英語の早期スタートがいいって本当?その訳と幼児期の英語教育の方法、メリット・デメリット
2017/10/31
スイミングに体操に英語、最近の幼児はお稽古に忙しいですね。保育カリキュラムにこれらの活動を積極的に取り入れている幼稚園も多数でてきています。親は何らかのお稽古に子供を通わせることを意識せざるをえません。
運動系のお稽古以外で定番となっているのが「英語教室」ではないでしょうか?「英語教育のスタートは早い方がいい」という認識が揺るがないものになってきた現在ですが、どうして早くにスタートするのがいいと言われる様になったのか?国際社会で育っていく子供たちにしてあげられる英語教育ってどういうものがあるかを調べてみました。
英語教室を検討中の方は参考にしてくださいね。
このページの目次
子供の英語教育の今
現在日本の幼稚園では、英語に親しめる様にネイティブの先生方を招いて特別保育の様な形で英語教育を取り入れている所がたくさんあります。文部科学省も子供が英語に親しむ時間を少しでも早め、効果的に英語学習が進められるよう動き出しています。
文部科学省は14日、約10年ぶりに改訂する小中学校の新学習指導要領案を公表した。英語に親しむ活動の開始を小学3年に早め、小5から英語を正式教科とする。学習内容は減らさず、現行指導要領の「脱・ゆとり」路線を継承。授業の改善で「対話的で深い学び」を実現し、思考力や主体性を伸ばす。小学校は2020年度、中学校は21年度から実施する。
引用元:日経新聞Web
幼児期に英語を学習させたいのはどうして?
画像出典元:https://www.keikotomanabu.net/kids/ranking/
このランキングにもあるように、習っているお稽古の上位3位に「英語」は必ず入っています。周りの子供がたくさん習っているから「英語をさせたい」というのもあるでしょう。加えて現在は、体の成長や脳の働きの面で幼児期の英語学習に注目が集まっています。
幼児期は「耳の黄金期」
0歳~3歳は耳の機能が急成長する時期です。『耳の黄金期』とも呼ばれます。「その環境で生きていくために必要な音」を聞き分け、決めている時です。言葉はもちろん音楽もたくさん聴かせることで聞く音の範囲を広げることができます。聞ける音は発音できるようになります。
英語を学ぶ上で「聞き取る力」がいかに大事かはみなさんもよく知っていますよね。黄金期が過ぎるとだんだん音が固定化されて、日本人に難しいとされる「R」「L」の発音が聴覚で理解しにくくなってしまいます。
言葉の学習限界年齢って?
「クリティカルエイジ」という言葉を聞いたことはありませんか?体の様々な機能が発達する上で重要な「脳の学習限界」の年齢です。語学の脳の学習限界年齢は8歳~13歳と言われています。幼児期はこの限界年齢を迎える前にあります。限界年齢を迎える前の子供たちの脳はスポンジの様にとても柔軟で吸収力が抜群なのです。
こどもの時期はとても沢山のことを吸収します。時には吸収しすぎて熱を出すこともあります。いわゆる知恵熱ですね。大人では考えられないくらいの事を学びます。
よく言われるクリティカルエイジとは13歳までを指します。この年齢までは脳が著しく成長する時期です。
この時期にどれだけ考える力を伸ばせるかでその後の人生が決まると言っても過言ではありません。13歳以降に取り戻すことは出来るとしても、かなりの努力が必要となります。
車の名前がたくさん言える、好きなキャラクターをたくさん覚える子供たち
車の好きな子がたくさん持っているミニカーの車種を全部言えることや、大好きなアニメキャラクターの名前はどんなにたくさんあっても間違えずに言えるという子供の風景はよく見るものです。でも大人がこれを覚えるのは一苦労しますよね。
大人であれば書いたり読んだり繰り返し練習が必要な単語の習得も、子供たちは楽しく遊んでいる間に覚えてしまえる自然の言語習得能力を持っているということです。幼児期は右脳と左脳、五感を使って学習する大切な時期でもあります。
幼児が英語を学ぶ方法はどんなものがあるの?
