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常位胎盤早期剥離ってなに?原因と症状は?予防法ってあるの?

      2016/05/10

妊娠中には様々な症状が起こったり危険な病状になったりする事があります。

その中でも直ぐに対処しなければ母子共に命の危険に陥ってしまう可能性が高いのが「常位胎盤早期剥離」と呼ばれる病状です。

全体の妊婦さんの約1%前後の方に発症すると言われいる常位胎盤早期剥離ですが、一体どの様な病状なのでしょうか。

常位胎盤早期剥離ってなに?

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「常位胎盤早期剥離」とは妊娠中に赤ちゃんとお母さんを繋いでいる胎盤が子宮壁から剥がれ落ちてしまう症状の事です。

一般的には赤ちゃんを娩出した後に必要なくなった胎盤が子宮から剥がれ落ちて体外へと排出されるという流れになります。

しかし常位胎盤早期剥離の場合には赤ちゃんがまだ必要としているにも関わらず先に胎盤が剥がれ落ちてしまうのです。

では常位胎盤早期剥離になってしまった場合には何か自覚できる症状なのはあるのでしょうか。

また常位胎盤早期剥離になってしまう原因や診断方法、また常位胎盤早期剥離にはどの様な危険が潜んでいるか等について詳しく説明していきます。

常位胎盤早期剥離の症状は?

常位胎盤早期剥離の症状はその時の重症度によって様々な様です。

剥離面積が狭く、軽症の場合

少量の出血が続いたり、陣痛とは少し違ったお腹の張りや軽い痛みを感じる様です。

また殆ど剥離が進まない状態のかなりの軽度の場合にはエコーでの診断も難しく、お産後に胎盤に剥離の跡がある事に気付いてから初めて常位胎盤早期剥離の可能性があったと分かるそうです。

一気に剥離が進み重症の場合

立っていられない程の腹痛が起こったり、出血が起こる事が多い様です。

またお腹がバレーボールの様にカチカチに硬くなり治らなくなってしまう場合もある様です。

剥離の進行具合が早く重症の場合には、症状に気付いてから数時間で母子共に死に至ってしまう場合もあるそうです。

常位胎盤早期剥離はなにが原因なの?

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はっきりとした原因はまだ明らかにはなっていない様ですが、常位胎盤早期剥離になってしまう危険因子を持っている可能性がある方の特徴を紹介します。

1.妊娠高血圧症候群である、または慢性的な高血圧である

一番の原因となり得るのが妊娠高血圧症候群と診断されている方です。

常位胎盤早期剥離になる方の全体の半数近くを占めている様です。

また妊娠高血圧症候群と診断されている方が常位胎盤早期剥離を起こすと重症化しやすいと言われています。

妊娠高血圧症候群とは!?

妊娠20週以降から産後12週までの間に高血圧が見られる、もしくは高血圧と尿蛋白が見られる場合を「妊娠高血圧症候群」と呼びます。

症状によっては母子共に命の危険にさらされる場合もありますので、妊娠中の塩分摂取量や適度な運動をするなど自己管理も大切になってきます。

2.以前にも常位胎盤早期剥離になった事がある

常位胎盤早期剥離の再発率は約10%にもなると言われており、気をつける必要があります。

3.前期破水が起こってしまった場合

稀ではありますが前期破水が起こってしまった事よって子宮内に急激な内圧が生じ、常位胎盤早期剥離を引き起こしてしまう事があるそうです。

また破水によって卵膜や胎盤に感染症が起こってしまった場合にも常位胎盤早期剥離が起こってしまう原因となる事がある様です。

前期破水とは!?

まだ陣痛が起こっていないにも関わらず赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れ、羊水が体外に流れ出てしまう病状を「前期破水」と呼びます。

羊水が流れ出てしまいますと赤ちゃんや胎盤、卵膜などが感染症にかかってしまう可能性がありますので、出来るだけ早く病院を受診する必要があります。

4.喫煙者である場合

妊娠中に喫煙をしてしまうと胎児に様々な危険が及ぶとされていますが、この常位胎盤早期剥離も通常の人よりもなる確率が2倍になると言われています。

喫煙をすると胎盤の中の血管が痙攣を起こし剥離を引き起こすと言われています。

5.外的衝撃があった場合

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外側からお腹に対して物がぶつかったり、転んだりした時に衝撃が加わってしまうと常位胎盤早期剥離になる場合がある様です。

すぐに症状として現れる場合もありますがそうでない場合もありますので、もし外的衝撃があった場合には病院を受診し4時間ほどNSTモニターをつけて胎児の心拍や胎動を経過観察する必要があります。

NSTモニターとは!?

『NST』とはノンストレステストの略で、分娩監視装置という機械をつけて妊婦さんがストレスのない状態で胎児の心拍や胎動を観察します。

NSTモニターをつけることによって胎児に異常がないかどうかを調べることができます。

6.胎児奇形がある場合

胎児に奇形がある場合には胎盤にも構造異常がある場合が多く、常位胎盤早期剥離になる可能性があると言われています。

常位胎盤早期剥離の診断方法は?

軽症の場合にはあまり症状もありませんし、妊娠中に起こる少量の出血は珍しい事ではありませんので中々判断が難しいのが現状です。

しかし少量の出血や陣痛とは違った子宮の収縮がある様であれば、エコーで胎盤の厚みを調べたりNSTモニターでの所見で胎児に異常がないかなどと言った診察が判断材料となります。

またエコーで胎盤の後ろに出血の跡が見られる様であれば常位胎盤早期剥離と確定される事が多い様です。

しかしこの場合には既に重症化している場合が多いでしょう。

常位胎盤早期剥離の治療法ってなに?

