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冷え症さん、あきらめないで漢方薬で対策してみませんか?手に入れる方法、他の薬との違い、冷え対策の漢方薬をご紹介

      2018/01/23

寒い冬はえ症の人にとってはとてもつらい時期ですね。暖かい部屋でじっとしていたいけれど、元気な子供は外に出たがります。靴下を重ね履き、カイロに腹巻に……と様々な対策を考えなくてはなりません。

『冷え』というのは個人の感覚的なものなので病院で説明しづらかったり、検査で異常がなければ治療の対象になりにくい困った症状です。

漢方医学はそんな「うまく言えないけれどつらい冷え」治療すべき重要な症状として考えます体質だからとあきらめていませんか?前向きな漢方薬対策ご紹介します。


冷え症の人の特徴

冷え症あるある

  • 手足が冷たい(こわばる)
  • 冷えのぼせ(手足は冷えているが顔などがぽ~っと暑い)
  • 足の裏がほてる(冷え性からくる血行不良で起こることがあります)
  • 下半身が冷える
  • トイレが近い
  • すぐにお腹をこわしたり、下痢をする
  • 夏場も冷房で具合が悪くなる
  • 秋から春頃まではカイロや電気毛布などが欠かせない…など

女性が冷えやすい2つの理由

1.男性に比べ筋肉量が少ない、かつ筋肉が付きにくい

『筋肉が動く→熱が生まれる→体が温まる』訳ですが、女性は元々筋肉が付きにくい体の構造をしていますので、熱を作る力が弱いということが言えます。

2.月経

女性には月経があります。月経前は体が受精に備えて、子宮に血液を集めていますから指先などの末端が冷えてしまいます。また月経中は熱をはこぶ血液が大量に外にでてしまい冷えの原因になります。

冷えが引き起こすその他の症状や病気

  • 月経不順・生理痛
  • 肩こり・腰痛・神経痛
  • 頭痛
  • 不眠
  • 便秘・下痢
  • 頻尿  など

『冷え』はただ体が冷えるだけではなく、上記のような症状を悪化させたり引き起こす原因にもなります。冷えの自覚はなくとも、これらの症状が思い当たる方は冷えている可能性があります。

【全国冷え症研究所】を開設以来、冷え症の研究・治療に取り組んでまいりました。

(中略)

ところで、冷え症を治療すると、腰痛、肩こり、婦人科疾患、不定愁訴などのさまざまな症状が改善したという事実も数多くあります。あるいは、そうした症状を抱えている方の本当の問題が、本人も気がつかなかった冷え症にあったというケースも少なくありません。
自分は、冷え症などとはまったく無縁だと思い、自覚していない人のなかにも、実は内臓が冷えていた、ということが多いのです。

特に現代社会は、自律神経の乱れや血行不良を起こす要因が日々の生活のなかに蔓延しています。その結果、いろいろな病気を引き起こすことになるのですが、血行をよくして冷え症を改善すれば、多くの問題が解決されます。

引用元:全国冷え症研究所

漢方薬ってどんなお薬なの?

漢方薬と西洋薬の違い

漢方薬 西洋薬 (病院で一般的に処方されるもの)
薬の処方方法 患者の体質・症状を総合的に診て処方。     同じ病名でもひとりひとり処方が異なる 患者の病名によって処方。    同じ病名の方には基本同じ薬が処方される
成分 自然の生薬を複数配合 人工的に化学合成した物質や生薬の有効成分を抽出して配合
種類
  • 煎じ薬※
  • エキス剤※
  • 丸剤 など
  • 錠剤
  • カプセル
  • シロップ
  • 坐剤 など
品質 自然の生薬を使用しているので収穫年や場所によってバラツキがでることもある。 安定している

煎じ薬生薬を水で煮出し成分を抽出した液体の薬。ひとりひとりに合わせ生薬を加減できる。煎じる手間がかかる。

エキス剤生薬を工場で煎じてエキスを抽出し、粉末状に加工したもの。よく見かけるアルミパックに包装されているもの。携帯しやすい。

漢方薬は西洋薬と違い体全体のバランスを整えたり、本来持っている自然治癒の力をサポートすることを目的とします。「冷え」などの症状を取り除くことが得意なんです。

漢方薬が手に入る場所

近頃は漢方薬を処方する病院も増え、漢方医がいる診療所を探さなくても近所の病院で処方してもらえたり、大学病院では漢方外来が設けられている場合もあります。その他漢方薬局やドラッグストアがあげられます。

