赤ちゃんが母乳でむせる原因と今日からしたい4つの対策!
2018/02/23
母乳をあげていると、赤ちゃんがむせるという経験をした事はありませんか?
特に、新生児である生後間もない赤ちゃんに起こる事が多く、不安になってしまうお母さんも多い様です。
しかし、そこには様々な原因が隠れていたのです。
このページの目次
大丈夫!?授乳中に赤ちゃんがむせてしまう原因とは??
授乳中に赤ちゃんがむせてしまうと、とても苦しそうですし可哀想ですよね。
しかし、実は授乳中にむせるという事はよく起こり、その原因も殆どの赤ちゃんに当てはまるのです。
赤ちゃんがむせてしまう原因にはそれぞれ対処法があり、それらを行う事で赤ちゃんがむせるのを抑える事ができます。
では、赤ちゃんがむせてしまう原因とその対処法についてご紹介します。
むせる原因4つとその対処法!
1.母乳の分泌量
乳頭には母乳が出る穴が沢山あります。
赤ちゃんが乳頭を吸啜すると脳が刺激を受け、母乳を沢山分泌する為のホルモンが分泌され始めます。
それと同時に乳頭から母乳が一気に出始めるのですが、哺乳力の弱い赤ちゃんは一度に沢山飲み込む事が出来ませんので、むせてしまいます。
分かりやすく言うと、大人の方でも一気飲みをするとむせてしまうのと同じ原理です。
生後26日…授乳中によくむせます。
母乳の分泌がよくなってきて、それは嬉しいのですが、赤ちゃんが毎回咳込んでしまいます。
昨日母乳外来で、分泌は順調だけど差しが強いから、このままだとおっぱい嫌いになっちゃうかも…と言われました(>_<)
授乳前に搾乳する
母乳の出の勢いが良い場合には、授乳前に一度搾乳をしておく事をお勧めします。
母乳が勢いよく出るのは最初の数分ですので、その部分を搾乳して母乳の出かたが落ち着いてから飲ませてあげると良いでしょう。
赤ちゃんが成長し、哺乳力や体力がついてくると勢いが良い母乳でもむせずに飲める様になりますので、搾乳の必要もなくなるでしょう。
参考資料:搾乳の手順
2.赤ちゃんの飲み方
赤ちゃんは生まれてから初めて母乳を飲み始めますので、直ぐには上手に飲む事が出来ません。
どのくらいの量を一度に飲み込めば良いのかも分かっていませんし、飲んでいる時に上手く呼吸が出来ていない場合もあるでしょう。
母乳を飲む事に慣れ、上手になるまではむせてしまう赤ちゃんも多いのです。
授乳をこまめにする
赤ちゃんが授乳に慣れるには頻回授乳をするしかありません。
また、お母さんも授乳の態勢や乳頭の咥えさせ方など、慣れるまでには時間がかかるでしょう。
産後1ヶ月が体力的にも精神的にも一番辛い時期と言われていますが、産後3ヶ月頃になると赤ちゃんも一度に沢山飲める様になり、お母さんも授乳育児に慣れてくるでしょう。
お互いが授乳に慣れてくると、赤ちゃんがむせる回数も減ってくるでしょう。
<オススメの授乳体勢>
授乳体勢は幾つかありますが、その中でもむせにくいとされているのが「レイドバック法(リクライニング法)」呼ばれている方法です。
まだ日本ではあまり一般的ではありませんが、欧米諸国では多くの方が取り入れているそうです。
リクライニングにもたれかかる様な体勢になり、お母さんのお腹の上に赤ちゃんをうつ伏せに寝かせる様にして授乳をします。
出産後すぐに行う「カンガルーケア」を想像していただくと分かりやすいでしょう。
「レイドバック法(リクライニング法)」のメリットとは!?