軽症の場合

剥離の部分が少なく胎盤も正常に機能している様であれば、入院して安静にし経過観察を行います。

なるべく赤ちゃんをお腹の中で育てられる様に様子を見ますが、妊娠34週以降で赤ちゃんの準備が整っていれば誘発分娩などで出産をするそうです。

重症の場合

まずは赤ちゃんを娩出する必要がありますので、緊急帝王切開術となるでしょう。

また大量に出血が起こってしまい母体に危険が及ぶ様であれば子宮を摘出する手術も同時に行われるそうです。

常位胎盤早期剥離になってしまった場合には!?

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ではもし常位胎盤早期剥離と診断されてしまった場合にはどの様な危険性が潜んでいるのでしょうか。

赤ちゃんとママ、それぞれに起こる可能性のあるリスクについて紹介します。

常位胎盤早期剥離はなにが怖いの?赤ちゃん・ママの2つのリスク

赤ちゃんへのリスクとは!?

1.胎児死亡の可能性

胎盤が子宮壁から剥がれ落ちてしまうという事は赤ちゃんへの酸素や栄養素が供給されなくなってしまうという事ですので、すぐに処置を行わなければ最悪の場合には胎児死亡となってしまいます。

剥離が始まってから1時間以内に適切な処置を行わなければ、胎児は死亡してしまうと言われています。

2.脳性麻痺になる可能性

常位胎盤早期剥離になってしまった場合に処置が遅れてしまい胎児が低酸素状態になってしまいますと、脳への後遺症が残ってしまい脳性麻痺になってしまう可能性がある様です。

脳性小児麻痺になってしまう赤ちゃんの内大半はこの常位胎盤早期剥離が原因だと言われています。

ママへのリスクとは!?

1.母体死亡の可能性

常位胎盤早期剥離は大量の出血を伴う場合がありますので、適切な処置が行われなかった場合には母体がショック状態に陥ってしまい最悪の場合には死に至る事もある様です。

母体の場合には剥離が起こってから3時間以内に適切な処置を行わなければ死亡してしまう事もあるそうです。

2.播種性(はしゅせい)血管内血液凝固症候群(DIC)を発症する可能性

胎盤が剥がれた部分から悪影響のある物質が母体へと流れ込んでしまい血液が固まりにくくなる播種性血管内血液凝固症候群になってしまう事があるそうです。

その為大量出血になってしまったり、腎臓や肝臓などの機能にも障害を及ぼす可能性があります。

この場合には大量出血を抑える為に子宮の全摘出が必要となる場合もあるそうです。

赤ちゃんの為にも自分自身の為にも、これだけは守って!

常位胎盤早期になってしまう明確な原因はまだ分かっていないとお伝えしましたが、常位胎盤早期になる可能性のある危険因子を取り除くことによってリスクを回避できる可能性も十分にあります。

常位胎盤早期は最悪の場合、母子共に命に関わってしまう危険のある病状ですので自分自身の心がけで大切な赤ちゃんも自分の命も守りたいですよね。

常位胎盤早期剥離は予防できる?知らなきゃ危険!5つの予防法

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1.妊婦健診は必ず定期的に受ける

常位胎盤早期剥離は重症にならないと中々自覚症状が出てこないので自分では気づきにくい病状です。

しかしきちんと妊婦健診を定期的に受けていれば何か異常があった場合にでも直ぐに発見でき、早めに対処できるでしょう。

2.妊娠高血圧症候群にならない様に食事管理に気をつける

先ほども説明しましたが、常位胎盤早期剥離になってしまう最も大きな原因は妊娠高血圧症候群です。

妊娠高血圧症候群にならない為には日々の食生活で決められた塩分の摂取量を守ったり、糖分や脂質を摂り過ぎない様に気をつけ急激な体重増加にならない様に気をつけましょう。

3.適度な運動をする

適度な運動も妊娠高血圧症候群にならない様にするためには効果的です。

特に妊娠後期はお腹も大きくなり出歩くことも億劫になりがちですが、家の周りを30分程度散歩するだけでも違いますので無理のない程度に日々の生活に運動を取り入れましょう。

4.喫煙はしない

喫煙は妊婦さんにとって何も良い事はありません。

胎児への発育にも悪影響を及ぼしますので、妊娠が分かった時点で直ぐに喫煙を止める様にしましょう。

また自分自身が吸っていない場合でもご家族の方に喫煙者がいる場合には副流煙でも悪影響を及ぼします。

外で吸ってもらったり換気扇の下で吸ってもらうなど工夫してもらう様にすると良いですね。

5.万が一外的衝撃があった場合には速やかに病院を受診する

もし何かにぶつかってしまったり転んでしまった場合には、お腹の中で問題が起こっている場合もありますので特に症状が無かった場合でも一度病院を受診する様にしましょう。

万が一剥離が起きている場合には直ぐに対処が出来ますので、最悪な事態は避けることが出来るでしょう。

まとめ

常位胎盤早期剥離はそれまで何の問題も無かった妊婦さんにも起こる可能性のある病状です。

しかし自分自身でその症状に気づいた時には既に重症化している場合がありますので、もしお腹の張りに違和感を覚えたり出血がある様な場合には速やかに病院を受診する様にしましょう。

また日常生活でも色々と工夫をすれば常位胎盤早期剥離を防げる場合もありますので、食生活や日常の運動を今一度見直してみると良いですね。

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