病院の処方 特徴

病院で処方される漢方薬は医療用漢方といいアルミパック包装のエキス剤が主流となっています。これは保険が適応されます。ですが生薬の種類は148種と制限があります。

薬代の目安

1日分300円位~(保険適応)初診料や処方箋料なども通常通り必要です。医師が治療に必要だということで処方したものなのでもちろん医療費控除の対象になります

専門医のいる診療所やクリニックの処方 特徴

専門性の高い煎じ薬なども併せて取り扱う本当の専門医はとても少ない現状があります。診療所やクリニックが身近にない場合が多いです。医師なので体に触れて診察してもらえます。

より体に合った品質の高い薬を選択できる反面、その場合は保険外の自由診療になり費用が掛かってしまうこともあるので注意が必要です。必ず確認するようにしましょう。

薬代目安

1日分500円位~1000円位(自由診療の場合)その他初診料なども必要です。自由診療ですが、医師が治療に必要だと処方したものなので医療費控除対象になります。

日本にはこの資格を持つ専門医が2100名ほどいる。

この中でより専門性の高い煎じ薬を使って治療している人は何人いるのだろうか? 500-600人いると言われている。私のように専門医でもなければ指導医でもない医者が煎じを使っている場合もあるから、2100名のうち少なくとも1500人は保険のエキス漢方だけの治療しかしていない。どんなに知識があってもエキス漢方だけでは腕の振るいようがない。
そうなると専門医の資格をもつ医師の中で本当の専門性を持って漢方医と言えるのはせいぜい600人ということになる。

厳密な意味で漢方医を考えていくと、昔も今も漢方医は非常に少ない。

引用元:香杏舎銀座クリニック

漢方薬局処方 特徴

  • 薬剤師が担当
  • ドラッグストアや保険薬局と違い処方前に細かな問診などで患者さんの状態をチェックする
  • 体に触れる診察ができない
  • 煎じ薬やオリジナル処方が多く、取り扱う生薬の品質がよい
  • 健康保険が適応されない
  • 比較的身近にあり、欲しい時に買いに行ける

医師ではなく、漢方の専門知識をもつ薬剤師が処方します。患者さんの体質や症状を詳しく聞き取り、舌や顔色、皮膚の色などを診て薬を見立てていきます。

ゆっくり相談にのってもらえ、薬の知識の他食事や生活など養生指導もしてくれる場合が多いです。薬の種類が豊富、欲しい時に買いに行けることがメリットです。(初回は予約をしたほうがいい場合もあるので確認をおすすめします)

デメリットとしては、保険適応でないため薬代がかかることや、医師でないので体に触れる診察ができません。

薬代の目安

1日分500円位~700円位、1回の相談で1~2週間分購入する場合が多い。診療所や病院と異なり初診料などは不要です。医療費控除については下記参照。

市販薬 特徴

ドラッグストアで手軽に買えるのが一番のメリットです。しかし市販薬の多くは生薬の量が病院などで処方されるもののおよそ半分(但し葛根湯と小青竜湯は同量)です。

なので効果は緩やかです。また自分で見立てることになるので本当に合うものかどうかが分かりにくいデメリットもあります。薬剤師さんに相談して購入することが望ましいですね。

医療費控除が適応されるかは下記を参照。

漢方薬局やドラッグストア購入の場合の医療費控除

漢方薬局やドラッグストアで購入した漢方薬も『治療、療養目的』のものならば医療費控除の申請ができます。しかし、漢方薬は治療などで使われる以外に病気の予防や健康維持にも効果があるため申請時に「診断書」の提出を求めらる場合もあるようです。

『治療又は療養に必要な場合』医療費控除申請の対象となるので、対象外と言われた際は、『●●の治療目的で購入』とはっきり伝えてみてください。

税務署には相談窓口があるのでそちらで相談してみてもいいですね。

冷え症にはどんな漢方薬があるの?

「冷え」を漢方の考えで見てみよう

漢方薬は同じ症状を訴える患者さんであっても、患者さんによって処方が変わってきます。患者さんの体質や特徴から体力はあるか?『気血水』の巡りはどうか?(下図参照)など情報を抽出して薬を見立てます。