- 母乳の出かたが弱くなるので飲みやすい
- 赤ちゃんが乳頭を咥えやすい
- お母さんが楽な体勢で授乳できるのでリラックスできる
- 体が密着するので赤ちゃんが安心できる
3.赤ちゃんの胃の形
生まれたばかりの赤ちゃんの胃の形は徳利の様な真っ直ぐな形をしており、入り口の筋肉も未発達の為開いた状態になっています。
成長するにつれ大人の様な少し曲がった形になるのですが、それまでは胃の中に入った内容物も逆流しやすく吐き出しやすく、むせやすい状態となっています。
赤ちゃんの胃は成人と比べて縦型であり、食道と胃の接合部である噴門部の括約筋が弱く、授乳後に寝かせるとおっぱいやミルクを吐いてしまうことがあります。
また、赤ちゃんの胃を固定している靭帯がゆるいため胃の軸捻転が起こりやすいという特徴もあります。胃の軸捻転が起こるとおう吐や腹部膨満が起こりやすくなります。
引用元:赤ちゃんの吐き気・嘔吐
1回の授乳時間を短くする
生後間もない赤ちゃんはまだ満腹中枢が発達しておらず、与えるだけ飲んでしまいます。
その為、胃の中がいっぱいになっても飲み続けてしまい、吐き戻しやむせる原因となってしまうのです。
ですので、左右それぞれのおっぱいを5分ずつにしてそれを繰り返すなど、1回の授乳時間を短くし赤ちゃんが一度に飲む量をお母さんが調節してあげましょう。
しかし、母乳は一度にどの位の量が出ているのか目に見えませんので、足りているのかどうか心配になる方もいらっしゃるかもしれません。
もし、母乳不足が心配になる方は以下のチェック項目を参考にしてみてください。
<母乳不足を確認する方法>
- 体重が1日に約30gずつ増えている
- おしっこの回数が1日に6回以上ある
- うんちが柔らかく硬くない
4.眠りかけている
母乳を吸うという行為は、赤ちゃんにとって想像以上に体力が必要となります。
しかし、生後間もない赤ちゃんは体力も哺乳力も弱く授乳中に寝てしまう子も多いのです。
眠りかけている状態でも母乳はどんどん赤ちゃんの口の中に入っていきますので、上手に飲む事ができずにむせてしまうのです。
授乳を一旦中止する
実は、授乳中に疲れ切ってしまったり、おっぱいを咥えただけで安心して寝てしまう赤ちゃんは多くいるのです。
お母さんとしてはしっかりと沢山飲んで欲しいと願うかもしれませんが、寝てしまった場合には一旦授乳を中止しましょう。
その分頻回授乳にして、1日の哺乳量を補ってあげると良いですね。
主に、頻回授乳とは1日に8回以上の授乳を指しますが、頻回授乳が必要だと言われているのは離乳食が始まる生後6ヶ月位までと言われています。
しかし、これには個人差がありもう少し長く続く赤ちゃんもいるでしょう。
赤ちゃんがむせてしまう、どうしたらいい?
では、実際に赤ちゃんがむせてしまった場合にはどの様に対処すれば良いのでしょうか。
生まれて間もない小さな我が子がむせているのを目の当たりにすると、びっくりされる方が殆どでしょう。
しかし、むせると言う行為で直ぐに大きな問題に発展する事はありませんので、落ち着いて対処する事が大切です。
もしむせてしまった時には!?
授乳中に赤ちゃんがむせてしまった場合には、一旦授乳を中止して縦抱きにし、背中をトントン優しく叩いてあげましょう。
呼吸を落ち着かせる様なイメージで行うと良いです。
首の座っていない生後間もない赤ちゃんでも首をしっかりと支えてあげる事で、この方法を試す事ができます。
むせにくくするコツってある?
母乳を飲んだ後は、出来るだけげっぷをさせてあげる事で授乳後にむせるという事も減るでしょう。
また、授乳中にむせてしまう場合には、上記に紹介した様な対処法を試してみて下さい。
むせることで心配なことってある?肺炎・気管支炎になるってほんと?
赤ちゃんが授乳中にむせるという事は、肺や気管支の方へ母乳が入りそうになってしまっている場合が多いのです。
肺や気管支へ母乳が入ってしまいますと、肺炎や気管支炎になってしまいます。
つまり、飲み込もうとした母乳が食道とは違う所へ入ろうとした時に、むせる事によって母乳を吐き出し肺炎などの危険を避けているのです。
これは「咳嗽反射(がいそうはんしゃ)」と呼ばれ、人間が生まれた時から持っている原子反射です。
この反射機能が備わっている為にむせるので、心配にはなるかと思いますがむせるという行為はとても大切でもあるのです。
そして、むせる事で肺炎や気管支炎になるという事はないでしょう。
まとめ
生まれた後すぐに赤ちゃんは母乳を飲み始めるのですが、むせてしまう事も多くお母さんも心配になるでしょう。
赤ちゃんがむせてしまう原因は幾つかあり、飲み方や母乳の分泌量、胃の形などが挙げられます。
しかし、これらはちょっとした工夫で改善できますし、むせるという行為は人間が生まれ持った大切な原子反射ですので落ち着いて対応する様にしましょう。
むせるということは、母乳がたくさん出ているということなので、むせる原因と対処方法を理解し、自信を持って母乳育児を続けていきましょう。