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将来子どもが生きづらさを感じないために。知っておきたい、過干渉が及ぼす悪影響。

      2017/06/12

最近、「毒親」という言葉を良く聞くようになりました。「毒親」とは、子どもにとって毒となる、つまり子供の成長に害を及ぼす親のことをいいます。そしてその毒親の傾向の一つに過干渉があげられます。

過干渉とは、その字の通り「干渉しすぎること」です。子育てをしていると、どれくらい子どもと関ればいいのか、子どもの成長に、親はどの程度口出しをして良いのか、その基準が難しいですよね。

ここでは小学生の子どもを持つ親の子育てにおける過干渉とはどういう接し方なのかについてお話します。過干渉がどういう状況なのか、子どもの成長にどのように影響を及ぼすのかを知ることで、ご自身の子どもとの接し方の参考にしてください。

過干渉と過保護の違い

過干渉と過保護の違いはご存知ですか。似たような意味に思うかもしれませんが、全く別物です。まずは過干渉と過保護の違いについてお話します。

それぞれの意味

過干渉

必要以上に関与すること。一般的な限度を超えて関わること。過剰干渉すること。主に親の子対す干渉を指す語として用いられる。

引用元:実用日本語表現辞典

過保護

[名・形動]子供などに必要以上の保護を与えること。また、そのようにされること。また、そのさま。「―に育てられる」「―な親」

引用元:国語辞書 - 大辞泉

どちらも育児をするうえで問題となる行為ですが、過保護は子どもへの愛情が行き過ぎた故の結果起こってしまうもので、過干渉は子どもの望みとは関係なく親の思考を子どもに押し付けるものである点から、過干渉の方が子どもを育てるにあたり重大な問題があるといえます。

では、過干渉の親が子どもにどういう影響を与えているのか見ていきましょう。

過干渉の親に育てられた子どもの傾向

過干渉の親によって育てられた子どもは次のような傾向があります。

子どもの傾向4つ
  1. 自己肯定感が低い
  2. 自分の意見を持てない
  3. 自分の意思で動けない
  4. 人付き合いがうまくできない

1.自己肯定感が低い

常に親の目を気にしながら育ち、自分よりも親の意見が優先されるため自分自身を大切だと思うことができません。また、自分の考えや行動が、基本的に否定されるという日常により、自分に価値を見出すことができません

参考資料:若者の意識に関する調査

2.自分の意見を持てない

親の言うことが絶対だという環境で育つため、自分の意見を持てません。親が言っていることさえしていれば文句も言われず過ごせるため、自分の意見を持っていたとしてもそれを発する機会がないままに成長してしまいます。

3.自分の意思で動けない

意見を持てないのと同様に、親が行動を指図しそれに従う生活が当たり前になっているため、自分の意思で行動することができなくなります。たとえやりたいことがあっても、これをしたら親がどう言うかということを考えると、動きたくても動けない状況になり、それが慢性化してしまうのです。

4.人付き合いがうまくできない

親に交友関係を口出しされて育つため、人付き合いがうまくできません。人を見る目が親の目線を通してのものになるため、自分の目で見て人と付き合うことができないのです。

なぜ、過干渉になってしまうのか

子どもは一個人であり、意見や行動、人格を尊重しなければいけないはずなのに、なぜ過干渉になってしまうのでしょうか。過干渉になる親の傾向を見ていきます。

過干渉になる親の傾向4つ
  1. 自分より弱い立場の人間を支配下に置きたい
  2. ストレスのはけ口
  3. 親が過干渉だった
  4. 自分と子どもが別人格であると認められない

1.自分より弱い立場の人間を支配下に置きたい

絶対的に弱い立場の子どもへあれこれ口出しすることで支配下に置き、自分優位の環境を作ろうとします。これは自分に自信がない親に多い傾向です。

2.ストレスのはけ口

日常のストレスのはけ口に子どもを利用している可能性があります。ストレスを発散する方法が見つからず、自分より弱い相手に強く出て、相手を支配することでストレスを発散させているのです。

3.親が過干渉だった

自分が育てられた環境をそのまま自分の子育てにも当てはめているため、子どもへのかかわり方が過干渉という方法しか分からないのです。親が幼少期に受けた苦痛をそのまま自分の子どもへと当てはめてしまうという、負の連鎖が起きています。

4.自分と子どもが別人格であると認められない

子どもへの依存度が高く、子どもが別人格だと認められない、もしくは認めたくないという思いから自分の考えや行動と子どものそれを一致させようとするのです。

過干渉がもたらす弊害

子どもの時期ではなく、大人になってからのほうが強く弊害が出る傾向にあります。というのも、社会に出て独り立ちした時に、これまで受けてきた親からの視線がなくなってしまった時に、自分の考えで動くことができないからです。

主な弊害4つ
  • 孤立しいじめられる
  • 社会から取り残される
  • 精神病(鬱、不安症など)
  • 人と違うことに強いストレスを感じる

孤立しいじめられる

過干渉の親に育てられた子どもは自分の意見を言えない、考えを持てない、友達を作れないという環境下で育ったため大人になってからの人間関係をうまく構築できませんおとなしいし自信がなさそうだし、なんだか幼いしという印象を持たれやすく、いじめのターゲットになりやすいのです。