幼児の英語教育で選択しやすい3つの方法についてメリット・デメリットをまとめてみました。
英会話教室に行く
メリット
- 大手英会話教室から地域の個人教室など教室が豊富
- 個人、グループなどレッスンカリキュラムが豊富
- 実際にコミュニケーションしながら進めるため、子供の様子に合わせてレッスンができる
- 外国人と実際にふれあい、外国人に慣れることができる
- ハロウィンやクリスマスなど子供が楽しめるイベント企画がある
デメリット
- 教室に通うのが大変(子供の体調や機嫌、下の兄弟の存在など)
- レッスン費用が高め(大手の場合は入会金5000円前後+月額6000円前後+教材費)
英語教材を購入する(通信教育の教材を取る)
メリット
- 教室に通わないため、子供の体調や機嫌を気にしなくてよい
- 自分のペースで無理なくできる
- 持ち出せる教材ならどこでも英語ができる
デメリット
- 必ず一緒にレッスン(教材で遊ぶ)しなくてはならない
- 自分のペースでできるためさぼりがち
- コミュニケーションの部分が弱い(DVD視聴などは一方的になりがち)
- 月々届くタイプの通信講座の場合、教材が増えていってしまう
- 教材費が高額(3万円~位)なものが多い
オンライン英会話を利用する
メリット
- インターネットが繋がる環境があればどこででもできる
- 受講時間の自由度が高い
- 価格が安い(安いものだと5000円前後で週に複数回受講できるプランもある)
- 子供の集中力がもちやすい25分位のレッスンがある
デメリット
- マンツーマンの個人レッスンが多い
- 基本親が横についていないといけない
- 教室に通うことに比べ、コミュニケーションはできてもリアルさが足りない
教材購入以外はレッスンを体験できるサービスがある場合がほとんどです。価格ももちろんですが、子供に合うレッスンはどれか雰囲気もチェックすることが大事ですね。
早くに英語を始める注意点と対処法
英語と日本語が混同、日本語に支障が出る
日本語が定着していない時期からの学習で2つの言語が混同してしまい、日本語に遅れがみられる場合があります。2つの言語に反応し、会話を組み立てるので多少遅れが生じることはあり得ることです。
どっちつかずの状態にならないためには、子供が英語に触れる環境を見直す必要があります。子供の性格や発達に合わせたレッスンについて教室のカウンセラーやレッスンしてもらう先生に相談してみましょう。
様々なカリキュラムを比較検討しなくてはならない
現在幼児の英会話レッスンは様々な学習形態があり、カリキュラムも料金プランも多彩です。費用もかかることなので、体験レッスンを積極的に利用して先生やレッスンの流れなど実際に触れることが大切です。
英語を嫌いになってしまう
親や周囲の考えから学習を始めるため、過度な学習や期待で子供が英語を嫌いになってしまうことが考えられます。英語を話せるようになるためには子供が英語に親しむ環境や、英語に興味を持つことがとても重要になってきます。
子供が今の英語学習に「楽しさ」を感じているか様子を確認する必要があります。家庭で親も一緒に英語に親しむことができているかを見直してください。
早期英語教育を上手に取り入れるためには
前述にある通り、幼児期の子供たちは言葉を覚える素晴らしい土台をもっています。しかし飽きっぽく好きな物には興味を示すけれどそれ以外はダメなんて当たり前ですよね。教室には行くけれど、終わったらそこまででは定着もしません。親の熱意ばかりで子供の楽しいを引き出せなければ、嫌になってしまう可能性もあります。
少し大変なことかもしれませんが、親がまず率先して英語に親しむ環境づくりが必要になってきます。そして継続できることが大切になります。普段の生活の中で英語を使ったり、家庭で一緒に学習して会話を楽しむ工夫があるといいですね。
英語で子育てするアイディアもあります
実際に英語で子育てをしている著者の英語子育ての方法が、イラストいっぱいで分かりやすく解説されています。生活の中で使えるフレーズ集もあって、英語ができないママも使いやすい一冊です。
口コミの評価
- 分かりやすい生活のフレーズ集がよかった
- CD付きだし、イラストの多い本で使いやすかった
- ネット上で調べれば出てくる情報
まとめ
幼児期、子供が伸びる時期に英語教育を取り入れることはとても理にかなっています。しかし、言語習得はコミュニケーションなしには伸びません。ママが楽しそうにお話するから「私も話がしたい」「伝えたい」という気持ちになり、持てる力が発揮されます。
大人になってから、目標を持ち英語を学んで世界で活躍されている方はたくさんいます。耳の黄金期は過ぎて発音はあまりよくなくても「伝わる英語」ができればいいと考える方もいるでしょう。将来を想い、早期英語教育を進めるならまずは子供に合った方法か、家族で無理なく続けられるものなのかを考えて英語教育の方法を選びましょう。
楽しく学べるのが1番ですね