4歳児の言葉の発達の遅れの判断基準とこれからできる対策
2019/02/22
幼稚園に入園して4歳になったお子さんをお持ちのママ。これからの成長がますます楽しみのはずが、お子さんの「言葉の発達の遅れ」が気になっていませんか?
幼稚園での様子を聞いても返事が返ってこなかったり、普段も会話ができなかったりしていませんか?上記の点から考えられる心配は、「言葉の遅れ」です。
我が家の年少(4歳)の長男も、3歳頃から言葉の発達の遅れが気になっていました。会話ができず、私からの質問をそっくりそのまま繰り返す「オウム返し」がとても多かったのです。もうすぐ年中になりますが、今では少しずつ会話ができるようになってきました。
私と同じような不安をお持ちのママに、「4歳児の言葉の発達程度」「言葉の発達が遅れていると感じる基準」「言葉を発達させる方法」「相談機関」について、私の経験も踏まえてご紹介します。
このページの目次
4歳の子供、言葉の発達はどれぐらい?
4歳児の言葉の発達の目安は以下の通りです。個人差がありますので、必ずしも全てできている必要はありません。
言葉の発達の程度は?
- 名前・年齢・誕生日など、質問に対して答えることができる
- 自分のしたいことを相手に伝えられる(「お茶が飲みたい」「○○して遊びたい」など)
- ものを触って、感触を伝えられる(「やわらかい」「ふわふわ」など)
- 「明日○○したい」「この前○○へ行った」など、未来・過去の話ができる
- 「だって○○なんだもん」など、理由を話すことができる
4歳の長男は、3歳児健診で言葉の発達部分で引っかかりました。オウム返しが非常に多く、質問に全く答えられない状態でした。3歳半~4歳になるまでに再検査を数回受けました。名前・年齢・誕生日は答えられましたが、幼稚園の名前、好きな食べ物などの質問には答えられませんでした。
自分の意思は伝えられますが、理由を話すということはできません。4歳3ヶ月の現在もできていません。時系列もめちゃくちゃに話します。オウム返しはぐんと減りましたが、質問の意味がわからないときにはたまにまだオウム返しをします。
我が家の長男が現在できるおしゃべり
- 「お茶が飲みたい」「○○へ行きたい」「○○はやりたくない」など、やりたいこと・やりたくないことを伝える
- 「○○ちゃんが泣いていた」など、自分が見たことを話す
我が家の長男が現在できないおしゃべり
- 長男が泣いているときに「どうして泣いているの?」と聞いて、理由を答える
- 「昨日、この前お菓子食べたの」と、「昨日」と「この前」の使い方
- 「さっき○○へ行ったの」と1年も前の話をする
理由を答えられない・時系列がめちゃくちゃで、「この前」「昨日」「今日」「明日」がまだ理解できていません。
男の子と女の子で差はある?
画像出典元:https://mamari.jp/6203
「女の子はおしゃべりが上手」「男の子はあまりしゃべらない、言葉が遅い」などとよく言われていますが、実際はどうなのでしょうか?
実際のところ、「科学的な根拠はない」というのが答えです。お子さんの周りの環境などによって、言葉の発達程度は変わってきます。「男の子だから遅い」「女の子だから早い」ということではありません。
言葉の発達が遅れていると判断する基準は?
お子さんのどのような状態が「言葉が遅れている」と考えられるのでしょうか?以下に基準を挙げてみました。ただし、個人差がありますので基準に当てはまっているからといって、すぐに「遅れている」と判断されるわけではありません。注意して下さい。
以下に挙げる基準は、私が住んでいる自治体で健診を受けたとき、保健師さんから指摘されたことです。
言葉の遅れを判断する基準は?
- オウム返しが多い(「お名前は?」と聞くと、「お名前は?」と返ってくる)
- 会話が成り立たない(こちらの質問に対して、無反応またはオウム返し。「今日は何して遊んだの?」と聞くと、無言か「遊んだの?」と返ってくる)
- 二語文より多くの文が出てこない(「お腹が空いた」「クレヨンがほしい」などは言えるが、「喉が渇いたからお茶がほしい」「絵を描きたいから、クレヨンがほしい」などは言えない)
- 周りのことに気を取られて、相手の話を全く聞いていない(外で遊んでいるときに話しかけても、鳥の声や電車・車の音に気を取られて聞いていない)
- 話しているときに目が合わない
言葉を発達させる方法3つ!
上記の「言葉の遅れを判断する基準」のほとんどに、4歳になったばかりの長男は当てはまっていました。最初は3歳児健診で再検査を勧められ、最終的に自治体の児童発達支援センターで発達検査を受け、心理士さんに以下の方法を勧められました。
1.子供に話しかけるときは、注意をこちらに向けてから話し始める
何かを話しかけるとき、お子さんにこちらを向かせ、しっかりと目を見て話しかけましょう。お子さんが他のことをしているときやよそ見をしているときは、こちらの言葉は全く耳に入っていません。言葉が入っていかないと、指示も通りませんし、言葉の理解も進みません。
2.いすにきちんと座れるようにする
「いすにまっすぐ座り、話を聞く体勢ができないと、言葉が耳に入っていかない」と心理士さんに言われました。いすにまっすぐ座るためには、体幹を鍛える必要があります。
体幹を鍛えるのにおすすめの運動は?