『気血水』とは漢方医学で患者さんを診るために大切なポイントです。気力、血、体液がバランスよく巡ることが健康維持に重要だと考えます。

「冷え症」の方に診られる『気血水』の特徴と代表的な漢方薬をご紹介します。実際は問診の結果に合わせてさらに細かく整理し、より相応しい薬を選びます。

気の量の不足

漢方用語で気虚(ききょ)といいます。気力がない(倦怠感)全身が冷えやすく、胃腸不調(下痢など)が特徴です。

選ばれやすい漢方薬の例

人参湯…消化機能を高め体を温める。体力のない方向け。薬用人参は古くから日本人にもなじみのある胃腸全般に効果がある生薬です。

血の量の不足

漢方用語で血虚(けっきょ)といいます。手足の先が冷え、しもやけができやすい、月経不順、冷えると腰痛などが酷くなることが特徴です。

選ばれやすい漢方薬の例

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)…冷え症で体力のない方向け。血行を良くして体を温め、冷えによる痛みに対応します。

『当帰』という生薬は婦人科系の疾患によく用いられる漢方です。聞いたことや処方を受けたことがある方は多いと思います。

血の滞り

漢方用語で瘀血(おけつ)といいます。冷え症の方にありがちな血行不良、顔色が悪いなどが特徴です。

選ばれやすい漢方薬の例

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)…冷えをともなう婦人科系の症状に効果的。やせていて顔色が悪い方向け。血の巡りをよくして体を温めます。月経異常や更年期障害などにも処方され、婦人科系三大漢方薬の一つです

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)…体力が中程度ののぼせがある方向け。のぼせやすいのに足が冷えるという方に処方され、月経異常や腰痛などにも効果があり、これも婦人科系三大漢方薬の一つです

水の停滞

漢方用語で水滞(すいたい)といいます。冷え症の方で時々むくみがある方がいますが、冷えると体の水分の巡りも悪くなります。むくみに加え腰から下の強い冷えが特徴です。

選ばれやすい漢方薬の例

苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)…消化器を温め冷えをとります。腰から足にかけて強い冷えを感じ、痛みがある方や体力があまりなく尿量が多かったり回数が多い方向けです。

参考文献:主婦と生活社 漢方薬辞典

漢方薬の上手な飲み方

処方してもらった漢方薬をできるだけ効果的に服用したいですよね。処方されることが多いエキス剤の上手な飲み方をご紹介します。

空腹時(食前・食間)に飲むほうが良い

漢方薬は自然の生薬から生まれたものです。食べ物に近いため、他の食べ物と一緒に摂ると吸収されてしまうことがあります。なので一般的には空腹時の服用が勧められます。

温かくして飲む

漢方薬は本来生薬を煮出した薬ですので、温かいものです冷え症の方は特に温かいお湯で服用することをお勧めします。できることならエキス剤をお湯で溶き服用するといいですね。

どうしても苦手な時はオブラートを使う

  1. オブラートにエキス剤を包んで、お湯の入った湯呑に入れる
  2. オブラートがゼリー状になったら、お湯と一緒に飲んでしまう

漢方薬服用の際の注意事項

上記はあくまで基本の飲み方です。お薬の種類にもよりますし、特にかのお薬も服用している場合などは必ず医師の指示にしたがってください。

人にあげたり、もらったりはしない

処方された漢方薬はオーダーメイド。ひとりひとりの体質や症状に合ったものがでていますので、あげたりもらったりするのはNGです。

漢方薬は副作用がないというのは間違い

一般的に副作用の頻度は少ないですが、漢方薬も薬には変わりありません。副作用にも注意が必要です。体質や持病によって作用が強くでてしまったり、西洋薬との飲み合わせなどにも気を付ける必要があります。

どのような薬であっても医師や薬剤師の指示をしっかり守ることや、服用中の薬の情報を正しく伝えることが大切です。

妊娠中は漢方薬であっても注意が必要

妊娠中はどのような薬も安易に飲まない方がよいです。必ず医師の指示を仰ぎます。

飲み始めたら体の変化に注意する

  • 腹痛など胃腸障害
  • 発疹・かゆみ
  • むくみ など

これらは薬が合っていなかったり、副作用として考え医師や薬剤師に相談します。はっきりとした症状はなくとも食欲がない、調子が悪いという状況も一度相談した方がいいです。

逆に「まだ冷えは感じるけど、腰痛が楽になった」というように、よい方向へ向かっていることもしっかり確認しておくと今後の指針になりますよ。

まとめ

「冷え」は個人の感覚的なものではありますが、体の構造からも女性は冷えやすく「冷え」が原因で様々な不調を引き起こすことが分かりました。

漢方ではその「冷え」を患者さんに合わせて見分けています。体本来の治癒力をサポートするため体質に合わせて処方される漢方薬はうまく言えない困った冷えの救世主ですね。

漢方薬を上手に使えば冷えはあきらめないで大丈夫なんです。まずは自分に合った場所や先生、薬剤師さんを見つけて相談に行ってみましょう。

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