バギーとベビーカーの違いは?バギーの良い点・不便な点ってどんなこと?
2019/02/19
赤ちゃんが生まれてから、お出かけにはA型やAB型のベビーカーを使ってきたママ・パパさん。次第に重量感のあるベビーカーを押すのが困難になってきたり、電車に乗せようとしたら子どもとベビーカーの両方を抱えなければいけなくて大変な思いをした、という人も多いのではないでしょうか。
まだもうしばらくベビーカーは使いたいけれど、もっと軽量で使いやすいものを、と考えたときに思いつくのはバギーでしょう。お店に行くと、安価なバギーがたくさん並んでいますよね。しかし実際のところ、ベビーカーとバギーでは何が違うのでしょうか?
このページの目次
A型ベビーカーとB型ベビーカー、バギーの違い
まずはじめに、ベビーカーの呼び方について、それぞれの意味をおさらいしてみましょう。A型B型というベビーカーの区分は日本の安全基準に基づくもので、海外製品にはあてはまりません。そして、日本にはバギーという言葉についての明確な定義や基準はありません。
A型ベビーカーとは
生後1か月ほどから、寝たままで赤ちゃんを乗せることができるベビーカーのことです。寝かせたままの使用のため、リクライニング機能がついていて、座面がほぼ水平になります。まだ首の据わっていない赤ちゃんを乗せられるのはA型ベビーカーのみの特徴です。1か月健診から、長く使えるので人気です。
A型ベビーカーは、ほとんどが両対面式(上の写真のように、赤ちゃんの顔を見ながらベビーカーを押せるのが対面。ハンドル位置切り替えで、背面にもできる)です。新生児を乗せて移動するため、安定性を重視した丈夫なつくりになっています。よって、かさばって重いことが難点です。
新生児(※1)期を過ぎた、まだ首が据わらない乳児(※2 )から、または一人でお座りができる(腰が据わる)月齢(※3)になる前から使用でき、最長でも48月までの間で使用期間を定めた乳母車。
※1:新生児とは、生後28日までの乳児をいう
※2:乳児が首が据わり始めるのは生後約3月からであるが、安定して十分に首が据わったといえる月齢は4月を過ぎてからである
※3:乳児が一人でお座りができはじめるのは生後約6月からであるが、安定したお座りができる月齢は7月を過ぎてからである
引用元:財団法人 製品安全協会「SGマーク 乳母車の認定基準及び基準確認方法」http://www.sg-mark.org/KIJUN/S0001-04.pdf
B型ベビーカーとは

画像引用元:https://www.amazon.co.jp
B型ベビーカーは、リクライニング機能がついていない、または、少しだけ傾くタイプです。A型よりも軽量コンパクトさが売りで、両対面はできず、持ち運びしやすいつくりになっています。その分安価ですが、A型ベビーカーの軽量コンパクト化(後述)によって、B型ベビーカーの脇役化が進んでいます。
腰据わりまでは抱っこ紐使用で(あるいはA型ベビーカーをレンタル、重くて古いおさがりのA型ベビーカー使用など)、ロングユースのB型ベビーカーをファーストベビーカーとして購入する人もいるでしょう。
座位姿勢で使用する乳母車であり、お座りができる時期から使用でき、最長でも48月までの間で使用期間を定めた乳母車。
引用元:財団法人 製品安全協会「SGマーク 乳母車の認定基準及び基準確認方法」http://www.sg-mark.org/KIJUN/S0001-04.pdf
最近のA型ベビーカー事情。軽量化が進んで、B型を吸収!?
