3歳児健診で初めての検尿!オムツが外れていない子の検尿はどうやってやるの?
2017/04/03
3歳児健診は国が各自治体に義務付けている健康診査のうちのひとつです。それまでの健診より受診項目が増え、より詳しくお子さんの健康状態をチェックすることができます。
そうなってくると、パパやママにとっても子どもにとっても「初めて」の健診項目が出てきます。なかでもパパ・ママを悩ませる内容のひとつが「検尿」です。
「でも、うちの子まだオムツ!トイレでおしっこできないのに、どうやって採尿すればいいの?」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。ここでは、まだオムツ外れができていないお子さんの3歳児健診の採尿方法について詳しくまとめるので参考にしてみてください。
このページの目次
3歳児健診ってなに?
お子さんが3歳になるころに、お住まいの各市町村より3歳児健診のお知らせが郵送で届きます。3歳児健診は国が各自治体に実施を義務付けていて、無料で受けることができます。でも、3歳児健診って何故そんなに重要なのでしょうか。
3歳児健診の目的は?
目的は大きく分けて2つあります。
1. 子どもの健康を守り、異常を早期発見すること
3歳という年齢は、身体面はもちろん精神面でも大きく成長する時期です。お子さんを見ていてもわかりますが、日に日にできることが増えていってはいませんか?
3歳とは、赤ちゃんから「子ども」に変化をとげる時期。そんな大きな変化が起きるタイミングで身体に何かあったら大変です。お子さんの健康を守り健康異常の早期発見をするため、3歳児健診は実施されます。
2. パパ・ママの育児相談の場
育児をしていると様々な疑問や悩みが生まれてきます。3歳児健診では子供の健康を守るため、地域と家庭とをつなぎ、健康に関する悩みを相談できる場としての役割ももっています。保護者の育児サポートの場になっているんですね。
どんな受診項目があるの?
診察の順番や細かな問診の内容などは各自治体によって異なりますが、まとめると下記のような内容になります。
受診内容 | 補足 |
受付 | 検尿などはここで提出 |
身体測定 | |
保健師さんとの問診 |
など、日頃の育児における心配なこともこの場で質問ができます |
歯科健診 | |
内診 | |
視力検査 | |
最終確認 | 再び保健師さんと全ての検査項目について確認し、気になったところがなかったかなど、個別相談も行えます |
実施時期や場所が知りたい!
各自治体にもよりますが、お子さんの年齢が3歳3ヶ月ごろから3歳6ヶ月ごろまでに行うところが多いです。お知らせは実施時期の2ヶ月前くらいから郵送されますので、お手元に届いているかどうか確認してみてくださいね。
また、実施場所はお住まいの地域にある保健所・福祉センター・母子保護センター等です。会場には、子どもたちが遊べるようおもちゃが置いてあるので、待ち時間の暇つぶしになります。
オムツが外れていない子の検尿はどうやってやるの?
上にある受診項目の表でもわかるように、子どもにとっては初めての検査項目がいくつかありますね。なかでも検尿は多くのパパ・ママを悩ませている検査項目のひとつです。
最近はオムツの機能性も上がってきているので、3歳だけどまだオムツが外れていない!という子も多いですよね。「おしっこの検査があるからトイレでしてみよう」といっても、そう簡単にはトイレでしてくれません。
オムツが外れている子はトイレやおまるで採尿を行えばいいですが、まだオムツの子はどうしたらいいのでしょうか?3つの方法を紹介しますので、実際に採尿をする前に色々試してみてください。
どの方法も健診当日に行って採尿するのが好ましいですが、当日時間がない場合は夜寝る前にセットし翌朝のオムツ替えの時に採尿するのもいいでしょう。
1. 特製!採尿用オムツを作ろう
家にあるもので簡単にできます。保健師さんが推奨しているやり方です。
準備するもの
- いつも使っているオムツ
- ラップ
- 未使用の綺麗なガーゼ(4〜5枚のコットンでも可能)
- 採尿セット
詳しいやり方
- ラップをオムツ幅の適度な大きさに折る(大体でいいですが、縦20cm・横10cm程度)
- オムツのお股が当たる部分に1のラップを敷く(男の場合は少し前の方向にセットすると良い)※オムツの上の部分を折っておくとラップが敷きやすいです
- ラップの上に未使用の綺麗なガーゼ、またはコットンを重ねる
- 子どもに3のオムツを履かせて、おしっこをするのを待つ
- ガーゼに含まれたおしっこを紙コップに絞る
- スポイトでおしっこを採尿しておしまい!
