠・出産、育児休業、介護休業等に関する上司・同僚からの職場でのハラスメント の防止措置を講じなければなりません。出典:厚生労働省 職場でつらい思いしていませんか?

どんなことがマタハラに該当するの?

妊娠・出産に関するマタハラは?

では、具体的に、どのようなことがマタハラに該当するのでしょうか。妊娠・出産に関するマタハラの例としては以下があげられます。

妊娠・出産のマタハラの例

  • 妊娠したことを伝えると解雇された・減給された・契約更新をしてもらえなかった
  • 同じチームの人に妊娠したことを伝えると「こんなに忙しいのに迷惑なんだよね」と言われた
  • 安定期に入るまで同僚に秘密にしたいと上司にお願いしたのに、みんなに言いふらされた
  • 妊婦健診のための休むことを同僚に伝えたら「忙しいんだから土曜日に行くようにしてよ」と言われた
  • 出産後、退院したらすぐに復帰してくれと言われた

育児に関するマタハラの例

育児に関するマタハラとしては、どのような例があるのでしょうか。育児休業は、女性だけでなく男性も取得することができます。しかし、厚生労働省の調査によると、2016年度の男性の育休取得率は未だ3.16%となっています。

この数値から、まだまだ働く男性の育児参加の難しさが見えるように、育児に関しては男性もマタハラを受けるケースがあります。

育児のマタハラの例

  • 育休を申請したら「戻ってきても仕事はないなあ」と嫌味を言われた
  • 時短勤務をしていると同僚に嫌味を言われた
  • 男性が育休を取りたいと申し出たら、「男のくせに育休を取るのか。そんなことでは昇進は見込めないな」と言われた

マタハラの線引きが分からない・・・

相手の言動をどのようにとらえるのか、どのように感じるのかは、個々人で差があるため、明確に「この発言をしたらマタハラ」という線引きはできません。妊娠出産に関して上司や同僚に言われたことやされたことについて、ご自身が不快に感じたり、傷ついたりしたら、それはマタハラであると考えてよいです。

嫌味を言われたことで自己嫌悪になった・・・

中には、上司や同僚に「迷惑だ」と言われ、「こんなに忙しい中妊娠した自分が悪いのではないだろうか」とご自身を責める方もいるかもしれません。子どもを産み育てることを咎められるなんておかしいですよね。

ご自身の持っていた仕事を代わりにやってくれることに対する、同僚への感謝の気持ちはもちろん必要です。しかし、妊娠出産・育児に限らず、自身の病気や親の介護等、誰にでも仕事を休まざるを得ない場面は出てきます。お互い様なので、後ろめたい気持ちになる必要は全くありません

妊娠出産育児って法律で守られてるの?

妊娠・出産・育児に関する法律と制度

先ほど男性も育休を取得できると述べましたが、妊娠出産・育児に関しては以下のような法律や制度が存在しています。これは、働く職種や規模に関わらず、全ての働く人に該当するものです。

法律は?

  • 男女雇用機会均等法
  • 育児・介護休業法

男女雇用機会均等法は、職場における性別による差別を禁止し、平等に扱うことを定めた法律です。平成29年に法改正され、マタハラ防止対策の措置を義務付けることが盛り込まれました。育児・介護休業法は、育児中の方の労働環境と家庭生活との両立をはかれるように支援する法律です。

制度は?

  • 産前・産後休業
  • 妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置(切迫流産による病気休職等)
  • 軽易な業務への転換(立ち仕事→デスクワーク等)
  • 残業や休日出勤の制限
  • 育児休業
  • 育児のための短時間勤務

男女雇用機会均等法と、育児・介護休業法により、上記のような制度が設けられています。

もしマタハラにあったらどうするの?