最近では、ロングユースのA型ベビーカーが軽量コンパクト化し、B型を吸収しながら進化してシェアを伸ばす傾向にあります。4キロを下回るA型ベビーカーも登場しました。
すでに、日本のコンビ社では「B型ベビーカー」という名称を使っていません。「背面式(対面はできない)ベビーカー」という名称で、「生後1か月から使えるモデル」と「生後7か月から使えるモデル」に分けて販売しています。
対面でないと泣いてしまうという赤ちゃんもたまにはいます。背面でもまったく泣かない子もいます。ベビーカーを押すとき、対面よりは背面の方がどうしても安定するので、対面式にできるメリットの有無はその子によるでしょう。
バギーとは
2000年以降、イギリスのマクラーレン社のベビーカーが大ヒットしました。イギリス英語ではコンパクトなベビーカーを「baby buggy(ベビーバギー)」と呼ぶことから、日本でも「コンパクトなベビーカー=バギー」の概念が浸透しました。
明確な「バギー」の定義は存在しません。日本では、多くの人が「B型よりもさらに軽量コンパクトで、傘のように折りたたんで持ち運びできるタイプ」をイメージするでしょう。バギーとは、「B型タイプではあるけれど、日本の安全基準にはあてはまらない簡単なベビーカー」という説明がぴったりです。
「典型的な簡易バギー」について
画像引用元:https://www.amazon.co.jp
バギーの定義がないので、B型ベビーカーと簡易バギーをはっきりと区別することはできません。ここでは、多くの人がイメージする簡易バギーの特徴をご紹介します。
典型的な簡易バギーの特徴
1.座面が一枚の布からできていて簡易な作りになっているものが多い
2.新品でも約5000円から、安価に購入できる
3.座面下の買い物かごが省略されているものもある
4.傘のように折りたたんで持ち運びできるため、自立しないものが多い
となります。
バギーはいつから使えるの?
生後7か月から使用できるものがほとんど
赤ちゃんの成長には個人差がありますが、生後5~6か月ごろからお座りの形ができる子が増えてきます。写真のように、まだぐらぐらしたり、前のめりになったりと、安定しないお座りです。支えがないと背中が丸くなってしまい、両手を前について体を支えている感じです。
生後7か月になると、腰が安定し、寄りかかる場所がなくても背筋を伸ばしていられるようになってきます。この時期から乗れるバギーがほとんどです。赤ちゃんが背筋を伸ばして座っていられるようになったら、のせてあげてください。
なお、安定したお座りが完成するのは生後9か月前後です。そのころには体の筋力がついて、座ったまま体を揺らしたり曲げたりしても倒れないようになります。(参考:ベビスマonline「おすわりの時期はいつ?おすわりの目安は?練習や注意点などの疑問を解決!」https://junkonishikawa.com/osuwari854865)
バギーの便利なところ
画像出典元:http://item.rakuten.co.jp/babytown/4513179109710/
バギーの良い点は、何といってもその軽さです。電車やバスなどに乗るときに、ママ一人でもさっとたたんで乗せることができます。また、たたむと非常にコンパクトになるので、実家に帰省するなどちょっとした旅行に持っていくのも簡単です。
普段からよく歩くけれど途中で疲れてしまうことがある、という子どもなら、お出かけにバギーを持っていくと安心ですね。2歳近くにもなると、抱っこするのも重いですから……。他にも、ディズニーランドのような遊園地に行くときにも重宝します。
バギーの便利な使い方
- ママだけでも電車やバスに乗せやすい
- 実家への帰省など、ちょっとした旅行にも持って行ける
- 車に積んでおいても邪魔にならない
- 遊園地などで一日中遊ぶときに持っていると助かる
このページでの「バギー」という名称の使い方について
セカンドベビーカーとして購入を考えるのは、B型ベビーカーか簡易バギーとなるでしょう。このページでは、赤ちゃんの腰据わり以降につかえるすべての乳母車(B型ベビーカー・簡易バギーの両方を含む)の総称として「バギー」という言葉を使用します。
ただし、日本の安全基準を満たす「B型ベビーカー」と、「典型的な簡易バギー」を敢えて区別したいときには、「B型ベビーカー」「簡易バギー」という言葉を使用します。
バギーとベビーカーは何が違う?
