ベビスマonline

妊活・出産・育児子育て・生活の知恵に特化した専門知恵サイト

出産後の貧血の原因・症状ってどんなもの?実際の数値は?改善方法も教えます!

   

妊娠中に貧血が起こりやすいことはよく知られていますが、実は出産後の身体も貧血が起こりやすい状態になっています。

貧血はさまざまな身体の不調を引き起こし、放っておいても改善しにくいものです。産後の育児は体力勝負ですから、気になる症状はしっかりと改善しておきましょう。

この記事では、産後の貧血の原因と対処法について解説します。

そもそも貧血ってどんな状態?

貧血の原因と対処法についての理解を深めるため、まずは貧血とはどのような状態のことか知っておきましょう。

血液は液体成分の「血漿」と細胞成分である「血球」に分けられます。

引用元:血液と血管はこうなっている!

血漿(けっしょう)は90%が水でできており、血球は96%が赤血球でできています。血球の大部分を占める赤血球は、「ヘモグロビン」というたんぱく質を含みます。

貧血とは、この「ヘモグロビン」の濃度が下がってしまうことを言います。ヘモグロビンは、酸素を運ぶ働きをするため、貧血になると身体が酸素不足になってしまうのです。

貧血の診断基準

もし、妊娠中や産後の入院で行った血液検査の結果表があればお手元に用意してみてください。貧血の診断は、まずは「ヘモグロビン」濃度の数値が基準を下回っているかどうかを見ます。

ヘモグロビン濃度の基準値=11.3~15.2g/dl

下回っている場合は、数値の横に「L」マークがついていることと思います。でも、「Lマークがついているのに何も指導をされなかったけど?」という人もいることでしょう。

貧血の治療が必要かどうかは、さらに別の指標も考慮して判断します。ヘモグロビン値が基準を下回っていたら、次に3つの指標を用いて貧血の判断をします。

貧血の詳しい判断をする指標3つ

  1. MCV:赤血球ひとつひとつの大きさが正常かどうかを判断する
  2. MCH:赤血球1個あたりのヘモグロビン量が正常かどうかを判断する
  3. MCHC:赤血球の色素の量が正常かどうかを判断する

これら3つの指標の計算はとても簡単なので、検査表を元にご自身の値を調べてみてください。

各指標の計算方法
  • MCV=ヘマトクリット÷赤血球×1,000 正常値は83~99
  • MCH=ヘモグロビン÷赤血球×1,000 正常値は27~31
  • MCHC=ヘモグロビン÷ヘマトクリット×100 正常値は32~36

ヘモグロビンが基準値を下回っていたのに医師から指導を受けなかった方は、この計算をすると正常値に当てはまっていたのではないでしょうか。

出産後の貧血の原因3つ

では、なぜ出産後に貧血の状態になってしまうことがあるのでしょうか。出産後の貧血の原因はいくつかあります。

1.妊娠中から続く貧血状態が改善しなかった

貧血状態は、一朝一夕に回復するものではありません。

妊娠中は特に貧血になりやすい時期で、妊娠中になってしまった貧血状態が、産後も改善しなかったというのはよくあることです。

妊娠中は、赤ちゃんに栄養を届けるために血液量が増えますが、この時血液成分はこれまでと同様の成分で増加するわけではなく、液体成分である血漿が主に増加します。

そのことにより、赤血球の濃度が薄まって貧血状態になってしまうのです。

2.出産時の出血

出産時は、個人差がありますが300ミリリットル~500ミリリットル程度の出血があります。

出産前から貧血の症状があった人は、出産時に出血が止まりにくく、1リットル以上出血してしまう場合もあります。

これだけの量の出血は普段滅多に見られない量です。これに出産時の疲労も加わって、貧血症状を引き起こしてしまいます。

3.母乳育児

母乳は、血液から作られています。ママの血液が乳腺に取り込まれ、血液中の栄養分が母乳となって赤ちゃんに届けられます。

出産後の入院中はおっぱいを飲むことに苦戦していた赤ちゃんも、みるみるおっぱいの飲み方が上達し、産後1ヶ月もたてば1日にペットボトル1本以上の量を飲めるようになります。

それだけ、血液成分がおっぱいになって失われているので貧血状態になりやすいのです。つまり、貧血状態を放置しておくと母乳の出にも影響してしまいます。

出産後の貧血の症状

貧血になると身体に酸素が充分に行きわたらなくなるので、様々なつらい症状が現れます。

出産後の貧血によくある症状

  • めまい
  • ふらつき
  • 吐き気
  • 全身の倦怠感
  • 疲れやすい
  • 顔色が悪い
  • 頭がぼーっとする
  • 立ちくらみ
  • 動悸
  • 息切れ
  • 耳鳴り
  • 氷が食べたくなる

出産後の貧血の治療方法

出産後の血液検査で貧血が認められた場合は、入院中や退院後に治療が行われます。

母乳をしっかり出すためにも、貧血状態の改善は急務なので、点滴や内服によるお薬の投与があります。

点滴が必要なレベルの貧血になると、入院中は毎日「フェジン」などの薬剤の点滴を受けます。内服薬では、「フェロミア錠」、「インクレミンシロップ」などのお薬があります。

副作用で便の色が黒くなることがありますが、問題ありません。

出産後の貧血の改善方法4つ

出産後の貧血は、一時的に鉄分が欠乏していることで起こるので、鉄分を積極的に摂ることで1~2ヶ月で改善します。

授乳中には、1日20ミリグラムの鉄分を摂ることが推奨されています。

1.鉄分の多い食品を食べる

鉄分には、吸収されやすいヘム鉄と、吸収されにくい非ヘム鉄があります。ヘム鉄は動物性の食品に含まれ、非ヘム鉄は植物性の食品に含まれています。

吸収率が良く、鉄分を多く含む食品で一番おすすめなのが豚レバーです。豚レバーには、100グラムあたり13ミリグラムもの鉄分が含まれています。

妊娠中は、ビタミンAの摂りすぎによる赤ちゃんへの影響が心配され、食べにくかったレバーですが授乳中であれば心配はありません。

レバーペーストやレバニラ炒めなどにして積極的にレバーを食べましょう。

2.ビタミンCをたくさん摂る

吸収されにくい非ヘム鉄ですが、ビタミンCと一緒に摂ると吸収率が高まります。

ほうれん草や小松菜といった鉄分が豊富な野菜を食べたら、デザートにフルーツを食べるようにしましょう。

3.調理に鉄鍋を使う

鉄製のお鍋、フライパンを使って調理すると、食材に鉄分が溶け出して鉄分補給をすることができます。

味が鉄臭くなったりすることはないので心配はいりません。

鉄鍋のお手入れは難しいように思えますが意外と簡単です。使用後きれいに洗ったらしっかりと水分を飛ばし、薄くサラダ油を塗っておけば大丈夫です。

4.鉄分サプリメントを飲む

食事で鉄分を摂るのはちょっと大変、という人はサプリメントで補いましょう。

サプリメントを飲む際は、母乳に移行しても大丈夫なように、念のため一般のサプリメントではなく、授乳中におすすめと書かれているママ専用のサプリメントを選びましょう。

まとめ

出産後に貧血になってしまうと、ただでさえお世話が大変な産後の入院中に毎日点滴治療を受けることになり、とても負担がかかります。

いつも腕に針が刺さっている状態はなかなかつらいですし、毎日点滴をすると入院の後半には針を刺せる血管が見つからなくなってしまうなんていうこともあります。

そうならないように、妊娠中からしっかりと鉄分の摂取を続けましょう。

 - 産後