明確に意思表示をしよう

上司や同僚はマタハラをしているという認識がなく、冗談のつもりで心無い発言をしている可能性もあります。また、「これくらいなら傷つけないから大丈夫」と思っている可能性もあります。「そのように言われると傷つくのでやめてください」ときちんと伝えることで状況が改善する可能性があります。

相手に直接意思表示をすることは勇気のいることではありますが、直接的に改善を見込める可能性もありますし、職場全体でマタハラ防止に向けた意識を高めることができます。

仲の良い同僚に相談しよう

もし直接言うことができない場合は、仲の良い同僚に相談してみましょう。マタハラをする同僚に対して間接的にでも注意をしてもらうことで、改善が見込める可能性があります。

会社の窓口に相談しよう

体制の整っている会社では、ハラスメントに関する社内の相談窓口を設けているところがあります。匿名での相談を受け付けているところがほとんどですので、窓口に相談してみましょう。

ハラスメントは人対人の問題のようですが、実はその会社に根付いている風土や考え方が影響していることが多くあります。ハラスメントを見逃さずに相談することで、社内全体のハラスメント削減につながる可能性もあります。

労働局に相談しよう

社内に相談窓口もなく、不当に辞めさせられそうになったり、減給になったりしたら、各都道府県の労働局に相談しましょう。匿名での相談も受け付けていますし、相談者の名前を出さずに会社に働きかけてくれます。

マタハラを防ぐためにできることはあるの?

職場環境の改善

マタハラを防ぐために重要なのは、ハラスメントを許容しない職場環境にすることです。そのためには、日頃からハラスメントを見逃さない・聞き逃さないようにすることが大切です。マタハラだけでなく、セクハラ、パワハラ、モラハラ等職場には様々なハラスメントが存在しています。

自身がハラスメントにあった場合だけでなく、同僚がハラスメントにあっているのを見かけたら 都度注意をするようにしましょう。ハラスメントをしている人が、フランクに話せる間柄であれば、「それってセクハラですよ~。」とその場で指摘してみましょう。

「これくらいなら大丈夫」と思っている人には、まずハラスメントをしているという自覚を持たせることが大切ですので、指摘することで意識付けをすることが可能です。役職のある方がハラスメントをしていればなかなか直接指摘するのは難しいです。そのような場合は、同僚や社内窓口に相談しましょう。

どのような発言がハラスメントと感じるか、職場で議論する場を設けることもおすすめします。筆者の職場でも、ハラスメント防止のために半年に一度くらいの頻度でハラスメントに関するディスカッションをしていますが、年配の社員と若手の社員で、ハラスメントへの許容度合いが異なることに驚いたことがあります。

議論の場で、結婚している女性社員に「子どもはまだなの?」と質問することについてどう思うか、というテーマが取り上げられたことがあります。40代~50代の社員は親心のような気持ちで聞いているので問題ないと意見をする方が一部いました。筆者をはじめ若手の社員は、セクハラ・マタハラと捉えて嫌な気持ちになるという意見が大半でした。

無意識のうちにハラスメントが職場内で蔓延しないようにするためにはハラスメントに対する意識付けの場を設けることが効果的ですよ。

状況と感謝の気持ちをこまめに伝えること

妊娠・出産、育児により働く人員が一人減るのは事実です。一人抜けた分、周囲の仕事の負担は重くなります。そのことに対し、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

「〇月に出産予定で、大体〇年お休みをいただきます。私が担当していた××の業務をお願いします。元気な赤ちゃんを産んでまた一緒に仕事ができればと思います!ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」等と、お休みの期間や、引継ぎをお願いしたい業務を具体的に伝えると、同僚の方にも安心感を与えることができます

引継ぎ資料を作成しておけば、後任の方の負担も少し軽くなりますよね。また、妊娠していると、つわりや切迫流産・切迫早産等で、急に仕事に行けなくなる可能性もあります。妊娠が分かったらなるべく早く直属の上司に報告して、自身の状態をこまめに伝えるようにしましょう。

その際に、育休をどれくらい取得したいのか、復帰後どのような働き方をしたいのか、といったこともあわせて伝えておくと、上司もご自身も一緒に働くイメージがわきますし、安心です。

まとめ

マタハラは妊娠や出産、育児に関して、職場から受ける不当な嫌がらせやいじめをさします。産休育休の取得や、妊娠中の業務負担軽減等は法律で守られていることなので、必要に応じて相談するようにしましょう。

マタハラを受けたら、自身で意思表示をする、同僚に相談する、社内窓口や労働局に相談する等の対応策があります。マタハラを蔓延させないためにも、泣き寝入りすることなく何らかの対策を講じるようにしましょう。

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