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母乳って何が含まれているの?母乳の成分を徹底解明します!

      2016/04/08

母乳は赤ちゃんの成長や発達に必要な栄養素を備えた、赤ちゃんの完全食といわれています。

免疫成分も含むため感染症やアレルギーの予防効果もあり、厚生労働省やWHOでも母乳育児が推奨されています。

でも、母乳って何でできているの?何が含まれているの?きちんとご存じでしょうか。母乳の成分を、徹底解明します!

母乳は血液からできている!

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(引用:乳房の断面図 原三信病院 図版参照)

実は、母乳は血液からできています!おっぱいのなかには、乳腺という母乳をつくる器官があります。

乳腺は毛細血管に包まれていて、そこから血液を取り込みます。

赤ちゃんを出産すると「プロラクチン」というホルモンが分泌されます。

プロラクチンにより、乳腺のまわりの毛細血管に血液が多く入り込み、母乳がつくられます。

母乳は乳管を通り、乳管洞に一旦溜められます。

そして、赤ちゃんが乳首を吸う刺激により「オキシトシン」というホルモンが分泌され、母乳が乳頭から出るのです。

血液からできた母乳が赤くないのはどうして?

血液中のたんぱく質等の栄養分と白血球だけを取り込み、赤い色の赤血球は取り込まないため、母乳は白いのです。

驚くべき母乳の成分!母乳は赤ちゃんの完全食

o0413037612849482967 食品成分表 明治乳業より

お母さんの血液からつくられた母乳には、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランス良く、赤ちゃんの体調や成長にあわせて含まれています。

また免疫成分を含み、感染症やアレルギーから赤ちゃんを守る、まさに赤ちゃんにとっての完全食なのです!

たんぱく質

赤ちゃんの成長に必要な量のたんぱく質を含みます。母乳に含まれるたんぱく質は、アルブミンとカゼインがほぼ等量含まれており、カゼインの多い牛乳のたんぱく質よりも消化吸収されやすいのが特徴です。

脂質

脂質は赤ちゃんにとって大切なエネルギー源です。母乳中には消化をよくする酵素である”リパーゼ”が含まれているので、脂肪が効率よく消化され、それがエネルギーになっていきます。その結果赤ちゃんも元気に育ちます

炭水化物(糖質)

母乳には、牛乳の1.5~2倍の乳糖が含まれています。乳糖はゆっくりと吸収されるため、急に血糖値が上がることがありません。

また、乳糖にはカルシウムの吸収率を上げる機能もあります。

ミネラル

母乳はナトリウムやカリウム等のミネラル成分が少ないのも特徴です。そのため、赤ちゃんの内臓への負担が少なくてすみます。

また、母乳にはタウリンが多く含まれており、ミネラルを正常に作用させる機能を持っています。

ビタミン

母乳には下記のビタミン栄養素が含まれています

母乳に含まれるビタミン

  • ビタミンA
  • ビタミンC
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ビタミンK
  • 葉酸

含有量が少なく注意の必要なビタミンもあります。また、お母さんの栄養バランスに左右されやすいのがビタミンです。バランスのとれた食事を心がけましょう。

水分

母乳の88%は水分です。このため、赤ちゃんは水分補給を全て母乳でまかなうことができます。

免疫物質

母乳には免疫成分が豊富に含まれています。

これらの免疫成分は、産後すぐに分泌される「初乳」に特に多く含まれており、徐々に減っていきます。

しかし無くなることはなく、卒乳(断乳)するまで免疫成分は含まれています。

・IgA抗体

粘膜を保護する免疫成分で、赤ちゃんの体内に細菌やウイルス、アレルゲン等の侵入を防ぎます。

風邪等の感染症から守る働きをします。

・リゾチーム

善玉菌であるビフィズス菌を増やし、細菌やウイルスの感染を防ぎます。

・ラクトフェリン

ラクトフェリンは細菌やウイルスの感染を防ぐだけでなく、脂質の代謝をよくする働きもあります。

また、鉄と結びついて免疫機能を高めるするため、貧血防止の効果もあります。

また、腸内で悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌を増やします。

・白血球

母乳は血液からつくられているため、白血球を含みます。白血球は感染を防ぐ細胞であるため、母乳自体に殺菌効果があるといえます。

そのため、授乳の際に消毒は不要です。

母乳の成分は変化する!(初乳・移行乳・成乳)

