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スマホ育児のリスクとは?赤ちゃんをスマホの危険から守るために知っておきたい5つのこと

      2019/02/28

家事でどうしても手を離せないときや赤ちゃんが泣き止まないとき、赤ちゃんにスマホを見せておくこともありますよね。

でも「赤ちゃんにスマホを見せていて大丈夫なのかな」と心配になったことはありませんか?

今回は、子どもとメディアについての著書をいくつも手掛けている小児科医の先生の著書や、育児雑誌、国家機関のホームページで「赤ちゃんとスマホ」について調べました。

すると、「赤ちゃんがスマホを使うことによってどのような影響があるのかわかっていない」ということを知りました。

スマホが一般に普及してまだ10年もたっていないため、赤ちゃんがスマホを使うことへの影響は具体的には明らかになっていません。

しかし、今回調べる中で、赤ちゃんがスマホを使うことで起こりうる問題や赤ちゃんがスマホを使うときに気をつけることなど、赤ちゃんとスマホについて5つのことがわかりました。

赤ちゃんとスマホについてわかった5つのこと

  1. スマホで遊べるのは3歳から
  2. スマホは視力の発達を妨げる
  3. スマホで言葉が育たなくなる
  4. ママのスマホの使い方が赤ちゃんにも影響する
  5. スマホを使わせるときに知っておくべきこと

では、この5つのことについて、詳しく説明しましょう。


スマホで本当に遊べるのは3歳を過ぎてから

赤ちゃんにスマホを渡すと、自分で触ったり、じっと見ていたりして、ママが忙しいときにはとても助かりますよね。

しかし、実は3歳未満の赤ちゃんはスマホを見ているのが楽しいのではなく、目が離せなくなっているのです。

ここでは、育児雑誌「Baby-mo」の2017年秋冬号に掲載された「スマホ育児について 今、知っておきたいこと」を参考に、3歳未満の赤ちゃんとスマホについて説明します。

3歳未満の赤ちゃんとスマホ

  1. 3歳未満の赤ちゃんはスマホで金縛りになっている
  2. ごっこ遊びができるようになると、スマホで遊べるようになる

1. 3歳未満の赤ちゃんはスマホで金縛りになっている

相模女子大学 子ども教育学科准教授の七海 陽先生によると、赤ちゃんは新しい刺激に触れるとそれに注目する特徴があります。

スマホをじっと見つめているときは、内容を理解してるのではなく、金縛りのように身動きが取れなくなっている状態です。

赤ちゃんは新しい刺激に触れると、それに注目する特徴があります、ジーッと見つめるのは”集中している”のではなく、刺激から”目が離せない”というのが適当かもしれません。

引用元:Baby-mo 2017年秋冬号

つまり、赤ちゃんがスマホをじっと見つめているのは楽しいのではなく、スマホの刺激に圧倒され、固まっているだけなのです。

2. ごっこ遊びができるようになると、スマホで遊べるようになる

では、いつ頃からスマホの内容を理解して遊べるようになるのでしょう。

七海先生によると、赤ちゃんがスマホを理解して使えるようになるのは3歳を過ぎてからです。

ままごとなどの見立て遊びやごっこ遊びができるようになるのが3歳半ごろ。そうした力が育ってからなら、子どもの理解を深め、視野を広げるのに、スマホが利用できるでしょう。

引用元:Baby-mo 2017年秋冬号

ままごとやごっこ遊びをするということは、自分が得た情報を遊びに発展させる力があるということです。

例えば、ママがご飯を作る様子を見て、ままごとをしたり、お花屋さんを見て、お花屋さんごっこをしたりするのは、日常から学び、遊びに活かしているということですね。

つまり、ごっこ遊びができる頃にはスマホを使うときにも考えながら使うことができるようになります。

スマホは赤ちゃんの視力の発達を妨げる

赤ちゃんにスマホを使わせていると、目が悪くなることが心配ですよね。

スマホの使い過ぎで大人も目が疲れたり、視力が落ちたりすることがありますが、実は赤ちゃんの目への影響は大人のものよりも遥かに大きいです。

ここでは、スマホと赤ちゃんの視力の発達についてご説明します。

スマホと赤ちゃんの視力の発達について

  1. スマホの見すぎで遠近感が身につかなくなる
  2. スマホの見すぎで目の病気になる

1. スマホの見すぎで遠近感が身につかなくなる

生まれたばかりの赤ちゃんはほとんど目が見えていません。眼科医の浜 由起子医師によると、視力が徐々に発達するのと並行して、物を立体的にとらえる感覚である「立体視」(遠近感)という機能が生後半年から1歳半までに育ちます。

