読解力が必要なのは国語だけじゃない?小学生の読解力を鍛えよう!おすすめのドリルや問題集、方法は?
2018/11/26
幼稚園・保育園を無事に卒園し、今度は小学校に入学したお子さんをお持ちのママ。学校の授業が始まり、お子さんの勉強を見てあげたときに「読解力が必要だ!」と痛感していませんか?小学校では文字を書く練習や足し算・引き算などの勉強ももちろんしますが、文章を読んでそれに的確に答えることが求められてきます。このときに必要なのが「読解力」というものです。
読解力はある日突然つくものではありませんし、ひらがなのように繰り返し書いてつくようなものでもありません。何らかのトレーニングをして鍛えていく必要があります。子供が一人でトレーニングするには難しかったり続けるのが大変だったりしますので、ママやパパが一緒にトレーニングをすることが望ましいです。
「なぜ読解力が必要なのか」「読解力を鍛えるおすすめのドリルや問題集」「その他のトレーニング方法」について、ご紹介していきます。
このページの目次
小学生の読解力が必要な教科は国語以外にある?
画像出典元:https://matome.naver.jp/odai/2142150259825605701/2142150406727871903
読解力というと「文章を読む」という点から、国語だけに読解力が必要なように思われがちです。ですが、読解力が必要なのは国語だけではありません。算数でも読解力が求められます。「文章題」と呼ばれる問題では、文章を読んで必要な情報・数を抜き出し、計算していくことが求められます。
国語に必要な読解力と算数に必要な読解力は、よく同じものだと勘違いされます。ですが、両者は実は全く異なるものです。以下で両者の違いを説明していきます。
国語に必要な読解力とは?
- 小説・物語:情景や、登場人物の気持ち・考えを、登場人物の言葉や行動から読み取る。あらすじをつかむ
- 説明文:作者の主張、結論を正しく読み取る
算数に必要な読解力とは?
- 問題文に書かれた情報を正しく読み取り、必要な数値を抜き出す
- 必要な公式・定義に抜き出した数値を当てはめて、式を作る
- 時間切れになることなく、問題文を正しく読みとり、式を作る
このように、国語と算数で求められる読解力は異なることがわかりますね。ですので、「子供の読解力を鍛えたい」と考えているのなら、「国語と算数どちらの読解力を鍛えるべきなのか」という見極めが最初に必要になってきます。
お子さんは、国語と算数どちらの読解力を鍛えたらいい?
- 筆者の主張・小説のあらすじ・登場人物の気持ちを理解できていない→国語の読解力
- 算数の文章題を読んでも式を作ることができない→算数の読解力
どちらの教科を子供が苦手としているか、お子さんと相談しながら決めていきましょう。
小学生に国語のための読解力をつけるおすすめのドリルや問題集は?
国語と算数で読解力は異なることがわかりました。ですので、両者の読解力の鍛え方もまた異なります。まずは国語の読解力を鍛えるためのおすすめのドリル・問題集をご紹介します。1年生のものを紹介していますが、1年生だけではなく各学年のドリルもあります。
子供によって読解力には差がありますので、ママやパパが横についてあげてお子さんの読解力がどの程度なのか確認してあげながら進めていきましょう。
1.くもんの小学ドリル 「1年生の文しょうの読解」
教室だけでなく教材も充実している公文のドリルです。
特徴
- 最初は一文のみの短く簡単な文章から取り組め、だんだん長く高度な文章へ進んでいく
- 例:「ゆりこはこうえんにいきました」という文章を読ませ、「だれがこうえんにいきましたか」という問題に答える
良い口コミ
- 簡単なレベルから始められるので、国語の読解力をつけるための最初のドリルはこれがおすすめ
- 大人から見ると簡単そうに見えるが、意外な所で子供が間違えるので、基礎を固めるのにとても良い
悪い口コミ
- 他のドリルをやってからこのドリルをやると、物足りなく感じる
2.学研 早ね早おき朝5分ドリル 「小1文章読解」
朝の忙しい時間でも5分あれば解けるので、子供も続けやすいドリルです。
特徴
- 1日5分で文章読解できる
- 8個のテーマ別の文章読解問題がある
- 1回分は裏表1枚。表面に文章読解問題、裏面に毎日の生活記録を書くことができる
良い口コミ
- よくまとまっていて5分で十分力がつく
- 毎日続けることで実力がついていく
- 文章のテーマが子供がとっつきやすいもの(短い物語や動物についての説明文など)が選ばれている
悪い口コミ
- 1まいずつ切り取って解くものだが、切り取りにくい
- 5分もかからずに終わることがあり、子供によっては物足りない
3.論理エンジン小学生版「1年生 どっかい・さくぶんトレーニング」
国語力を上げることを目的にしたシリーズです。
特徴
- 10個の物語が入っている
- 物語の内容は易しめ
- 1つの物語につき、問題は5問
- それぞれ読んで内容をつかみ、1問1問を丁寧に解かせる
- 国語がとても苦手な子におすすめ
- 保護者用の詳しい解説つきなので、ママも安心
良い口コミ
- 解説がきちんとついているので、答えの根拠を子供に説明しやすい
- 「問題で求められている答えは何か」を考えるトレーニングができる
悪い口コミ
- 子供によっては簡単なので物足りない
算数のための読解力をつけるおすすめのドリル・問題集は?