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産後すぐに分泌される「初乳」は”黄金の液体”と呼ばれ、たんぱく質やビタミン、免疫成分が豊富に含まれています

その後「移行乳」から「成乳」へと変化するにつれて、色や粘度、成分も変化し、分泌量は増えていきます。

   分泌期間  色・特徴・量  成分
初乳  産後3日まで  ・黄みがかっている

・どろっとしている

・量が少ない

 ・たんばく質やビタミンが多い

・糖質や脂質が少ない

免疫成分が豊富

 移行乳  産後4~15日まで  ・徐々に粘性が低くなる

・白く濁っていく

・量も増えていく

・免疫成分とたんぱく質が減る

・糖質と脂質が増える

 成乳  産後16日以降  ・サラサラとしている

・半透明の青みがかった白色

・量は増えて安定する

・糖質がさらに増えて甘くなる

・赤ちゃんの健康や成長にあわせて成分が変化する

どう補う?母乳に足りない成分はこれ!

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母乳が一定量出るようになると、栄養も水分も母乳だけで十分補うことができます。

母乳以外何も与えなくてOKですが、気をつけなければならない栄養素があります。

ビタミンK

ビタミンKは母乳に含まれる量が少ない栄養素です。ビタミンKは出血を止める役割をする栄養で、新生児はビタミンKを産生することができません。

欠乏すると新生児の頭蓋内出血や血便の原因となります。そのため、ビタミンK欠乏性出血症の予防として産院で赤ちゃんにビタミンK2シロップが投与されます。

シロップは一ヶ月健診まで3回の投与です。その後は、お母さんの食事や離乳食にビタミンKを多く含む納豆やモロヘイヤ、海苔などを取り入れるよう心がけましょう。

前述のように、母乳はお母さんの血液からできています。お母さんの食事の栄養バランスが崩れると、そのまま母乳に含まれる栄養素が不足する場合もあります。

特にビタミンやミネラルは不足しやすいので気をつけて摂取しましょう

授乳期用のサプリメントも多く販売されています。

母乳のために、お母さんに摂ってほしい栄養素3つ

1.葉酸

葉酸は体内の細胞分裂を促進し、赤ちゃんの成長や発達を助ける働きがあります。

血液をつくる役割もあり、貧血予防にもなります。また、お母さんの子宮回復効果もあります。

2.カルシウム

カルシウムは、強い骨や歯をつくります。これは、赤ちゃんにとって大切な栄養素です。

加えて血液をさらさらにする効果もあります。母乳は血液からつくられるので、カルシウムにより母乳の分泌が促進されます。また、イライラを抑える働きもあります。

3.ビタミンD

ビタミンDは、骨にカルシウムやミネラルを沈着させる働きをする大切な栄養素ですが、近年乳幼児に不足しているといわれています。

ビタミンDが不足すると、骨の形成が正常になされず、足等の骨が曲がったり歩行困難になる「くる病」を引き起こすといわれています。

母乳の含有量はミルクに比べて少なく、心がけて摂取したい栄養素です。

ビタミンDは日光浴をすることでもつくられます。

ストレスや睡眠不足、体調の変化により、母乳の全体量が減ることもあります。

サプリメントに頼りすぎず、規則正しい生活リズムやバランスの良い食事を心がけましょう。

 

母乳を冷凍・冷蔵することで成分は変化する?

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母乳は搾乳して冷凍・冷蔵保存することができます。お出かけや赤ちゃんを預ける時にも便利です。
気になるのが、その栄養素。冷凍・冷蔵保存させた母乳の栄養素は変化しないのでしょうか。

50℃以下で温め・解凍すればOK!

解凍・温め方に注意すれば、栄養素はほぼ変化しないことが分かっています。

50℃以下のお湯で温めて飲ませましょう

電子レンジは使ってはいけません。温めすぎにも注意しましょう。母乳が40℃以上になると、栄養素が壊れることがあります。

また、母乳を保存したり解凍したりすると、母乳が分離することがあります。

これは脂肪分と水分が別れたもので、栄養素に変化はありません。水平に円を描くように混ぜてから与えましょう。

母乳は完全な栄養素のほかにも、赤ちゃんへのリラックス効果や経済的にもお金がかからない等、メリットがたくさんあります。

しかし、不足しがちな栄養素があること、お母さんの血液からできていることは忘れてはいけません。

バランスのとれた食事や規則正しい生活リズムを心がける必要があります。

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