この機能は様々な立体のものを見ることで育ちます。しかし、スマホに映るものは立体ではないため、眼科医の浜医師は「この時期の赤ちゃんにスマホを見せすぎると立体視が正常に育たないのではないか」と考えています。

実際に、「立体視」がうまく発達していないために、絵本を見せると指でめくらずにスクロールするように触る赤ちゃんやテレビの画面に向かってスクロールするようなしぐさをする赤ちゃんもいます。

ある日、待合室で絵本をスクロールする子どもを見かけました。スマホやたぶれっとのアプリで遊んでばかりいる赤ちゃんの中には、絵本を見せると手指でめくらずに絵本をスクロールするように触る子がいます。

引用文献:清川輝基、内海博美(共著)「子どもが危ない!スマホ社会の落とし穴」少年写真新聞社

2. スマホの見すぎで目の病気になる

スマホやパソコンから出ているブルーライトは、人の目で見ることのできる光の中で最も強いエネルギーがあり、身体への影響も心配されています。

ブルーライトの身体への影響、リスク

  • 黄斑変性症などの目の病気を引き起こす可能性がある
  • 体内時計が狂う

黄斑変性症は視力が低下し、視界の中心だけゆがんで見えたり、黒く見えたりする病気です。

赤ちゃんの場合は、将来的に黄斑変性症を引き起こす可能性があります。

目は神経のかたまりで、一度病気になると治らないケースも少なくありません。そのため、病気になる前に意識してブルーライトと付き合う必要があります。

日本眼科学会から、子どものスマホの扱い方について指標は出ていません。しかし、眼科医の浜 由起子医師は赤ちゃんにスマホを見せる場合は「長時間ダラダラ見せないようにし、1日15分~30分にすること」とアドバイスをしています。

スマホ育児で言葉が育たなくなる

赤ちゃんにスマホを見せ、スマホで子守をする時間が長くなっていたところ、赤ちゃんの言葉が育たなくなったという事例があります。

ここでは、子どもとメディアについて詳しい小児科医の内海 裕美先生が見た、スマホの影響を受けた子ども事例を参考に、スマホと赤ちゃんの言葉について説明します。

スマホ育児の赤ちゃんの言葉への影響

  1. スマホ育児で語りかけが少ないと言葉に影響する
  2. コミュニケーション能力が低くなる

1. スマホ育児で語りかけが少ないと言葉に影響する

赤ちゃんは周囲からのたくさんの言葉かけによって言葉を学んでいくため、スマホを見せる時間が長く、語りかけが少ないと言葉が育つのが遅れていきます。

実際に、小児科医の内海裕美医師は言葉を発さない9か月の赤ちゃんに会い、「赤ちゃんへの声掛けを増やす」「スマホを使うときには一緒に話しかけながら見せる」などのアドバイスをすることで赤ちゃんの成長を手助けしています。

ある日のこと、待合室に乳児検診に来た人組の親子がいるはずなのにまったく声がしないのです。

怪訝に思って待合室に行ってみたら、両親が9か月の赤ちゃんを二人の間に座らせて、ipadの画面を3人でじっと見ていました。

~中略~

9か月健診だったのですが、バイバイをしない、積み木に手を出さない、大人の真似をしないなど、気になることがありました。

~中略~

1か月後に再診で来たときには、積み木に手を出す、バイバイする、表情も豊かになり活発な子になっていました。

引用文献:清川輝基、内海裕美(共著)「子どもが危ない!スマホ社会の落とし穴」少年写真新聞社

つまり、赤ちゃんの言葉が育たなくなるのはスマホが悪いのではなく、語りかけが少ないことです。スマホを使わせるときにママやパパが「これは何かな?」などと言葉をかければ問題ありません。

2. コミュニケーション能力が低くなる

言葉がうまく育っていない場合、自分の感情や想いを言葉だけではなく暴力で表現するようになります。つまり、赤ちゃんが言葉を発する時期になっても、何か嫌なことがあったときに泣き叫び、暴れる場合があります。