いじめっ子側にも過干渉の影響を受けている子どもがいますが、どちらかというと放任されて愛情不足を感じている子が多い傾向があります。

いじめる側、いじめられる側のどちらにも共通していることは、自己肯定感が低いということです。過干渉であれネグレクトであれ、子どもが自分を大切な存在だと認められないと人間関係で苦労することになります。

社会から取り残される

コミュニケーション能力や対人関係構築能力などの社会性を養うことができないまま大人になってしまい、親から離れて社会に出てもうまく人とかかわることができず、生きづらさを感じます。

ゆえに、何か苦境に立たされた時に自分の殻に閉じこもりがちになり、最悪の場合そのまま引きこもりになってしまう可能性もあります。

参考資料:若者の意識に関する調査

精神病(鬱、不安症など)

親による過干渉によりうつ病や不安症などの精神疾患にかかる危険性があります。いつまでも終わらない親からの干渉や、親から離れて自立できたにもかかわらず思うように人とコミュニケーションが取れないストレスなどから精神的な病気を発症するのです。

人と違うことに強いストレスを感じる

親に強要されて育った、つまり親と同じ意見でなければいけなかったという、人と同じということが重要で当たり前というなかで育つと、社会に出て人と自分が違うと感じることが非常にストレスになります。

過干渉にならないために

自分の子育てが過干渉になっていないか確認してみましょう。また、今は大丈夫でも今後過干渉にならないためにも、次の項目は頭に入れておくと良いでしょう。

どの項目も、一見子どものために見えますが、実は子どもの成長・自立にとっての足かせとなりえます。

子どもを思えばこその行動でもあるので、ついやってしまいがちですが、子ども一人の人間として大人になっていくわけですから、親は干渉しすぎずそっと見守る姿勢も大切です

過干渉チェック6項目
  1. 子どもの交友関係を把握し口出しする
  2. 子供の気持ちを考えない
  3. 先回りして危険を回避する
  4. 自分の意見を強要する
  5. 勉強する内容を決める
  6. 日常生活の手助けをし過ぎる

1.子どもの交友関係を把握し口出しする

親が子どもの友だちを選んだり、子どもの友だちに口を出すことは子どもへの束縛そのものです。子どもの世界へ踏み込み過ぎないようにしましょう。

また、自分とママ友との関係性を自分とママ友の子どものそれに当てはめてしまうことのないように気を付けて下さい。

さらに、子どもに学校で何があったか根掘り葉掘りと聞くこともやめましょう。子どもにも話したくないこともあれば聞かれたくないこともあります。

2.子供の気持ちを考えない

例えば、一人で遊びたいのに友だちと一緒に遊ぶことを強要するなど、子供の意思に反して「○○しなさい」と指示を出すことはやめましょう。

子どもが自分の意思を持てなくなります。

3.先回りして危険を回避する

危険だと思うことを子どもがやる前に親が先回りをして阻止することは子どもが自ら安全か危険化を学ぶ機会を奪い、危機管理能力を身に着けられません。例えば子どもがちょっと高い所に登ろうとしただけで「危ないからやめなさい」と登ることを止めるなど、子どもに危険を経験させないといったことです。

子どもは危険なことも実体験として経験しなければその危険性を分かりません。そういった経験を奪ってしまうことは子どもの成長の妨げとなります。

4.自分の意見を強要する

子どもがしたい遊びをさせない、子どもが着たがっている服を着せない、履きたがっている靴を禁止し親が決めたことしかさせないと子どもはやりたいことができずストレスとなるだけでなく、何をしても否定されるため自分で何か考えるということができなくなってしまいます

5.勉強する内容を決める

学校の宿題から予習復習まで、親がスケジュールを決めて子どもにさせる。課題が期限までにできているかをチェックするなど、本来子どもがすべき事柄にまで親が口出しすると子どもはやってもらうことがすべてになり、指示がないと何もできない人間になってしまいます。

また、聞かれてもいないのに勉強を教えたりするのも余計なお世話です。

6.日常生活の手助けをし過ぎる

毎朝、子どもを起こしてあげたり、学校の教科書や着る服の準備を親がする。子どもの忘れ物をいちいち学校に届ける。片付けなさいと言いつつも親が片付けをしてしまうなどの行為も子どもが自らやる気を起こすことを阻害し、「常に誰かがやってくれる」と考え自分で何もできない子どもになってしまいます

まとめ

子育てをしていると、親子の距離感って難しいなと思いますよね。ですが、子どもを思えばこそあれこれ口出しもしてしまいがちです。その時にいったん冷静に考えてほしいのは、それが本当に子どものためを思ってしていることなのかということです。

過干渉により子供の将来が生き辛いものになってしまわないように、子どもに口出ししそうになったら常に立ち止まって考える習慣をつけましょう。

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