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赤ちゃんが体をビクッとさせるのはなぜ?モロー反射で寝てくれない時の対処法は?

      2017/12/07

赤ちゃんが突然手足をビクッとさせ、驚いたことはありませんか?赤ちゃんも驚いた表情になり、ひどい時は泣き出してしまう事もありますよね。一瞬のことですが度々起こるけいれんの様な動作に不安になっている新米ママも多いと思います。

ビクッとなる動作が激しく、寝ついてくれないとママは困ってしまいますね。これは『モロー反射』と言われる原始反射の一種です。赤ちゃんが生きていくために自然に備わっている大切な動きです。

ここでは反射がでる時の寝かしつけのコツや、モロー反射からわかる体の異常などについてまとめてみました。

モロー反射ってなあに?どんな風になるの?

『モロー反射』とはオーストリアの小児科医、エルンスト・モローにより発見されました。生後すぐから現れて、だいたい4カ月頃に無くなっていく『原始反射』の一種です。『原始反射』については次に詳しく説明します。

モロー反射赤ちゃんが刺激を感じると、両手足を外側へ対称に伸ばし、ゆっくり手を前に交差し抱きつくような格好になるのが特徴です。刺激に対して体をビクッとさせるので側にいるママはびっくりしてしまうことがあります。

この反射は、ママから落ちそうになった時などに何かにつかまり落下から身を守るための反応です。モロー反射の様子は、脊椎などの中枢神経系の発達のバロメーターとして乳児検診の時にもチェックされているんですよ。

赤ちゃん

・体重、身長、頭囲、胸囲
・黄疸、斜頸、内臓の異常、心雑音、股関節脱臼、頭部チェック、モロー反射ほか反射反応など

引用元:佐藤病院 母子1カ月検診・赤ちゃん

原始反射ってどんなものがあるの?

原始反射』は脳が発達する前無意識のうちに刺激に対して反応することを言います。脳の中でも生命維持活動に大切な「脳幹」という場所がコントロールしています。反射は胎内にいるときから始まっているものもあり、生きるために身に付けている自然の力です。

原始反射は中枢神経系の発達や脳との連携を診るためにとても重要な動作です。反射の様子が無かったり、弱い場合は中枢神経の異常などを発見する指標になります。脳が発達していくにつれて、赤ちゃんは意思をもって動きだします。

そして脳の発達に合わせて原始反射は消えていきます。原始反射は色々ありますが、分かりやすい反射を2つご紹介します。

吸てつ反射

胎内にいる頃から始まり、生後4カ月位で消えていく反射です。口に入ったものに反射的に吸い付く動作です。赤ちゃんのお口をポンポンと指で触るとちゅっちゅっと吸い付いてくれますよね。

ママが口元におっぱいを近づけると自然に吸い付いてくれるのはこの反射があるからです。胎内のエコーを撮った時に胎児が指を吸っている姿を発見した方はいませんか?自分で栄養を摂るためにとても重要な原始反射ですね。

パラシュート反射

この反射は吸てつ反射やモロー反射とは違い、1度身につくと生涯消失しません。生後8カ月頃からみられます。乳児検診では、先生が子供をうつ伏せ抱きにして頭を前に傾けます。赤ちゃんが両手を突き出す動きをするのが確認されます。

が前に倒れそうになった時に両手を前につきだし体を支えようとする動きです。パラシュートで降りる時の様に手を広げた姿なのでこのような名前がついています。大人でもつまづいたら手を前にだし転倒しないようにするのはこの反射のおかげです。

モロー反射からみる体の異常のサイン

前述の通り、モロー反射などの原始反射は赤ちゃんの脳や中枢神経の発達を知るためのバロメーターです。反射の様子から分かる体の異常のサインも知っておきたいですね。

次に詳しく紹介しますが、モロー反射がほとんど見られない場合や、月齢が進んでも消えないような場合は注意が必要です。個人差もあるので心配しすぎは良くありませんが気になる場合は早期に小児科医に相談してください。

退院前、1カ月、3カ月などそれぞれの検診のタイミングで小児科医は反射の様子を診ています。チェックの仕方は以下の様なものです。

  1. 赤ちゃんの体(特に首から上)をしっかり支え、体を起こす
  2. 支えている腕の力をぬく(決して離さない)
  3. 赤ちゃんが後ろに落ちるような感じになり、何かにしがみつこうとする反射が確認できる