ママがスマホを使うときも注意が必要

ここまでスマホを赤ちゃんが使った時に起こりうる影響について説明してきました。

しかし、赤ちゃんはママがスマホを使うことからも影響を受けています。

ここでは、ママがスマホを使うときに気をつけてほしい2つのことを説明します。

ママがスマホを使うときに気をつけてほしい2つのこと

  1. 赤ちゃんが寝る前にはスマホを使わない
  2. ママがスマホに夢中になりすぎない

1. 赤ちゃんが寝る前にはスマホを使わない

厚生労働省の「未就学児の睡眠指標」という研究結果には、「スマホの画面の光の刺激を夜寝る前に浴びると眠りに良くない。」と書かれています。

私たちの身体は、夕方になると睡眠を助けるメラトニンというホルモンが分泌されます。しかし、このホルモンは光の刺激で分泌が妨げられ、身体が「まだ昼だ」と勘違いをしてしまいます。

つまり、赤ちゃんが寝る前に赤ちゃんの近くでスマホを使っていると、スマホの光の刺激によって赤ちゃんが寝つきにくくなってしまうのです。

2. ママがスマホに夢中になりすぎない

ママは育児に関する心配ごとを、気になることをスマホで調べることがよくありますよね。でも、あまり夢中になりすぎていると、赤ちゃんのけがや事故につながります。

例えば、「赤ちゃんがベッドから落ちてしまった」という事故は珍しくありませんが、最近はその原因としてスマホが増えてきています。

「赤ちゃんがベッドから落ちました」という受診例は決して珍しくはありません。ベッドの柵をしていなかったので寝返り時に落ちてしまった、大人用のベッドで寝かせていたら落ちたなどの理由です。

~中略~

最近は、スマホを見てましたという理由が増えてきました。

引用文献:清川輝基、内海裕美(共著)「子どもが危ない!スマホ社会の落とし穴」少年写真新聞社

消費者庁が平成29年に実施した子供の事故の現状に関する調査結果では、「乳幼児の死因のトップが不慮の事故、2歳以下は家庭内での事故」というデータがあります。

赤ちゃんを四六時中、見張っておくことは難しいですが、スマホは小さな画面に集中するため、視野が狭くなり、時間があっという間に経ってしまいます。

赤ちゃんのためを思って検索している間に、赤ちゃんが傷つかないように、「できるだけ赤ちゃんが寝ているときに使う」こと、「赤ちゃんにとって安全な環境を整えて、目を配りながら使う」ことを意識しましょう。

赤ちゃんにスマホを使わせる前に知っておきたい4つのこと

しかし、ママがどうしても家事に手が離せなくて赤ちゃんにスマホを使わせることもあるでしょう。

ここでは赤ちゃんにスマホを使わせる前に、ママたちに知っていてほしい4つのことを紹介します。

赤ちゃんにスマホを使わせる前に知っておきたい4つのこと

  1. 赤ちゃんにスマホを使わせる時間は1回15分、1日1時間未満にする
  2. 赤ちゃんにスマホを使わせるときにはできるだけ声をかける
  3. 知育アプリの効果に科学的根拠はない
  4. 赤ちゃんに見せるなら動画より静止画の方がいい

1. 赤ちゃんにスマホを使わせる時間は1回15分、1日1時間未満にする

「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」は3歳~6歳の未就学児のスマホやタブレットの利用時間について、「1回につき15分程度で、1日に合計で1時間未満にする」という指標を設けています。

つまり、3歳未満の赤ちゃんの場合はこの指標よりさらに短い時間にしましょう。

2. 赤ちゃんにスマホを使わせるときにはできるだけ声をかける

前述したように、赤ちゃんへの語りかけが少ないことは赤ちゃんの言葉の発達に支障が出ます。赤ちゃんにスマホを使わせるときにはできるだけ一緒にいて、声をかけます。

また、家事で手が離せない時には時々赤ちゃんの様子を見ながら声をかけましょう。

3. 知育アプリの効果に科学的根拠はない

日本小児科学会の理事である内海裕美先生によると、「知育アプリで効果が検証されているものはありません。」

赤ちゃんは日常生活のすべてが学び場で五感をフル稼働して、周囲の情報を得て学習しています。しかし、スマホのアプリは赤ちゃんに与える刺激としては偏りがあります。

つまり、赤ちゃんにとって日常生活を以上の学び場はありません。

4. 赤ちゃんに見せるなら動画よりも静止画の方がいい

赤ちゃんにスマホを使わせるとき、動画よりも静止画を見せた方が赤ちゃんの目への不安は少ないです。

赤ちゃんは細かく動くものを見続ける方がより目が離せなくなるため、近視を引き起こす可能性があります。

参考:日本眼科学会 『加齢黄斑変性』、子どもたちのインターネット利用について考える研究会 『未就学児の情報機器利用保護者向けセルフチェックリスト(3歳から6歳)解説シート』、厚生労働省 『未就学児の睡眠指標』、消費者庁 『子どもの事故の現状について』

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