続いて算数に必要な読解力を鍛えられるドリルや問題集をご紹介します。1年生用のドリルだけではなく、各学年のドリルもあります。前述したように子供によって読解力には差がありますので、ママやパパが横についてあげてお子さんの読解力がどの程度なのか確認してあげながら進めていきましょう。
旺文社 「4コマで考える算数文章題 小学1年生」
読むだけではわかりにくい文章題を、かわいいイラストを使って4コマ仕立てにして頭に入れやすくしています。
特徴
- イラスト・4コマを使って、文章題を絵で表現しわかりやすくしている
- 問題文の後に穴埋め問題があり、問題文から読み取った数値・情報を埋めていく
良い口コミ
- 文字だけでは頭に入りにくい内容を絵で表すことによって、とてもわかりやすく頭が整理される
悪い口コミ
- 簡単なので他のドリルの後にこのドリルをやると物足りない
旺文社 「小学算数 文章題の正しい解き方ドリル 1年」
単元ごとにテーマを分け、苦手を作らないように段階を追ってすすめて行けるドリルです。
特徴
- 「たしざん」「ひきざん」「たしざんとひきざん」にテーマが分かれている
- それぞれのテーマごとに、「りかい」「練習する」のページがある。
- 「りかい」:図の描き方、式の立て方をトレーニングする
- 「練習する」:類似問題を解いて、「りかい」で学んだことを身につけていく
良い口コミ
- ちょうど良い分量
- 段階を追って理解でき、類似問題で定着させることができる
悪い口コミ
- 色が少ないので子供がとっつきにくい
くもんの小学ドリル 「1年生の文しょうだい」
先ほど国語のドリルでも紹介したのと同じ公文のシリーズです。
特徴
- 1問目は文章を読んで、式をなぞる
- その後類似問題が数問続いて、1問目で理解したやり方を定着させることができる
良い口コミ
- 学校の復習に使えて、定着する
- 文字が見やすい
- わかりやすいので楽しく続けられる
悪い口コミ
- 簡単すぎる場合がある
塾や習い事で読解力はつけられる?
ドリルや問題集をやるときは、お子さん一人にやらせずにママやパパがついて見てあげることが望ましいです。ですが、時間もかかるし「上手く教えられる自信がない」というママやパパも多いです。そんなときは塾や習い事を活用し、プロの手を借りましょう。塾や習い事で受けられるメリットをご紹介します。
塾
- 国語・算数といった教科別のコースがあり、それぞれの授業を受けることで、国語の読解力・算数の読解力が鍛えられていく
- 塾によっては、「国語読解力養成コース」「算数文章題特化コース」というものもある
- 国語読解力養成コース:文章をたくさん読ませ、「筆者の主張はどこにあるのか」「問題の答えを導き出すためには文章のどこに注目すべきか」などを教えてもらえる
- 算数文章題特化コース:子供が文章題のどこで躓いているかを見極め、筋道の立て方・問題に合った図の描き方などを教えてもらえる
コースの名称・内容については塾によって異なります。
習い事
- 公文・学研などといったいわゆる「お教室」で、国語・算数を学び、読解力を鍛えることができる
- 学校だけではなくお教室でたくさんの説明文・小説・文章題に触れることができる
特に公文の国語は「読解力を鍛えること」を目的にしています。文章を読んで短い言葉で筆者の主張をまとめるといった問題がたくさん出されます。
ドリル・問題集以外に読解力を鍛える方法はある?
読書
国語の読解力を鍛えるために有効です。場面を想像しながら読み、登場人物の気持ちを理解するというトレーニングになります。まずはお子さんの好きなジャンルの本からどんどん読ませていくといいでしょう。
新聞を読む
国語の読解力・算数の読解力両方を鍛えるのに有効です。子供新聞を活用すると、ふりがながふってあるので1年生でも読みやすいです。
「この記事は何を一番言いたいのか」に着目して読むことで国語の読解力をつけることができます。
算数の読解力をつけるためには数字に着目します。新聞記事を読み終わったらママがクイズを出してあげましょう。
クイズの出し方
- 例えば、「熱中症で病院に運ばれた人はA県で○人、B県で○人、C県で○人」という記事
- 「全部で何人運ばれたでしょう」「A県とB県では何人運ばれたでしょう」など足し算の問題などを作って出す
音読
国語・算数の読解力を鍛えるために有効です。目で追って声に出して読むことで、一文一文を丁寧に追い、文章の内容を頭に入れることができます。音読することで読み飛ばしが減ります。算数の文章題が苦手な子は、黙読では必要な数値・情報を読み飛ばしてしまっていることがあります。音読することで必要な数値・情報を読み飛ばすことがなくなります。
答えを出すまでの過程を説明させる
算数の読解力を鍛えるために有効です。お子さんが学校の教科書の文章題を解き終えたら、どうやって答えを導き出したのか説明させます。「問題文は何をきいているのか」「どの数値に着目したか」などをお子さんに説明させることで、「どこが間違っているのか」「何を苦手としているのか」がママもお子さんもわかりやすくなります。
「そもそも全く解けない」というお子さんには、「問題文は何をきいているかな?」「じゃあ問題文のどの数字を使えばいいかな?」など、ママが考えの筋道を示し、一緒に解いてあげます。何回も繰り返すことでお子さん自身で筋道を立てられるようになってきます。
まとめ
まとめると、小学生に必要な読解力には
- 筆者の主張・心情などを読み取る「国語の読解力」
- 必要な情報を抜き出して式を立てる「算数の読解力」
の2種類があることがわかりました。両者は全く異なるものなので、それぞれの読解力の鍛え方も異なります。ドリル・問題集、塾・習い事を利用する際には国語の読解力と算数の読解力のどちらを鍛えたいのかを明確にしてから利用しましょう。国語・算数の読解力を鍛えるためには、
- 読書
- 新聞購読
- 音読
- 答えを導き出すまでの過程を説明させる
などの方法も有効です。お子さんに合った方法で、それぞれの読解力を鍛えてあげたいですね。