自宅で自分でもチェックできますが、月齢的にまだ首もすわっておらず体もしっかりしていませんので注意深く行う必要があります。ベッドに寝かせる時によく観察できますので無理に自己チェックは必要ありません。

モロー反射をしていない・とても弱い

中枢神経系の異常の場合があります。脳障害や左右上腕の神経が傷ついている可能性が考えられます。「核黄疸」の可能性も疑われます。

「核黄疸」は脳性まひに繋がる場合があり、新生児期に起こる「生理的黄疸」とは違い目や肌が黄色味を帯びるだけではなく、脳や運動機能に大きく影響してきます。モロー反射が微弱であったり、反射がない場合はこの核黄疸の初期症状で運動機能が弱まっているからかもしれません。

モロー反射が左右対称でない

左右どちらかの鎖骨の骨折や、左右上腕の神経が傷ついている可能性が考えられます。

モロー反射がなかなか消えない

1歳近くになってもモロー反射が見られる場合は脳性まひなど、脳に異常がある可能性が考えられます。

わかりにくい「てんかん」との違い

モロー反射をする赤ちゃんを見て「てんかん?!」と慌てた記憶はありませんか?ビクッと驚いた様に手足を伸ばす動きは「点頭(てんとう)てんかん」の症状にもよく似ているんです。簡単な区別としては、反射は刺激があってこそてんかんは刺激の有無に関係ないということです。

点頭てんかんは4カ月~1歳頃が好発年齢で、小児難治てんかんの中では最も多いものです。発見者の名前から『West(ウェスト)症候群』とも呼ばれます。てんかん自体は珍しい病気ではありませんが、てんかん全体の2割程が難治性のものです。

6歳以下 難治てんかん てんかん分類

参考資料:難病情報センター ウェスト症候群

 

てんかんにおける難治性てんかんの割合は2割程度といわれています

(中略)

「てんかん」は非常に頻度の多い病気で、200人に1人の割合で発症します。そしてその8割程度は薬でコントロールし、治すことができるてんかんです。

引用元:こどもクリニックケロちゃん

点頭てんかんはその他の症状も合わせてチェックする必要がありますので、他の症状もご紹介します。早期発見早期治療が何よりも大切です。気になる姿を発見したら落ち着いて対処しましょう。

点頭てんかんのその他の症状と対応

  • (眠い時、寝起きの前後などで)座っている姿勢で首がカクンカクンと前に倒れる         ※点頭てんかんの「点頭」とはうなずくという意味です。うなずいているようにカクンとなるイメージですね。
  • 手足、頭部に力が入る(1~3秒間位)
  • お辞儀の様に体を折り曲げる
  • 1回に数秒の発作が連続して起こる
  • 声をかけても反応が薄かったり、笑顔がない ぼんやりしているなど

対応方法

  • まずは落ち着いて数秒で終わることが多いです
  • ミルクなど口に入っているものが気道をふさぐことがあるので、授乳や食事中の場合は顔を横に向けたり下向きに態勢を変えてあげましょう
  • 体を激しくこわばらせている場合は舌を噛むことや舌が喉におちこみ気道を塞ぐ危険があります。仰向けであごを上にあげ、気道確保が必要です
  • 数秒で自然に終わることがほとんどですが、長かったなと感じた時、発作後もぼんやりしている様子があればすぐに病院へ連れて行きましょう。
  • 5~10分続く場合は救急車を呼ぶべき状況だと判断します。

モロー反射で寝てくれない時の対処法

うとうとし始めた赤ちゃんをベッドに降ろそうとすると、ビクッと反射が起こり泣き出してしまってなかなか寝付いてくれないお悩みをもつママは多いと思います。激しい反射は赤ちゃんにとっても困ったものなのです。

無意識に起こるので、赤ちゃんも驚き不安を感じますまずはしっかり抱きしめて安心させてあげることが大切です。大人が気にならないような音(新聞をめくる音など)にも反応してしまうことがありますので、反射が激しい時は静かな環境も見直してあげてください

おくるみでくるむ

モロー反射でビクッと動いてしまう手足をおくるみでくるむ方法をご紹介します。おくるみは専用のものでもいいですし、大きめのバスタオルなどでも代用できます。おくるみを利用するメリットや注意事項は以下の通りです。