画像出典元:http://cosmoss.at.webry.info/200805/article_4.html
赤ちゃんとのお出かけを楽にしてくれるベビーカーやバギー。まずはそれらの違いについて見ていきましょう。
一般的に、ベビーカーにはA型とB型という区分があります。前者は生後1ヶ月から乗ることができ、座面をほぼフラットな状態までリクライニングすることができます。
後者は、腰のすわった生後7ヶ月ごろから乗ることができます。リクライニングは少しだけで、A型のように対面式で押すことはできませんが、A型よりも軽くて小回りの利くのが特徴です。最近では、両方の良いところを兼ね備えたAB型ベビーカーというものも多く出ていますね。
一方のバギーは、B型と同じように腰がすわってからの赤ちゃんを乗せることができます。リクライニングはついていないものが多く、椅子のように座らせるだけです。ベビーカーに比べて構造が簡単なためとにかく軽く、傘のように小さく折りたたむことができるので、持ち運びやすいのが魅力です。
また、価格もベビーカーに比べると驚くほど安いです。
ベビーカーとバギーの違い
ベビーカー | バギー |
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バギーはいつからいつまで使える?
画像出典元:http://moomii.jp/baby/baby-buggy.html
ものによっても異なりますが、多くのバギーはB型ベビーカー同様に、生後7ヶ月から36ヶ月を使用可能期間としています。腰が完全に座ってから、3歳までですね。しかしバギーは、軽量化を売りにしていることもあり、ベビーカーよりもずっとシンプルな作りをしています。
リクライニングもついていませんし、座面にクッション性もありません。ですから、乗り心地はどうしてもベビーカーに劣ります。長時間のお出かけや、お昼寝をしてしまう小さな赤ちゃんにはあまり向いていないと言わざるを得ないでしょう。
しっかり歩けるようになっている1歳半ごろから、補助的に使う人が多いようです。
バギーのちょっと困るところ
画像出典元:http://topicks.jp/54039
しかし、バギーをベビーカーと同じように使いたいと考えているならば、いくつか不便な点もあります。一つ目はリクライニング機能がないこと。3歳くらいの子どもでも、長時間のお出かけだと出先で眠くなってしまうことはよくあります。
そんなとき、リクライニングできないバギーでは座ったままの状態で眠ることになるので、体勢が辛そうに感じられます。また、座面のクッション性が低く、タイヤも小さいので、地面の凸凹が乗っている子どもにダイレクトに伝わります。
ショッピングモールなどの舗装された場所なら問題ありませんが、がたつきの多い道路では長時間の使用は向きません。さらにバギーには、通常のベビーカーにはついている荷物を載せるかごがありません。そのため、荷物が多いとかえって不便です。
バギーの不便な点
- リクライニングがないので、子どもが寝にくい
- デコボコした道は乗っている子どもに負担がかかる
- 荷物載せがない
バギーはこんな人におすすめ!
画像出典元:https://www.amazon.co.jp
A型やAB型のベビーカーは、赤ちゃんが小さいうちはとても重宝しますが、成長するにつれてその大きさや重さにネックを感じる人も少なくありません。バギーはとにかく軽いので、ママ一人で電車移動をすることが多いならば、とても使いやすいと感じるでしょう。
また、車で出かける機会が多く、出先で使えるよう持ち歩きたい人や、赤ちゃんと2歳くらいのお子さんの二人を連れて歩くときにも便利です。反対に、まだまだベビーカーに良く乗るお子さんの場合は、バギーよりもB型ベビーカーの方が使い勝手がいいですよ。
バギーがあると便利な場合
- ママ一人で、公共交通機関を利用することが多い
- 車で遠出をすることが多い
- 赤ちゃんを抱っこして、歩けるけれど疲れやすい上の子に使いたい
まとめ
子どもが成長するにしたがって、お出かけに使うものも変わってきますよね。A型ベビーカー一台で乗り切ったというママもいますが、手軽に使えるバギーは持っていると助かる場面というのも多くあります。安価で購入しやすいのも魅力です。
バギーを購入するかどうかは、お子さんのベビーカーの使用頻度や、外出時に使う交通機関を視野に入れて考えましょう。