- お散歩(4歳での目標は30分間)
- ジャングルジムなどの遊具で全身を使う
- スイミング
- 部屋の中で、ハイハイ・高ばい移動
3.「聞く」「答える」をトレーニングする
相手の質問を集中して聞いて、それに的確に答えるトレーニングを心理士さんに勧められました。勧められたのは「聞くドリル」です。長男はこれを1ヶ月近くやった結果、聞く力がついてきて、質問への答え方も理解できるようになってきました。
聞くドリルでは、まず集中して相手の話を聞く「聞く力」を養うことができます。聞く力をつけることで、聞く姿勢がしっかりと出来上がり、相手の話の内容をきちんと理解することにつながります。
そして、聞くドリルでは、質問に口頭で答える問題があります。長男は、この問題を解くようになって、答え方を理解し、オウム返しが減りました。
以下におすすめの聞くドリルを挙げてみました。
はじめてのきくきくドリル 入門編
初めて聞くドリルを始める子向けのドリルです。CDを聞きながら問題に答えていきます。
はじめてのきくきくドリル 入門編の特徴
イラストを見ながら音を聞き、その音に合っているイラストを選ぶなど、お子さんが楽しんで勧めていくことができます。耳からの情報を頼りに正解を導き出すので、聞く力が育ちます。
口コミまとめ
簡単なものから始めるので、お子さんが取りかかりやすいと評判です。
良い評価
- 易しいものから始まるので、お子さんが楽しんでくれる
- クイズのように遊びながらトレーニングできる
- だんだんとレベルが上がっていくので、聞く力がつきやすい
悪い評価
- 初めの方が簡単すぎる
- CD2枚目最後の方は難しくて4歳にはできないことがある
きくきくドリル STEP1
「はじめてのきくきくドリル」を終えたお子さんや、「はじめてのきくきくドリル」が簡単すぎるお子さんにはこちらがおすすめです。同じくCDを聞きながら問題に答えていきます。
きくきくドリル STEP1の特徴
イラストを聞きながら何の音かを当てる問題から始まり、短いお話を聞いて、その内容についての質問に答える問題があります。
口コミまとめ
CD2枚目になると難しくなってきますが、1枚目は易しい問題から始まるので、お子さんがとっかかりやすいです。
良い評価
- 集中して取り組め、聞く力が育ちやすい
- 身近なものの音を聞き取る問題から始まるので、とっかかりやすい
悪い評価
- CD2枚目が難しい
4歳児の言葉の発達について相談できる機関はある?
画像出典元:http://xn--n8jds6bzbxai9f4k.com/diagnosis-of-developmental-disabilities-2
言葉の発達が気になるというときに相談できる機関は、以下のようなところがあります。
相談できる機関
- 自治体の子育て支援を受け持っている課
- 児童館の職員
- 児童相談所
- 小児科専門医
- 児童発達支援センター
我が家の長男は、3歳児健診で保健師さんに再検査を勧められ、まずは自治体の子育て支援課で再検査を受けました。その後、児童発達支援センターを勧められ、そこで発達検査を受けました。
児童発達支援センターの心理士さんの見解は、「小児科専門医に紹介するところまでは遅れていない」とのことでした。発達障害などの疑いがある場合などは、その後小児科専門医の診察を受け、必要な療育を受けることもあります。
まずは自治体に相談してみましょう。健診の際に相談でも構いませんが、健診の月齢・年齢は限られています。健診を受ける時期が先の場合、なかなか相談できずに不安ばかりが募ってしまいますので、自治体に先に相談することをお勧めします。
まとめ
まとめると、4歳児の言葉の発達の程度は、
- 名前・年齢・誕生日など、質問に対して答えることができる
- 自分のしたいことを相手に伝えられる(「お茶が飲みたい」「○○して遊びたい」など)
- ものを触って、感触を伝えられる(「やわらかい」「ふわふわ」など)
- 「明日○○したい」「この前○○へ行った」など、未来・過去の話ができる
- 「だって○○なんだもん」など、理由を話すことができる
ということがわかりました。言葉の発達について、男女で差があると言われることが多いですが、科学的根拠はありません。
言葉が遅れていると判断する基準は、
- オウム返しが多い
- 会話が成り立たない(こちらの質問に対して、無反応またはオウム返し)
- 二語文以上が出てこない
- 周りのことに気を取られて、相手の話を全く聞いていない
- 話しているときに目が合わない
などです。言葉を発達させるためには、
- 子供に話しかけるときは、注意をこちらに向けてから話し始める
- 運動をして体幹を鍛え、いすにきちんと座れるようにする
- 聞くドリルなどを使って、聞く力・答える力をつける
ということを試してみましょう。言葉の発達の遅れについて相談できる機関は、
- 自治体の子育て支援を受け持っている課
- 児童館の職員
- 児童相談所
- 小児科専門医
- 児童発達支援センター
などがあります。まずは、自治体に相談をしてみましょう。健診の時期が近ければ健診の際に相談でも構いません。健診の時期が後の場合は、自治体に先に相談してみましょう。