2. ポケットティッシュを丸ごと使う
その名の通り、未開封のポケットティッシュをそのまま使う作戦です。上の特製採尿オムツより子供の不快感が少なく、成功した!という場合があります。
準備するもの
- いつも使っているオムツ
- 未使用のポケットティッシュ
- 採尿セット
詳しいやり方
- ポケットティッシュをミシン目に沿って開封
- 袋のままオムツのお股の部分にポケットティッシュをセット
- オムツを履かせおしっこが出るのを待つ
- おしっこが出たら、紙コップにおしっこを絞る
- スポイトで採尿しておしまい!
3. 小児用採尿パックを使う
お金がかかってしまいますが、オムツの中にセットできる小児用の採尿パックを購入する方法です。ただ、ビニールの感触を嫌がる場合があるので、上の方法でも嫌がっている子はこの方法も難しいかもしれません。
スポイトも付いているので、「たとえ我が子のおしっこでも手絞りは抵抗がある」という方には便利でいいですね。
採尿パックが12枚入りで1000円(税込)です。他の医療用専門の採尿パックもネットなどで購入できますが、50枚以上入っていて値段も8000円〜9000円するので、こちらの商品がおすすめです。
採尿パックの詳しい使い方
- お子さんのお股の部分に採尿パックの穴の部分を直接貼る(採尿パックに接着面があります)
- オムツを履かせる
- おしっこが出たらそのまま採尿しておしまい
どの方法でも採尿できなかった・・・どうしよう?
いつもとは違うオムツの変化に敏感になってしまうお子さんもいるでしょう。また、それまでは上手くいったのに当日失敗してしまった、なんて場合もあるかもしれません。
当日の採尿ができなかったら、まずは3歳児健診を担当している各自治体の保健師さんに相談しましょう。3歳児健診の受診期限は4歳未満までなので、それまでに採尿して再度提出すれば検査をしてもらえるので大丈夫です。
この場合、詳しい提出日などは必ず自治体に確認してください。次回の採尿日までにトイレトレーニングを進めておけば、大変な採尿方法をしなくてもいいかもしれませんね。
検尿の結果はいつわかるの?何を調べるの?
画像出典元:http://tikitiki-life.com/1133.html
ほとんどの検査項目については当日その場で結果がわかります。でも、検尿だけは専門の医療機関で詳しく検査をしないと結果が出ません。
検尿結果はいつわかるの?
各自治体にもよりますが、遅くとも1ヶ月程度で郵送にて結果が届きます。心配な方は、自治体の保健師さんに問い合わせると良いでしょう。
検尿では何を調べるの?
私たちも馴染み深い検尿ですが、そもそも検尿では何を調べているのでしょうか。
検尿で調べている項目
3歳児の検尿では下記の数値が正常かどうか調べます。検査結果表では(+)か(ー)で表記され、(+)の場合が多いほど異常値を示していることになります。
- 尿中たんぱく
- 糖
- 潜血
何の病気がわかるの?
腎臓に関わる病気の有無を確認します。検尿検査だけでは病気の可能性があるに過ぎませんが、下の表のような病気の疑いがわかります。
検尿だけで全てがわかるわけではありませんので、検査結果とともに再検査の通知を受けた場合は専門医とよく相談してください。
病名 | 症状 |
慢性腎炎 | 血尿・たんぱく尿・高血圧が特徴。他に、めまい・肩こり・むくみ・頭痛・倦怠感などがある。 |
遺伝性腎炎 | 腎炎が親子2代以上で続く場合のこと。症状としては上の腎炎と一緒。 |
良性家族性血尿 | 腎臓や尿道・膀胱・尿管などから赤血球が尿に漏れ出し、肉眼ではわからない程度の血尿が出る。 |
腎尿路奇形 | 腎臓の位置や形などが異常で、腎臓の機能が低下する。子どもの場合は先天性(生まれつきその状態)が多い。 |
糖尿病 | 異常な喉の渇きや頻尿症状。ご飯を食べたのにお腹が空いたり、頻繁に眠気やだるさを感じる。 |
まとめ
尿検査について様々な方法を紹介してきましたが、どの方法も健診日の前に余裕をもって試してみてください。ぶっつけ本番は失敗する可能性が高いです。
大切なのはお子さんに無理強いさせないこと。どの方法もお子さんが受け入れてくれないと上手くいきません。「おしっこってこんな色しているんだね」とお話をしながら一緒に採尿をして、それがオムツ外れのきっかけになったなんて体験談もあります。
お子さんもパパ・ママも無理なく、無事に検尿が終わるといいですね。