メリット

  • 産まれたての赤ちゃんの不安定さをカバーし、抱っこしやすくなる
  • 手足を固定し、胎内に居た時の様な丸まった姿にすることで安心感をもたらす
  • モロー反射の動きを優しく抑え、赤ちゃんを睡眠に促しやすくなる

注意事項

(1)温度管理

赤ちゃんは体温調節がうまくできませんおくるみでくるむことで暑くなってしまうことがあります。室内の温度や、服、おくるみの素材に気を使ってあげる必要があります。おくるみの素材はやわらかく通気性も良いガーゼ地などがおススメです。

(2)きつく巻きすぎない

おくるみがすぐに外れてしまってはよくないとはいえ、あまりきつく巻きすぎると赤ちゃんは呼吸がしづらくなります。またきつく巻くことで赤ちゃんの自然な基本姿勢(かえるの様に足がM字になっている)を阻害し股関節脱臼を起こす可能性もでてきます。

足元は余裕を持たせること、胸元に手を入れるなどして巻きながら赤ちゃんの呼吸を確認することが重要です。ママの手のひらが入る位が目安です

(3)嫌がる場合は無理に巻かない

中にはおくるみを嫌がる赤ちゃんもいます。急な環境の変化は赤ちゃんにとってはよくありません。むずがる場合などは様子を見ながらおくるみの使用していきましょう。体を柔らかく丸く抱っこしてあげることで、丸い姿勢に慣れてくることもあります。

また、おくるみでなくスリーパーで試すのもひとつの案です。おくるみ程ホールド感がありませんので固定されることに驚いたり抵抗がある赤ちゃんでも軽くくるんであげられます

(4)放置しない

おくるみ使用だからというわけではありませんが、赤ちゃんの睡眠中は様子を時々確認してあげることが安全上も大切ですね。

基本的なおくるみの巻き方

参考資料: Aden & Anais

  1. おくるみを半分位まで折って、五角形をつくる。中央に赤ちゃんを寝かせて、肩のラインと折り目のラインを合わせ肩がおくるみからでないように
  2. 赤ちゃんの右ひじを曲げて胸の上に乗る様にし、胸をくるむようにおくるみで固定。おくるみの端は赤ちゃんの下に入れ込む。赤ちゃんの右腕がきっちりおくるみで包まれ固定されているか確認
  3. おくるみを下から上に、足元を包み込む。注意事項にあるように余裕を持たせる
  4. 左ひじを曲げて胸の上に乗るようにし、今度は赤ちゃんの右側に向かって胸をくるむように固定。あまったおくるみは赤ちゃんの下に入れ込み、きっちり巻き付ける。ママの手を差し込んできつくないかの確認、赤ちゃんの腕が固定されているか確認。

おくるみで巻いた後、優しく抱っこしてゆらゆらしてあげましょう。おくるみでしっかり固定されているので赤ちゃんが丸くなっているのが実感できると思います。おくるみで安眠効果は高まりますが、ママの抱っこに勝るものはありません。

くるんで終わりではなく、抱っこしてあげることでモロー反射の不安を取り除いてあげられます

おくるみはいつまで使っていいの?

目安は首がすわるころになります。首がすわる3~4カ月頃になると、赤ちゃん自身の体がしっかりしてきて動きがでてきます。またこの頃になるとモロー反射が消失してきますので、ビクッとなって起きてしまうことが減ってきます。

くるまれることを嫌がり出したらやめるサインになります。3~4カ月になっても嫌がらずよく眠ってくれるようであれば、おくるみは使っていても大丈夫です。

赤ちゃんは2か月ころまでに

おくるみをやめるのが一般的ですが。
おくるみにくるまれていた赤ちゃんは新生児突然死症候群を予防する
仰向け寝を嫌がらないことが研究で分かっています。
 赤ちゃんが嫌がらなければ新生児突然死症候群の危険が高まる
3~4か月ころまでおくるみを使用しても
問題ないようです。
 稀におくるみを嫌がる赤ちゃんもいるようですので、
嫌がるようなら無理にくるむ必要もありません。

まとめ

赤ちゃんがビクッとなるのは『生きよう!』という気持ちが詰まった、大切な動作だったんですね。自然の力のすごさを感じますねモロー反射などの原始反射は脳や神経が発達していく状態を知るために重要だということも知ることができました。

おくるみを上手に使って、赤ちゃんの不安を取り除き気持ちのよいねんねタイムを作ってあげてください。反射の様子はママの目でも確認し、気になることはすぐにかかりつけの小児科に相談してくださいね。

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